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野菜から先に食べると、血糖値の上がり方は変わる? 食べる順番の研究

「野菜から先に食べるとよい」と聞いたことのある方は多いと思います。食べる順番で食後の血糖値がどう変わるのか、続けると健診の数値まで変わるのかを、比較試験とそのまとめから整理しました。

根拠 有望5分で読めます公開 2026.10.31更新 2026.10.31
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 野菜を炭水化物の前に食べると、食後30〜60分の血糖値の上がり方が小さくなると、18の比較試験のまとめで報告されている
  • 食後120分では、野菜を先にしたほうがわずかに高く、血糖値の山がなだらかになった可能性がある
  • まとめの結果の確かさは「非常に低い」と評価されており、試験の多くは1回の食事を数時間測ったもの
  • 糖尿病の方の長い試験では結果が分かれており、糖尿病でない人が続けた場合の影響は分かっていない

食事のときに野菜を先に食べ、ご飯やパンなどの炭水化物を後にすると、食後30〜60分の血糖値の上がり方が小さくなると、比較試験のまとめで報告されています。ただし、まとめに含まれた試験は質に問題のあるものが多く、結果の確かさは「非常に低い」と評価されています。

測っているのは、多くが1回の食事のあと数時間の変化です。糖尿病でない人が何か月も続けた場合に、健診の数値や健康がどう変わるかは確かめられていません。

野菜から食べると、食後の血糖値はどう変わる?

2026年に、ドイツ糖尿病センターなどの研究チームが、18の比較試験(くじ引きなどで条件を分けて比べる試験)をまとめました。炭水化物の前に野菜を食べた場合と、そうしない場合を比べています。

野菜を先に食べると、食後30分の血糖値は平均で1.21mmol/L(約22mg/dL)、60分では0.52mmol/L(約9mg/dL)低くなっていました。インスリン(血糖値を下げるホルモン)の値も同じように低くなっています。

一方で、食後120分では、野菜を先に食べたほうが血糖値が0.24mmol/L(約4mg/dL)高くなっていました。血糖値の山が低く、なだらかになった可能性があります。研究チームは、18試験のうち8試験で偏りの危険が高く、結果の解釈は大きく限られるとしています。

肉や魚を先にしても、同じ差が出る?

米国のワイル・コーネル医科大学の研究チームは2019年に、糖尿病の手前の段階(前糖尿病)の15人を対象に、小さな試験を報告しています。同じ食事を、日を変えて3通りの順番で食べてもらいました。炭水化物を先にする日、肉と野菜を先にして10分後に炭水化物を食べる日、野菜を先にする日です。

炭水化物を先にした日と比べると、残りの2通りでは食後の血糖値の最も高い値の上がり幅が40%以上小さくなっていました。肉と野菜を先にした日は、食後の血糖値の上がり方の合計が38.8%小さくなっていました。炭水化物を先にした日は、血糖値の上下が大きくなっています。

早食いでも、順番を変えれば差は出る?

日本では2023年に、京都女子大学などの研究チームが、健康な若い女性18人で試しています。トマトとブロッコリー、魚のフライ、白いご飯の朝食(671kcal)を、日を変えて3通りで食べてもらいました。野菜を先に10分で食べる日、野菜を先に20分で食べる日、ご飯を先に20分で食べる日です。

野菜を先に食べた2日は、速く食べても、ゆっくり食べても、ご飯を先にした日より食後30分と60分の血糖値とインスリンの値が低くなっていました。野菜を先にした場合の速さによる違いは、食後30分の血糖値でゆっくり食べたほうが低かった点だけです。

続けると、健診の数値は変わる?

長く続けた試験は、糖尿病の方を対象にしたものに限られます。日本で2011年に報告された試験では、2型糖尿病の101人を2組に分け、24か月追いました。片方には「野菜を先に食べる」ことを、もう片方には食品の量を細かく決める従来の食事の指導を伝えています。

HbA1c(過去1〜2か月の血糖値の平均を表す数値)は、野菜を先にする組で8.3%から6.8%、従来の組で8.2%から7.3%になりました。野菜を先にする組では、緑の野菜を食べる量が増え、果物は減っていました。

ただし、2型糖尿病の方の8試験・230人をまとめた2022年の解析では、炭水化物を後にする食べ方で、HbA1cにはっきりした差は見られませんでした(平均で0.21%低いものの、差がないとも言える範囲)。著者は、通常の食事の指導に加えて勧める根拠はないと結論づけています。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
野菜を先に食べると食後の血糖値の上がり方が変わるか(18試験のまとめ)根拠 確立30分・60分で低く。120分ではわずかに高い。確かさは非常に低い
肉と野菜を先、炭水化物を後にする(米国・前糖尿病の15人)根拠 有望最も高い値の上がり幅が40%以上小さく
早食いでも野菜を先にすれば差が出るか(日本・健康な若い女性18人)根拠 有望速くてもゆっくりでも、ご飯を先にした日より低く
野菜を先に食べる指導を24か月(日本・2型糖尿病の101人)根拠 有望HbA1cが従来の指導より低く推移
炭水化物を後にする食べ方とHbA1c(2型糖尿病・8試験のまとめ)根拠 確立はっきりした差はなし
まだ分かっていないこと18試験のまとめでは、8試験が偏りの危険が高く、残りの10試験も中程度と評価されており、結果の確かさは「非常に低い」とされています。多くの試験は1回の食事を数時間測ったもので、参加者も十数人程度です。糖尿病でない人が食べる順番を何か月も変えた場合に、体重や健診の数値、病気になる割合がどう変わるかを確かめた試験はありません。24か月の日本の試験は、2組の人数が69人と32人で偏っており、野菜を先にする組では緑の野菜が増えて果物が減るなど、順番以外の食事の変化も起きていました。2型糖尿病の8試験のまとめでは、HbA1cにはっきりした差が出ておらず、生活の質や好ましくない出来事を調べた試験はありませんでした。日本の若い女性の試験の著者の一部は、この研究とは別に製薬会社から資金や謝礼を受けていると開示しています。

では、どうすればよいか

食べる順番を変えることは、費用がかからず、食事の量や中身を大きく変えずに試せる方法です。食後の血糖値の上がり方が小さくなることは、短い試験で繰り返し報告されています。ただし、順番だけで健康がどう変わるかは分かっていません。野菜を十分にとる、食べすぎないといった食事全体の見直しと組み合わせるのが現実的です。

今日からできること
  • 食事のはじめに、野菜や海藻、きのこのおかずを食べ、ご飯やパン、麺は後にする
  • 肉や魚、卵、大豆のおかずも、ご飯より先に食べる
  • 順番を変えるだけでなく、野菜を十分にとり、食べる量全体も見直す
  • 糖尿病の治療中の方、腎臓の病気などで食事の制限がある方は、食べ方を変える前に医師や管理栄養士に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
18試験のまとめ(Clin Nutr 2026)大人を対象に、炭水化物の前に野菜を食べる効果を調べたランダム化比較試験18本(2025年9月までの文献)。食後30分の血糖値は平均1.21mmol/L、60分で0.52mmol/L低く、インスリンも低い。120分では血糖値0.24mmol/L、インスリン7.10μU/mL高い。偏りの危険は中程度10本・高い8本、確かさは非常に低い。ドイツ糖尿病センターなど。PROSPERO登録あり
前糖尿病の15人の試験(Diabetes Obes Metab 2019)前糖尿病の15人が同じ食事を3通りの順番で食べた。炭水化物を先にした日と比べ、肉と野菜を先(炭水化物は10分後)・野菜を先の日は血糖値の最も高い値の上がり幅が40%以上小さく、肉と野菜を先にした日は上がり方の合計(iAUC)が38.8%小さい。野菜を先にした日はインスリンの上がり方も小さい。180分まで測定。米国ワイル・コーネル医科大学。利益相反なしと開示
健康な若い女性18人の試験(Nutrients 2023)トマト・ブロッコリー・魚のフライ・白いご飯の朝食671kcalを、野菜を先に10分、野菜を先に20分、ご飯を先に20分の3通りで食べたクロスオーバー試験。野菜を先にした2通りで、30分・60分の血糖値とインスリンがご飯を先にした日より低い。野菜を先にした場合の速さの違いは30分の血糖値のみ。著者の一部が本研究とは別に製薬会社から資金・謝礼を受けたと開示
2型糖尿病の101人・24か月の試験(Asia Pac J Clin Nutr 2011)日本の2型糖尿病の101人を、野菜を先に食べる指導(69人)と食品交換表による従来の指導(32人)に分けた。HbA1cは野菜を先の組で8.3→6.8%、従来の組で8.2→7.3%。6・9・12・24か月の時点で野菜を先の組が低い。野菜を先の組で緑の野菜が増え、果物が減った
2型糖尿病の8試験のまとめ(BMJ Open Diabetes Res Care 2022)2型糖尿病の8試験・230人。炭水化物を後にする食べ方で、HbA1cの差は平均−0.21%(95%信頼区間−0.44〜+0.03%)、食後120分の血糖値・インスリンにもはっきりした差なし。確かさは低い〜非常に低い。生活の質・有害事象を調べた試験はなし。著者は利益相反なしと開示。UMIN登録あり
出典
  1. Kampmann-Gongoll K, et al. Effect of eating vegetables before carbohydrates on glucose, insulin and glycemic control - A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Clin Nutr. 2026. PMID 42748597
  2. Shukla AP, et al. The impact of food order on postprandial glycaemic excursions in prediabetes. Diabetes Obes Metab. 2019. PMID 30101510
  3. Imai S, et al. Eating Vegetables First Regardless of Eating Speed Has a Significant Reducing Effect on Postprandial Blood Glucose and Insulin in Young Healthy Women: Randomized Controlled Cross-Over Study. Nutrients. 2023. PMID 36904173
  4. Imai S, et al. A simple meal plan of 'eating vegetables before carbohydrate' was more effective for achieving glycemic control than an exchange-based meal plan in Japanese patients with type 2 diabetes. Asia Pac J Clin Nutr. 2011. PMID 21669583
  5. Okami Y, et al. Efficacy of a meal sequence in patients with type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis. BMJ Open Diabetes Res Care. 2022. PMID 35210284
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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