コルク栓のガラス瓶に入ったオリーブオイルと、オリーブの実
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オリーブオイルは体にいい? 1日どれくらいか、追跡研究と比較試験のまとめ

結論は、オリーブオイルをよく使う人ほど長生きの傾向があると観察研究で報告されているものの、オリーブオイルが原因かは確かめられていない、ということです。約271万人の追跡研究のまとめと、米国・スペインの研究から、量の目安と分かっていないことを整理しました。

根拠 初期5分で読めます公開 2026.11.06更新 2026.11.06
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • オリーブオイルを最も多くとる人は、追跡中に亡くなる割合が15%低いと、約271万人分の観察研究のまとめで報告されている
  • 米国の約9万人の研究では、1日7gより多くとる人で亡くなる割合が19%低かった。ただし、ほかの植物油と比べると差ははっきりしない
  • バターやマーガリン、マヨネーズからの置きかえで差が大きいと計算されている
  • スペインの比較試験では、オリーブオイルを足しても体重は増えていなかった。血液の数値への効果ははっきりしない

結論は、オリーブオイルをよく使う人ほど、追跡中に亡くなる割合や心臓・血管の病気が少ないことが、世界の観察研究で繰り返し報告されている、ということです。ただし、オリーブオイルそのものが原因かは比較試験で確かめられておらず、ほかの植物油と比べると差がはっきりしない研究もあります。

オリーブオイルをよく使う人は、長生きしている?

2024年に、30の論文、約271万人分のデータをまとめた解析が発表されました。オリーブオイルを最も多くとる人は、最も少ない人より、追跡中に亡くなる割合が15%低くなっていました。心臓や血管の病気で亡くなる割合は23%低く、心臓や血管の病気になる割合も15%低い結果でした。

量で見ると、1日10g増えるごとに、亡くなる割合は8%低くなっていました。ただし、まっすぐ下がり続けるわけではありません。亡くなる割合が下がっていたのは、1日0〜22gほどの範囲でした。がんになる割合との関連は、この解析では見られませんでした。同じ年に出た別のまとめでは、がんで亡くなる割合が11%低いという結果で、研究によって分かれています。

1日どれくらいで差が出ている?

米国では、男女約9万人を28年間追った研究があります。開始時に心臓や血管の病気、がんのない人が対象です。1日7gより多く(米国の大さじ半分ほど)とる人は、ほとんどとらない人より、亡くなる割合が19%低くなっていました。

同じ研究では、マーガリンやバター、マヨネーズ、乳脂肪を1日10gオリーブオイルに置きかえると、亡くなる割合が8〜34%低くなると計算されています。一方、ほかの植物油をまとめたものと比べると、はっきりした差は出ていません。

同じ人たちを調べた2024年の分析では、1日7g以上とる人は、認知症に関連して亡くなる割合が28%低くなっていました。ここでも、ほかの植物油やバターとの置きかえでは差がはっきりしませんでした。

観察研究だけで、体にいいと言える?

ここまでの研究は、どれも観察研究(ふだんの食事をそのまま調べ、その後の健康と見比べる方法)です。オリーブオイルをよく使う人は、野菜や魚をよく食べたり、暮らしに余裕があったりするかもしれません。研究では生活習慣の違いを差し引いていますが、すべては取り除けません。

原因かどうかを確かめるには、比較試験(くじ引きで組を分け、片方だけ食事を変えて比べる試験)が必要です。ただ、オリーブオイルだけを何年も続けて寿命や病気を比べた試験はありません。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
オリーブオイルを多くとる人は、亡くなる割合が低いか(30論文のまとめ)根拠 初期15%低い。1日0〜22gほどの範囲で低下
心臓や血管の病気で亡くなる割合(同じまとめ)根拠 初期23%低い
がんになる割合・がんで亡くなる割合(2つのまとめ)根拠 初期関連なし、または11%低い。結果が分かれる
1日7gより多くとる人(米国の約9万人・28年)根拠 初期亡くなる割合が19%低い。ほかの植物油とは差がはっきりしない
認知症に関連した死亡(同じ米国の研究)根拠 初期28%低い
体重・腹囲が増えないか(スペインの約7,400人の比較試験)根拠 有望増えていない。脂肪を控える組との差ははっきりしない
コレステロール・血糖・血圧(18の比較試験のまとめ)根拠 有望中性脂肪がわずかに低下。ほかは一貫した変化なし

油なので、太ったり血液の数値が悪くなったりしない?

スペインの比較試験(PREDIMED)では、55〜80歳の約7,400人を、地中海食にオリーブオイルを足す組などに分け、約5年追いました。カロリーを控えるよう指示はしていません。それでも、オリーブオイルの組の体重は、脂肪を控える組と比べて増えておらず、差ははっきりしませんでした。腹囲にも、はっきりした差はありませんでした。

2024年には、オリーブオイルを多くとる地中海食の比較試験18本をまとめた解析も出ました。中性脂肪はわずかに下がっていましたが、コレステロールや血糖、血圧、体の大きさには、一貫した変化は見られませんでした。数値がよくなるとまでは言えない、というのが現時点のまとめです。

まだ分かっていないことオリーブオイルが長生きの原因なのかは、比較試験で確かめられていません。観察研究では、オリーブオイルをよく使う人の食事全体や暮らしの違いを取り除ききれません。米国の研究では、ほかの植物油と比べると差がはっきりせず、オリーブオイルに特有の働きなのか、植物の油を使うこと全体の話なのかは区別できていません。がんとの関連は、まとめによって結果が分かれています。スペインの比較試験は、一部の施設でくじ引きが正しく行われておらず、分析し直した結果です。この試験はオリーブオイルとナッツの生産者からも資金や提供を受けています。比較試験のまとめでは、試験ごとの結果のばらつきが大きく、結果の一部が報告されていない試験もありました。紹介した個別の研究は米国とスペインのもので、日本人の食事にそのまま当てはまるかは分かりません。

では、どうすればよいか

研究から読み取れるのは、量を足すことより、バターやマーガリン、マヨネーズなどの代わりに使うことです。米国の研究で差が見られたのは1日7g前後からで、大量にとるほどよいという結果ではありません。日本の食卓では、炒め物やドレッシングの油の一部を置きかえるところから始められます。

今日からできること
  • パンに塗るバターやマーガリン、サラダのマヨネーズの一部を、オリーブオイルに置きかえてみる
  • 量を増やすより、いま使っている油の一部を置きかえることを考える。油はエネルギーが高いので、足すだけにしない
  • 研究で差が見られた量は1日7g前後から。大量にとるほどよいという結果ではない
  • 脂質異常症や糖尿病などで食事の指導を受けている方は、油の量や種類について医師や管理栄養士に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
オリーブオイルと死亡・病気の用量反応のまとめ(Food Funct 2024)前向きコホート研究の30論文、271万351人。最も多い組と少ない組の比較で、全死亡の相対リスク0.85、心血管病の死亡0.77、心血管病の発症0.85、冠動脈疾患の発症0.85。1日10g増えるごとに全死亡8%・心血管病の死亡8%・心血管病の発症7%・脳卒中の発症5%低下。全死亡は1日0〜22g、心血管病は0〜18gの範囲で低下する非線形の関連。がんの発症・死亡とは関連なし。PROSPERO登録
オリーブオイルと死亡のまとめ(Food Funct 2024)系統的レビュー14研究、メタ解析7研究。全死亡のハザード比0.85、心血管病の死亡0.84、がんの死亡0.89
米国の2つのコホート(J Am Coll Cardiol 2022)看護師健康調査の女性6万582人と医療専門職追跡調査の男性。開始時に心血管病・がんなし。28年間で3万6,856人が死亡。1日7gより多い組は、ほとんどとらない組と比べ全死亡のハザード比0.81、心血管病の死亡0.81、神経変性疾患の死亡0.71、呼吸器疾患の死亡0.82、がんの死亡0.83。マーガリン・バター・マヨネーズ・乳脂肪1日10gの置きかえで8〜34%低下。ほかの植物油との比較では有意差なし。食事は4年ごとの質問票。資金: 米国国立衛生研究所。著者の1人はPREDIMEDで使ったオリーブオイルの提供を受けたと開示
同じコホートの認知症に関連した死亡(JAMA Netw Open 2024)9万2,383人、平均56.4歳、28年追跡、認知症に関連した死亡4,751人。1日7g以上でハザード比0.72。APOE ε4で調整しても同様。マーガリン・マヨネーズ1日5gの置きかえで8〜14%低下。ほかの植物油・バターとの置きかえでは有意差なし。一部の著者に製薬企業などからの講演料の開示あり
PREDIMEDの体重・腹囲の解析(Lancet Diabetes Endocrinol 2019)スペインの比較試験。2型糖尿病または心血管病の危険因子3つ以上の55〜80歳の7,447人。エキストラバージンオリーブオイルを足す地中海食、ナッツを足す地中海食、脂肪を控える食事に割り付け。カロリー制限・運動の指示なし。中央値4.8年。体重変化の差はオリーブオイルの組で−0.41kg(p=0.056)、腹囲−0.47cm(有意差なし)。866人(11.6%)でくじ引きの手順からの逸脱があり、2016年の報告を撤回して再解析。資金: スペイン政府ほか、オリーブオイル・ナッツの生産者
オリーブオイルを多くとる地中海食の比較試験のまとめ(Eur J Nutr 2024)比較試験18本。中性脂肪のみ有意に低下(−2.40mg/dL)。脂質・血糖・血圧・体格の指標に一貫した効果なし。ばらつきが大きく、主要な結果の報告の偏りの懸念あり。PROSPERO登録
出典
  1. Ke Y, et al. Olive oil intake and cardiovascular disease, cancer, and all-cause mortality: a systematic review and dose-response meta-analysis of prospective cohort studies. Food Funct. 2024. PMID 38568797
  2. Del Saz-Lara A, et al. Association between olive oil consumption and all-cause, cardiovascular and cancer mortality in adult subjects: a systematic review and meta-analysis. Food Funct. 2024. PMID 39523824
  3. Guasch-Ferré M, et al. Consumption of Olive Oil and Risk of Total and Cause-Specific Mortality Among U.S. Adults. J Am Coll Cardiol. 2022. PMID 35027106
  4. Tessier AJ, et al. Consumption of Olive Oil and Diet Quality and Risk of Dementia-Related Death. JAMA Netw Open. 2024. PMID 38709531
  5. Estruch R, et al. Effect of a high-fat Mediterranean diet on bodyweight and waist circumference: a prespecified secondary outcomes analysis of the PREDIMED randomised controlled trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2019. PMID 31003626
  6. Keshani M, et al. Mediterranean diet enriched with olive oil shows no consistent benefits on cardiometabolic and anthropometric parameters: a systematic review with meta-analysis of randomized controlled trials. Eur J Nutr. 2024. PMID 39153124
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加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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