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家で測る血圧は、健診の血圧より当てになる? 家庭血圧の研究で分かったこと

健診では正常と言われても、家で測ると高い人がいます。家で測る血圧は病院の血圧と何が違うのか、測るだけで血圧は下がるのかを、日本の追跡研究と最近のまとめから整理しました。

根拠 初期5分で読めます公開 2026.11.02更新 2026.11.02
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 家で測る血圧は、健診や病院の血圧より将来の心臓や血管の病気をよく予測すると、日本の大迫研究や最近のまとめで報告されている
  • 健診では正常でも家では高い「仮面高血圧」の人は、心臓や血管の病気で亡くなる危険が約2倍だった(8研究のまとめ)
  • 家で測るだけでは血圧はほとんど下がらず、医師などの支えと組み合わせると下がっていた
  • 2025年のガイドラインの目標は、家の血圧で125/75未満とされている

家で測る血圧は、病院や健診で測る血圧より、将来の心臓や血管の病気をよく予測すると報告されています。ただし、家で測るだけで血圧が下がるわけではなく、下がったのは医師などの支えと組み合わせた場合でした。

予測の力を示す研究は、どれも観察研究(暮らしをそのまま調べ、その後の健康と見比べる方法)です。

家の血圧は、病院の血圧と何が違う?

病院では緊張して高く出る人がいる一方、健診では正常でも、家では高い人もいます。1回きりの測定では、その日の体調や状況の影響も受けます。家なら、同じ時刻と同じ条件で何日も測れます。

家の血圧と健診の血圧の予測の力を初めて比べたのは、岩手県の旧大迫町(現在の花巻市)の研究です。40歳以上の1,789人を平均6.6年追いました。年齢や喫煙などの影響を差し引いて比べると、心臓や血管の病気で亡くなる危険と強く結びついていたのは家の血圧でした。健診の血圧は、家の血圧と並べると、はっきりした関連が見えなくなりました。

最近のまとめでは、どんな結果が出た?

2024年に、家の血圧と、24時間血圧(機器を1日つけたままにして自動で測る方法)を同じ人で比べた研究のまとめが出ました。5つの研究、約4,400人分です。家の上の血圧が10上がるごとに、病気の危険は1.36倍になっていました。24時間血圧では1.38倍で、ほとんど同じでした。3つの方法をすべて比べた研究では、病院の血圧の予測の力が最も弱かったと報告されています。

同じ年の別のまとめでは、8つの追跡研究を集めています。病院の血圧の影響を差し引いても、家の血圧が高いほど病気の危険が高いという関連が残りました。ただし、研究ごとの結果のばらつきは大きめでした。

健診で正常でも、家で高いと問題になる?

病院では正常なのに家などでは高い状態を、仮面高血圧(病院の測定では見つからない高血圧)と呼びます。逆に、病院でだけ高く出る状態は白衣高血圧です。

2024年に、8つの研究・1万5,327人分をまとめた解析が出ました。血圧が正常な人と比べると、仮面高血圧の人は心臓や血管の病気で亡くなる危険が約2倍でした。病院でも家でも高い人は約2.4倍です。白衣高血圧では、はっきりした差は出ていません。研究の数は少なく、すべての原因による死亡では差が確かめられませんでした。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
家の血圧は、健診の血圧より死亡の危険をよく予測するか(大迫研究・1,789人)根拠 初期家の血圧のほうが強く関連
家の血圧と24時間血圧の予測の力(5研究のまとめ)根拠 初期ほぼ同じ。病院の血圧より強い
病院の血圧を差し引いても、家の血圧は予測に役立つか(8研究のまとめ)根拠 初期関連は残る。ばらつきは大きい
仮面高血圧と心臓や血管の病気による死亡(8研究のまとめ)根拠 初期約2倍。白衣高血圧でははっきりしない
家で測るだけで血圧は下がるか(25試験のデータの解析)根拠 確立測るだけではほぼ差なし。支えと組み合わせると下がる

家で測るだけで、血圧は下がる?

高血圧の人を対象にした比較試験25本分のデータを、1人ずつ集め直した解析があります(2017年)。家で測る組は、測らない組より1年後の病院の上の血圧が3.2低くなっていました。

ただ、中身を分けると違いが見えます。測るだけの場合は、ほとんど差がありませんでした。医師や薬剤師による薬の調整、生活の相談などの支えを手厚く組み合わせた場合は、6.1低くなっていました。研究チームは、家で測るときは、こうした支えとあわせて行うべきだとしています。

どう測り、どの数字を目安にする?

日本高血圧学会は2003年に、家での測り方の指針を出しています。主な点は次の通りです。

  • 腕に巻くタイプの血圧計を使う。指や手首で測るタイプは勧められていない
  • 朝は起きて1時間以内に、トイレのあと、薬と朝食の前に測る
  • 夜は寝る直前に測る
  • 座って1〜2分休んでから測る
  • 選ばずにすべての値を、日付・時刻と一緒に記録する

この指針では、一定の期間の平均が135/85以上を高血圧としています。2025年の新しいガイドラインは、治療の目標を病院の血圧で130/80未満、家の血圧で125/75未満としました。

まだ分かっていないこと家の血圧が予測に役立つことは観察研究で示されていますが、家の血圧を目安に治療を進めた場合に、病院の血圧を目安にした場合より病気が減るかは、この記事で調べた範囲では確かめられていません。仮面高血圧のまとめは研究が8本と少なく、すべての原因による死亡では差がはっきりしませんでした。家で測る効果を調べた解析は2017年までの試験が対象で、研究によって測り方や目標の値が違い、結果のばらつきが残っています。この解析の著者の一部は、血圧計メーカーから測定機器の提供や研究資金を受けていたと開示しています。2025年の目標値を紹介した論文の著者も、血圧計メーカーからの研究資金を開示しています。家で測る値は、血圧計の精度や腕帯の巻き方、測る時間によっても変わります。

では、どうすればよいか

健診の数字だけでは見えない血圧があるので、40代以降は家で1週間ほど測ってみると、ふだんの値が分かります。高い値が続くときや、健診と家の値が大きく違うときは、記録を持って医師に相談してください。

今日からできること
  • 腕に巻くタイプの血圧計で、朝(起きて1時間以内・朝食前)と夜(寝る前)に測ってみる
  • 座って1〜2分休んでから測り、高い値も低い値も選ばずに記録する
  • 1日だけで判断せず、1週間ほどの平均で見る
  • 家の血圧が高い値で続くとき、健診と家の値が大きく違うときは、記録を持って医師に相談する。薬を飲んでいる方は、自分の判断で薬の量を変えない
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
大迫研究(J Hypertens 1998)岩手県大迫町の40歳以上1,789人を平均6.6年追跡した前向きコホート研究。年齢・性別・喫煙・心血管病の既往・降圧薬の使用で調整。家の血圧と健診の血圧を同時にモデルに入れると、複数回の家の上の血圧の平均だけが心血管死亡の危険と有意に強く関連した
家の血圧と24時間血圧の比較(J Hypertens 2024)両方を同じ集団で測った追跡研究6本、メタ解析は5本・4,439人(平均57歳)。家の上の血圧10mmHgあたりのハザード比1.36、24時間血圧1.38で差なし。3つの方法をすべて比べた研究では病院の血圧のハザード比が最も低い。全研究がバイアスのリスク低と判定。ギリシャ・アテネ大学
家の血圧・24時間血圧と心血管病のまとめ(J Hypertens 2024)前向きコホート研究8本。病院の血圧などで調整後、家の上の血圧1標準偏差あたりのハザード比1.30(I²=79.1%)、24時間血圧1.32
高血圧のタイプと死亡のまとめ(Egypt Heart J 2024)8研究・1万5,327人。正常血圧と比べた心血管死亡のハザード比: 仮面高血圧2.05、持続性高血圧2.42、白衣高血圧1.18(有意差なし)。全死亡では仮面高血圧2.10、白衣高血圧1.96でいずれも有意差なし。著者は利益相反なしと開示
家で測ることの個人データのメタ解析(PLoS Med 2017)高血圧の人を対象にした比較試験25本の個人データ。主な解析は15試験・7,138人。12か月後の病院の上の血圧は−3.2mmHg。測るだけでは−1.0mmHg(有意差なし)、集中的な支えと組み合わせると−6.1mmHg。24時間血圧のある4試験・1,478人では差なし。著者の一部が血圧計メーカーからの機器提供・資金を開示
日本高血圧学会の家庭血圧測定の指針(Hypertens Res 2003)上腕で測るカフ式の機器を推奨し、指・手首式は用いない。朝は起床後1時間以内・排尿後・服薬前・朝食前、座って1〜2分の安静後。夜は就寝直前。朝晩それぞれ少なくとも1回。すべての値を選ばずに記録。一定期間の平均が135/85mmHg以上で高血圧(確定)
JSH2025の目標値を紹介した論文(Hypertens Res 2025)JSH2025は治療目標を原則130/80mmHg未満とし、家の血圧はより低い125/75mmHg未満を目標にした。著者は日本高血圧学会の理事長で、血圧計メーカーなどからの研究資金を開示。内容は個人の見解としている
出典
  1. Ohkubo T, et al. Home blood pressure measurement has a stronger predictive power for mortality than does screening blood pressure measurement: a population-based observation in Ohasama, Japan. J Hypertens. 1998. PMID 9794737
  2. Kollias A, et al. Prognostic value of home versus ambulatory blood pressure monitoring: a systematic review and meta-analysis of outcome studies. J Hypertens. 2024. PMID 38164947
  3. Panagiotakos D, et al. Ambulatory and home blood pressure monitoring for cardiovascular disease risk evaluation: a systematic review and meta-analysis of prospective cohort studies. J Hypertens. 2024. PMID 37702566
  4. Tewari J, et al. Different phenotypes of hypertension and associated cardiovascular and all-cause mortality: a systematic review and meta-analysis. Egypt Heart J. 2024. PMID 39725775
  5. Tucker KL, et al. Self-monitoring of blood pressure in hypertension: A systematic review and individual patient data meta-analysis. PLoS Med. 2017. PMID 28926573
  6. Imai Y, et al. Japanese society of hypertension (JSH) guidelines for self-monitoring of blood pressure at home. Hypertens Res. 2003. PMID 14621179
  7. Kario K. Achievement rate of blood pressure control <130/80 mmHg as the core metric of implementation hypertension, based on the new JSH2025 and AHA/ACC2025 guidelines. Hypertens Res. 2025. PMID 40877472
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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