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飲む日焼け止めは効果ある? 塗る日焼け止めの代わりになるかを比較試験で確かめる

結論は、飲む日焼け止めの比較試験では肌が赤くなるまでの紫外線の量が2〜3割増えたと報告されていますが、塗る日焼け止めの代わりになる強さではありません。シダの抽出物やトマトのリコピンなどを調べた研究を、試験の人数・期間・資金とあわせて整理しました。

根拠 有望5分で読めます公開 2026.11.06更新 2026.11.06
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 人を対象にした47本の研究のまとめでは、ポリフェノール・カロテノイド・シダの抽出物で、紫外線から肌を守る働きの根拠が比較的多いとされている
  • 比較試験で報告された差は、赤くなるまでの紫外線の量が2〜3割増える程度で、塗る日焼け止めとは大きな開きがある
  • 紫外線による遺伝子の傷は減らなかった試験もあり、トマトやリコピンの結果も分かれている
  • 毎日塗る日焼け止めは、4.5年の比較試験で肌の老化の進み方が小さかったと報告されている

結論から言うと、飲む日焼け止めと呼ばれるサプリの比較試験では、肌が赤くなるまでの紫外線の量が2〜3割ほど増えたと報告されています。ただし塗る日焼け止めの代わりになる強さではなく、研究の多くは人数が少なく期間も短いので、塗るものに足す位置づけで考えるのが妥当です。

ここでいう飲む日焼け止めは、シダ植物の一種(ポリポディウム・レウコトモス)の抽出物や、トマトに多いリコピンなどの成分を飲んで、紫外線への反応を調べたものを指します。

飲む日焼け止めは、どこまで調べられている?

2025年に米国の皮膚科の研究者が、人を対象にした47本の研究をまとめました。調べられていた成分は、カロテノイド(トマトやにんじんの色素の仲間)、ポリフェノール、シダの抽出物、ビタミン、オメガ3脂肪酸などです。

紫外線から肌を守る働きの根拠が比較的多かったのは、ポリフェノール、カロテノイド、シダの抽出物でした。ビタミンやコエンザイムQ10を単独で飲んだ研究では、根拠は最も弱いとされています。著者は、どの研究も人数が少なく期間が短いため、量や飲む期間はまだ決められないとしています。

比較試験では、どれくらいの差が出た?

試験では多くの場合、最小紅斑量(肌がうっすら赤くなる最小の紫外線の量)を測ります。この値が大きくなるほど、赤くなりにくくなったことを意味します。

2025年にスロベニアで行われた試験では、色白の54人を2組に分け、片方にはシダの抽出物と赤オレンジの抽出物、ビタミンA・C・D・Eを含むシロップを、もう片方には偽のシロップを8週間飲んでもらいました。成分入りの組では最小紅斑量が23.8%増え、紫外線を当てた後の赤みは46.2%小さくなりました。2週間の時点では差ははっきりせず、日焼けで肌が黒くなる程度は偽の組と変わりませんでした。この試験は、シロップを作る企業の資金で行われています。

2026年のデンマークの試験では、健康な50人がシダの抽出物(1日480mg)か、ビタミンB3の一種のニコチンアミド(1日2,000mg)を30日間飲みました。どちらの組でも、紫外線A(UVA)で赤くなるまでの量が26%増えています。一方で、紫外線で皮膚の細胞の遺伝子にできる傷の量は、皮膚でも尿でも減っていませんでした。偽の薬を飲む組はなく、飲む前と後を比べた試験です。

トマトやリコピンでも同じことが言える?

英国の試験では、21〜47歳の女性20人が、トマトペースト55g(リコピン16mg)をオリーブオイルと一緒に12週間食べ、オリーブオイルだけの組と比べられました。最小紅斑量そのものには2組の差がなかった一方、肌の赤みを機械で測った値や、コラーゲンを分解する酵素の増え方には差が出たと報告されています。

ブラジルで20人を対象に、リコピンのカプセルとトマトペーストを10週間比べた試験では、どちらでも最小紅斑量は変わりませんでした。トマトについては、結果が分かれていると考えるのが妥当です。

塗る日焼け止めの代わりになる?

なりません。比較試験で報告された差は、赤くなるまでの紫外線の量が1.2〜1.3倍ほどになる程度です。日焼け止めのSPFも同じ考え方の倍率で表されており、SPF30やSPF50と比べると大きな開きがあります。

塗る日焼け止めについては、オーストラリアで55歳未満の903人を4.5年追った比較試験があります。毎日塗った組は、ときどき塗った組に比べて、肌の老化の進み方が24%小さかったと報告されています。同じ試験で、βカロテン30mgのサプリを飲んだ組には、全体として差が見られませんでした。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
飲む成分で紫外線から肌を守れるか(人の47研究のまとめ)根拠 有望ポリフェノール・カロテノイド・シダの抽出物で根拠が比較的多い。いずれも小規模・短期間
シダの抽出物などのシロップ8週間(54人・偽のシロップと比較)根拠 有望赤くなるまでの量が23.8%増、赤みは46.2%減。日焼けの黒さは差なし
シダの抽出物かニコチンアミド30日間(50人)根拠 初期UVAで赤くなるまでの量が両組とも26%増。遺伝子の傷は減らず
トマトペースト12週間(女性20人)根拠 有望最小紅斑量は差なし。機械で測った赤みなどには差
リコピンのカプセルとトマトペースト10週間(20人)根拠 初期どちらも最小紅斑量は変わらず
毎日塗る日焼け止め(903人・4.5年)根拠 有望肌の老化の進み方が24%小さい。βカロテンのサプリは全体で差なし
まだ分かっていないこと飲む日焼け止めの試験は、多くが数十人・数週間と小規模で短く、対象も欧米の色白の人が中心です。日本人の肌でも同じ差が出るかは分かっていません。測っているのは主に試験室で当てた紫外線による赤みで、しみやしわが減るか、長く飲んで肌の老化がゆっくりになるかを確かめた比較試験は見当たりません。2026年の試験では、紫外線による遺伝子の傷は減っていませんでした。シロップの試験は製造する企業の資金で行われており、47研究のまとめの抄録には資金の記載がありません。適切な量や飲む期間も決まっていません。
今日からできること
  • 日差しの強い時間に外へ出るときは、塗る日焼け止めと帽子・日傘を基本にする
  • 飲むサプリを試す場合も、塗る日焼け止めを減らす理由にはしない
  • トマトや緑黄色野菜は、ふだんの食事の一部としてとる
  • 妊娠中・授乳中の方、持病のある方、薬を飲んでいる方は、サプリを始める前に医師や薬剤師に相談する
  • ニコチンアミドを1日2,000mgのような多い量で自己判断で飲まない
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
飲む成分と紫外線のまとめ(J Med Food 2025)人を対象にした47本の研究の系統的レビュー(2023年2月までに検索)。カロテノイド・ポリフェノール・シダの抽出物・ビタミン・コエンザイムQ10・オメガ3/6脂肪酸など。根拠が最も多いのはポリフェノール・カロテノイド・シダの抽出物、最も弱いのはビタミン単独とコエンザイムQ10。人数が少なく期間が短いことが限界。資金は抄録に記載なし
シダの抽出物・赤オレンジ抽出物・ビタミンのシロップ(Nutrients 2025)スロベニア。肌のタイプI〜IIIの54人を27人ずつ、成分入りと偽のシロップに分けた二重盲検の比較試験、8週間。最小紅斑量が0.447から0.553 J/cm²へ23.8%増、紫外線後の赤みが46.2%減。2週時点は有意差なし。色素の増え方は偽の組と差なし。製造する企業の資金
シダの抽出物とニコチンアミド(Photochem Photobiol Sci 2026)デンマーク。健康な50人(肌のタイプI〜III)をニコチンアミド1日2,000mgかシダの抽出物1日480mgに1対1で分け、30日間。UVAの最小紅斑量が両組とも26%増。皮膚と尿のチミンダイマー(紫外線による遺伝子の傷)は減らず。偽の薬の組はない。著者は利益相反なしと開示
トマトペースト(Br J Dermatol 2011)英国。健康な女性20人(中央値33歳、21〜47歳、肌のタイプI/II)。トマトペースト55g(リコピン16mg)とオリーブオイル、またはオリーブオイルのみを12週間。最小紅斑量は2組で有意差なし。機械で測った赤みの指標、コラーゲン分解酵素MMP-1の増加、ミトコンドリアDNAの欠失で差
リコピンのカプセルとトマトペースト(Arch Dermatol Res 2015)ブラジル。20人を10人ずつカプセルとトマトペーストに分けて10週間。3人が4週後に脱落。どちらの組でも最小紅斑量は変わらず。偽の組はない
毎日の日焼け止めとβカロテン(Ann Intern Med 2013)オーストラリア。55歳未満の903人、4.5年の比較試験。毎日塗った組は、ときどき塗った組より肌の老化の進み方が24%小さい(相対オッズ0.76)。βカロテン30mgは全体として差なし。オーストラリア国立保健医療研究評議会の資金
出典
  1. Natarelli N, et al. Oral Supplements and Photoprotection: A Systematic Review. J Med Food. 2025. PMID 39804624
  2. Keršmanc P, et al. Effects of Eight-Week Supplementation Containing Red Orange and Polypodium leucotomos Extracts on UVB-Induced Skin Responses: A Randomized Double-Blind Placebo-Controlled Trial. Nutrients. 2025. PMID 40218997
  3. Faisal A, et al. Changes in ultraviolet a radiation-induced thymidine dimers and erythema after oral nicotinamide or polypodium leucotomos extract in healthy volunteers: a randomized intraindividual trial. Photochem Photobiol Sci. 2026. PMID 41838346
  4. Rizwan M, et al. Tomato paste rich in lycopene protects against cutaneous photodamage in humans in vivo: a randomized controlled trial. Br J Dermatol. 2011. PMID 20854436
  5. Sokoloski L, et al. Lycopene not in pill, nor in natura has photoprotective systemic effect. Arch Dermatol Res. 2015. PMID 26024575
  6. Hughes MC, et al. Sunscreen and prevention of skin aging: a randomized trial. Ann Intern Med. 2013. PMID 23732711
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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