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パソコンで目が疲れたら、20分ごとに遠くを見るといい? 休憩の研究で分かったこと

画面を見る時間が長くなり、夕方には目がしょぼしょぼする。よく勧められる「20-20-20」という休み方は、どこまで確かめられているのでしょうか。調査のまとめと小さな試験を分けて、分かっていることを整理しました。

根拠 初期5分で読めます公開 2026.10.30更新 2026.10.30
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • パソコンで仕事をする人の約8割が目の疲れを訴えていると、63の研究のまとめで報告されている
  • 「20分ごとに20秒、約6m先を見る」休み方は、小さな試験で症状が軽くなったという報告と、差がなかったという報告に分かれている
  • 休まずに40分見続けると、こまめに休んだときより目の疲れが強かったと、24人の試験で報告されている
  • ブルーライトカット眼鏡やベリー類のサプリでは、目の疲れに差は見られていない

パソコンやスマホを長く見続けると目が疲れやすいことは、世界の多くの調査で報告されています。ただし、よく勧められる「20分ごとに20秒、遠くを見る」休み方が目の疲れを減らすかどうかは、小さな試験で結果が分かれており、まだ確かめられていません。

画面を見ていて目が疲れる人は、どれくらいいる?

画面を見る作業に関係して、目の疲れや乾き、かすみが繰り返し起きる状態を、デジタル眼精疲労と呼びます。2023年には、目の表面の研究者の国際的な団体(TFOS)が、この呼び方と定義をまとめた報告を出しました。

2026年には、香港の研究チームが63の研究をまとめた解析を発表しています。質問票などで目の疲れがあると答えた人は、全体で51%でした。デジタル機器をよく使う人では90%、パソコンで仕事をする人では77%と、さらに多くなっていました。

症状として多かったのは、目の疲れ(65%)や頭痛(50%)、目が痛む・しみる感じ(43%)です。首の痛み(45%)や肩の痛み(30%)を訴える人も少なくありませんでした。画面を見る時間が長い人や、睡眠の短い人ほど、目の疲れを訴える割合が高い傾向でした。

「20-20-20」とは、どんな休み方?

20分ごとに、20フィート(約6m)以上離れたものを、20秒以上見るという休み方です。目の専門家がよく勧めている方法です。ただ、数字の根拠となる研究は少ないと、研究者自身が指摘しています。

同じ解析では、定期的に休憩をとっている人は、目の疲れを訴える割合がとらない人の約0.2倍でした。ただし、これは観察研究(ふだんの様子を調べて見比べる方法)の結果です。休憩をとる人は、ほかの点でも目に気を配っている可能性があります。

試験では、どんな結果が出た?

スペインと英国の研究チームは、パソコン作業で目の不調がある29人を対象に試験を行いました。パソコンのカメラで画面を見ている時間を測り、20-20-20に合わせて休憩を促すソフトを2週間使ってもらったものです。休憩の回数は増え、目の疲れや乾きの自覚症状は軽くなっていました。一方、涙の量や目の表面の状態など、検査で測った数値は変わりませんでした。症状の改善は、ソフトをやめて1週間後には見られなくなっていました。この試験には比べる組がなく、使う前と後を比べただけです。

米国の試験では、若い30人がタブレットで40分の読む作業を4回行いました。20秒の休憩を5分ごと、10分ごと、20分ごと、休憩なしの4通りで比べています。どの回でも作業のあとは症状が強くなり、休憩の間隔による差は見られませんでした。読む速さや正確さにも差はありませんでした。

2025年に発表されたスペインと米国の試験では、若い24人が40分の読む作業をしました。休憩なし、20分で1回、10分ごと、自分のペースで休む、の4通りを日を変えて比べています。休憩なしの回は、10分ごとに休む回や自分のペースで休む回より、目のひりひり感や疲れが強くなっていました。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
定期的に休憩をとる人は、目の疲れが少ないか(63研究のまとめ・観察研究)根拠 初期訴える割合が約0.2倍
20-20-20の休憩を促すソフトを2週間使う(29人・比べる組なし)根拠 初期自覚症状は軽くなったが、やめて1週間で元に戻った。検査の数値は変わらず
20秒の休憩の間隔を変える(30人・4通りを比較)根拠 初期差なし
10分ごと・自分のペースで休む、と休まない(24人・順番を変えて比較)根拠 有望休まないほうが目の疲れが強い
ブルーライトカット眼鏡・ベリー類のサプリ(比較試験のまとめ)根拠 有望目の疲れに差なし

ほかの対策は、どこまで分かっている?

2022年には、パソコンによる目の疲れへの対策を調べた45の比較試験、4,497人分のまとめが発表されました。確実性の高い根拠が得られた方法は、一つもありませんでした。ブルーライトをカットする眼鏡や、ベリー類の成分のサプリでは、目の疲れに差は見られていません。遠近両用のレンズも、ふつうのレンズと比べて差はありませんでした。

先の国際的な報告では、目の疲れの原因として、まばたきが減って浅くなることや、見る距離に合っていない眼鏡などを挙げています。そのうえで、作業する距離に合わせて視力をきちんと矯正することを基本としています。まばたきを意識すること、作業の環境を整えること、定期的に休むことも、役立つ可能性がある方法として挙げられています。

まだ分かっていないこと20-20-20の休み方を調べた試験は、どれも20〜30人ほどと小さく、期間も1回40分から2週間までです。参加者の多くは若い人で、老眼が始まる40代以降の人に同じ結果が当てはまるかは分かっていません。休憩をとっているかは参加者に隠せないため、自覚症状の評価に思い込みが入る余地があります。何分ごとに何秒休むのがよいかも、決まっていません。休憩と目の疲れの関係を示したまとめは観察研究が中心で、休憩が目の疲れを減らした原因かどうかは区別できません。対策をまとめた国際的な報告では、著者の多くが眼鏡やコンタクトレンズ、目薬の企業との関係を開示しています。

では、どうすればよいか

「20分ごとに20秒」という決まった数字に、確かな根拠はまだありません。それでも、休まずに見続けるより、こまめに目を休めたほうが疲れにくいという結果は、小さな試験で報告されています。40代以降で手元が見えにくくなってきた方は、画面の距離に眼鏡が合っているかも確認しておくと安心です。

今日からできること
  • 画面を見る作業は、20〜30分に一度を目安に区切り、窓の外など遠くを見たり席を立ったりする
  • 画面を見ているときは、まばたきが減りやすいことを意識する
  • 手元や画面がかすむ、見る距離で見え方が変わるときは、眼科で視力を調べ、作業する距離に合った眼鏡を相談する
  • 目の痛みや充血が続く、見え方が急に変わったときは、休憩で様子を見ずに眼科の医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
眼精疲労の頻度と危険因子のまとめ(J Glob Health 2026)2019年以降の63研究のメタ解析(2024年4月までを検索)。質問票などによる有病率は51%、デジタル機器の利用者90%、パソコン作業者77%。症状は目の疲れ65%、頭痛50%、首の痛み45%など。危険因子は睡眠の短さ(オッズ比1.28)、長い画面時間(1.15)など。定期的な休憩のオッズ比0.21。観察研究が中心。著者は利益相反なしと開示。登録: PROSPERO CRD42024536841
20-20-20のリマインダーの試験(Cont Lens Anterior Eye 2023)スペイン・英国。症状のあるパソコン利用者29人。カメラで視線とまばたきを測り、20-20-20に合わせて休憩を促すソフトを2週間使用。休憩の回数が増え、デジタル眼精疲労とドライアイの自覚症状が減少。両眼の見え方の検査は調節の切り替え以外変化なし。涙と目の表面の検査値は変化なし。中止1週間後には改善が保たれなかった。対照群なし。著者は利益相反なしと開示
休憩の間隔を変えた試験(Optom Vis Sci 2023)米国。若い30人がタブレットで40分の読む作業を4回。20秒の休憩を5分・10分・20分ごと、または休憩なし。作業後の症状はすべての回で増加。休憩の間隔による症状(p=0.70)、読む速さ、正確さの差なし。著者は利益相反なしと開示
休憩の取り方4通りの試験(Exp Eye Res 2025)スペイン・米国。若い24人が40分の読む作業を、休憩なし・20分で1回・10分ごと・自分のペースの4通りで、日を変えて順番をランダムに実施。休憩なしは10分ごと・自分のペースより、目のひりひり感と疲れが強かった。近くを見たあとの一時的な近視も休憩なしで大きかった。著者は利益相反なしと開示
パソコンによる目の疲れへの対策のまとめ(Ophthalmology 2022)45の比較試験、4,497人。遠近両用レンズは単焦点と差なし。ブルーライトカット眼鏡は差なし(確実性低い)。ベリー類のエキスのサプリは目の疲れ・乾きに差なし。オメガ3のサプリで乾きの症状が改善(2試験・確実性低い)。確実性の高い根拠のある方法はなかった
TFOSの報告(Ocul Surf 2023)デジタル眼精疲労の定義と仕組み、対策をまとめた国際的な報告。作業距離に合わせた視力の矯正を基本とし、まばたき・作業環境・定期的な休憩は役立つ可能性があるとした。ブルーライトを遮る方法は有効でないとした。多くの著者が眼鏡・コンタクトレンズ・目薬の企業との関係を開示
出典
  1. Song F, et al. Clinical manifestations, prevalence, and risk factors of asthenopia: a systematic review and meta-analysis. J Glob Health. 2026. PMID 41648943
  2. Talens-Estarelles C, et al. The effects of breaks on digital eye strain, dry eye and binocular vision: Testing the 20-20-20 rule. Cont Lens Anterior Eye. 2023. PMID 35963776
  3. Johnson S, et al. 20-20-20 Rule: Are These Numbers Justified? Optom Vis Sci. 2023. PMID 36473088
  4. Redondo B, et al. The impact of break schedules on digital eye strain symptoms and ocular accommodation during prolonged near work. Exp Eye Res. 2025. PMID 40466853
  5. Singh S, et al. Interventions for the Management of Computer Vision Syndrome: A Systematic Review and Meta-analysis. Ophthalmology. 2022. PMID 35597519
  6. Wolffsohn JS, et al. TFOS Lifestyle: Impact of the digital environment on the ocular surface. Ocul Surf. 2023. PMID 37062428
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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