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たばこは肌の老化を早める? 双子の研究と、やめた後の変化で分かったこと

たばこが肌によくないことは、よく言われます。どのくらい見た目に表れるのか、やめると肌は変わるのかを、双子の研究や日本人の調査、遺伝子を使った解析から整理しました。

根拠 初期4分で読めます公開 2026.10.25更新 2026.10.25
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 一卵性の双子186組の研究では、たばこを吸った期間が長い人ほど、きょうだいより年上に見えたと報告されている
  • 日本人の双子67組や、40〜64歳の日本人527人の調査でも、たばこを吸う人はしわのスコアが高い、肌年齢が実際より上に出やすい傾向だった
  • 遺伝子を使った英国の約42万人の解析でも、たばこと顔の老化にわずかな関連が見られた
  • たばこをやめた64人で9か月後に肌の点数がよくなったという報告はあるが、比べる組がなく、どこまで戻るかはまだ分かっていない

たばこを吸う人は、吸わない人より顔のしわが目立ち、年上に見えやすいと報告されています。遺伝の影響をそろえた双子の研究や、日本人の調査でも同じ傾向が見られました。

ただし、どれも観察研究(ふだんの暮らしをそのまま調べ、肌の状態と見比べる方法)です。たばこをやめると肌がどこまで戻るのかは、比べる組を置いた試験ではまだ確かめられていません。

たばこを吸う人は、肌が老けて見える?

米国オハイオ州の双子の集まりで、一卵性双生児186組を調べた研究があります。一卵性の双子は遺伝子がほぼ同じなので、暮らし方の違いが見た目にどう出るかを比べやすいとされています。顔写真を専門家が見比べたところ、たばこを吸った期間が長い人ほど、きょうだいより年上に見えていました。顔のしわや、くすんだまだらの色むらも、吸っていた人のほうに多く見られました。

日本でも、大阪の双子の研究センターで一卵性双生児67組を調べた研究があります。肌を撮影して数値にする機器で比べると、たばこを吸っていた人は、吸っていないきょうだいより、しわやきめのスコアが高くなっていました。日焼け止めなどで肌を守っていない人でも、同じ傾向でした。

日本人の大人では、どうだった?

九州大学のチームは2023年に、40〜64歳の日本人527人の顔を撮影し、機器が推定した肌年齢と実際の年齢の差を調べました。差が大きい、つまり肌年齢が実際より上に出やすかったのは、男性、上の血圧が高い人、たばこを吸う人、握力が弱い人、仕事で日光を浴びることが多い人などでした。

この調査は一度だけ測った横断研究で、どちらが原因かは分かりません。研究費の一部は企業から出ており、その企業の社員もデータの解釈に加わったと開示されています。

体質や暮らし方の違いではないの?

たばこを吸う人は、日に当たる時間やお酒の量など、ほかの暮らし方も違うことがあります。そこで、生まれつきの遺伝子の違いを使って、たばこそのものの影響を推定するメンデルランダム化解析という方法も使われています。

英国の約42万人の情報を使った2023年の解析では、たばこを吸いやすい遺伝子を持つ人ほど、顔の老化がわずかに進みやすいという結果でした(オッズ比1.023)。同じ解析で、お酒や睡眠時間では、はっきりした関連は見られませんでした。英国の同じ情報を使った2019年の別の解析でも、吸う本数が多いことが顔の老化に関わると報告されています。差は小さく、遺伝子が暮らし方のほかの面にも影響している可能性は残ります。

たばこをやめると、肌は変わる?

イタリアのミラノ市などが行った取り組みでは、たばこをやめた女性64人の肌を9か月追いかけました。しわや色むら、つや、弾力などの点数は時間とともによくなり、6か月ほどで差がはっきりしたと報告されています。研究チームの計算式で出した肌年齢は、平均で約13歳下がったとしています。

ただし、この取り組みには、たばこを吸い続けた人と比べる組がありません。季節の変化や、同時に受けた栄養や心理の支援が影響した可能性もあります。結果は、ひとつの目安として受け止めるのがよさそうです。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
たばこを吸う人ほど年上に見えるか(米国の一卵性双生児186組)根拠 初期吸った期間が長いほど年上に見え、しわや色むらも多い
しわやきめの数値(日本の一卵性双生児67組)根拠 初期吸っていた人で、しわやきめのスコアが高い
肌年齢と実際の年齢の差(日本の40〜64歳527人)根拠 初期たばこを吸う人で差が大きい。血圧・握力・日光とも関連
遺伝子を使った解析(英国の約42万人)根拠 初期たばこと顔の老化にわずかな関連(オッズ比1.023)
たばこをやめた後の肌の変化(女性64人・比べる組なし)根拠 初期9か月で肌の点数がよくなったと報告
まだ分かっていないこと主な根拠は観察研究で、たばこが肌の老化の原因だと確かめたものではありません。双子の研究は、喫煙や日光の量を本人の回答で調べており、人数も数十〜百数十組と多くありません。日本人527人の調査は一度だけ測った横断研究で、企業の資金が入り、企業の社員も解釈に加わっています。遺伝子を使った解析は関連の大きさが小さく、遺伝子がほかの経路で影響している可能性を否定しきれません。たばこをやめた後の変化を調べた研究は、比べる組のない64人の報告だけで、肌年齢の計算方法も研究チーム独自のものです。加熱式たばこや電子たばこが肌にどう影響するかは、人での研究がほとんどありません。

では、どうすればよいか

肌の老化に関わる要因を集めた2021年の系統的レビューでは、年齢や性別に加え、たばこと日光、大気汚染、栄養が挙げられています。このうち、たばこと日光は自分で変えられる要因です。たばこを吸っている方は、肌のためにも、やめることを考えてみてください。ひとりでやめるのが難しいときは、医療機関の禁煙外来に相談する方法もあります。

今日からできること
  • たばこを吸っている方は、肌のためにも禁煙を考える
  • ひとりでやめるのが難しいときは、医療機関の禁煙外来で医師に相談する
  • 日焼け止めや帽子で、日光から肌を守ることも合わせて続ける
  • 握力や血圧など、体全体の健康を保つことも肌年齢と関連していたので、運動や健診の数値にも目を向ける
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
一卵性双生児186組(Plast Reconstr Surg 2009)米国オハイオ州の双子の祭りで186組が質問票に回答し、顔写真を撮影。専門家のパネルが見た目の年齢の差を判定。喫煙期間が長いほど年上に見えた(p<0.0001)。しわ(p=0.005)と、くすんだまだらの色むら(p=0.005)も喫煙歴のある人に多い。日光を浴びることも年上に見えることと関連
日本の一卵性双生児67組(J Cosmet Dermatol 2014)大阪の双子の研究センターで67組を、肌の画像解析機器で評価。喫煙していた人、または肌を守るものを使っていない人で、きめ(p=0.04)またはしわ(p=0.03)のスコアが有意に高い
日本の40〜64歳527人(Sci Rep 2025)2023年に顔の画像解析機器で肌年齢を推定し、実年齢との差を重回帰分析で検討。男性、上の血圧、γ-GTP、喫煙、握力の低さ、仕事での日光が差の大きさと関連。横断研究。企業2社から研究費を受け、社員がデータの解釈と原稿の確認に参加
英国の約42万人の遺伝子解析(Aesthetic Plast Surg 2024)UKバイオバンクの顔の老化のデータ(42万3,999人)を用いたメンデルランダム化解析。喫煙のオッズ比1.023(95%信頼区間1.007〜1.039)、腹囲と腰回りの比1.056。お酒、血糖の指標、睡眠時間には因果関係を示す結果は見られなかった
英国の遺伝子解析(PLoS Genet 2019)UKバイオバンクで、喫煙の量に関わる遺伝子の違いを使い、吸ったことのある人とない人で影響を比べる方法を提示。吸う量が多いことが顔の老化を進める方向に働くことが新たに示された。著者は利益相反なしと開示
たばこをやめた女性64人(Skinmed 2010)ミラノ市などの禁煙の取り組み。喫煙していた女性64人を2007年2〜11月に皮膚科医・心理士・栄養士が支援し、開始時と3・6・9か月に評価。肌の点数は6か月で統計的に有意な改善。独自の計算式による肌年齢は平均約13歳低下と報告。比べる組なし
肌の老化の要因の系統的レビュー(Sci Rep 2021)2020年10月までの研究を検索。年齢、性別、民族、大気汚染、栄養、喫煙、日光の7つを肌の老化の主な要因として整理。シンガポールの公的研究費。著者は他の利益相反なしと開示
出典
  1. Guyuron B, et al. Factors contributing to the facial aging of identical twins. Plast Reconstr Surg. 2009. PMID 19337100
  2. Ichibori R, et al. Objective assessment of facial skin aging and the associated environmental factors in Japanese monozygotic twins. J Cosmet Dermatol. 2014. PMID 24910280
  3. Ninomiya T, et al. Risk factors associated with higher skin age relative to chronological age in community-dwelling middle-aged Japanese adults. Sci Rep. 2025. PMID 41276635
  4. Liu XJ, et al. Obesity, Glycemic Traits, Lifestyle Factors, and Risk of Facial Aging: A Mendelian Randomization Study in 423,999 Participants. Aesthetic Plast Surg. 2024. PMID 37605021
  5. Millard LAC, et al. MR-pheWAS with stratification and interaction: Searching for the causal effects of smoking heaviness identified an effect on facial aging. PLoS Genet. 2019. PMID 31671092
  6. Serri R, et al. "Quitting smoking rejuvenates the skin": results of a pilot project on smoking cessation conducted in Milan, Italy. Skinmed. 2010. PMID 20839421
  7. Wong QYA, Chew FT. Defining skin aging and its risk factors: a systematic review and meta-analysis. Sci Rep. 2021. PMID 34764376
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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