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健診の尿酸値、7を超えたら? 痛風のなりやすさと食事の研究で分かったこと

健診の結果で、尿酸値の欄に印が付いていた。痛風の経験がないと、どこまで気にすればよいか迷う数値です。数値ごとの痛風のなりやすさと、食事で尿酸値がどこまで変わるかを、人の研究から整理しました。

根拠 初期5分で読めます公開 2026.10.28更新 2026.10.28
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 血液中の尿酸は7.0mg/dL以上になると結晶になりやすく、関節にたまると痛風の原因になる
  • 米国の約1万9,000人の追跡では、尿酸値6未満の人と比べて、7台で6.6倍、8台で15倍、痛風になりやすかった
  • 尿酸値が高い人は高血圧や心臓・腎臓の病気、追跡中の死亡が多いという関連があるが、原因かどうかは分かっていない
  • 野菜や果物、低脂肪の乳製品が多いDASH食の比較試験では、尿酸値が平均0.25mg/dL、高い人では0.73mg/dL下がった

健診の尿酸値が高い人ほど、その後に痛風になる割合が高くなることが、米国の約1万9,000人の追跡調査で報告されています。食事を変えて尿酸値が下がることは比較試験で確かめられていますが、下げた量は1mg/dLに届かない程度で、尿酸値と長生きの関係はまだ観察研究の段階です。

尿酸とは何で、7という数字にはどんな意味がある?

尿酸は、食べ物や体の細胞に含まれるプリン体(遺伝子の材料などになる物質)が、肝臓で分解されてできる老廃物です。主に腎臓から尿に混じって体の外に出されます。厚生労働省の保健指導の教材では、血液中の尿酸が7.0mg/dL以上になると、溶けきれずに結晶になりやすいと説明されています。この結晶が関節にたまって炎症を起こすのが痛風です。

同じ教材では、尿酸が増える要因として、食べ物のプリン体のほか、内臓脂肪の蓄積や過剰なお酒が挙げられています。

尿酸値が高いと、痛風になりやすい?

2018年に、米国の4つの追跡調査のデータをまとめた解析が発表されました。最初に痛風のなかった1万8,889人を、平均11.2年追ったものです。

最初の尿酸値が6mg/dL未満の人と比べると、痛風になる割合は、6台で2.7倍、7台で6.6倍、8台で15倍、9台で30倍、10以上で64倍でした。数値が上がるほど、差は急に大きくなっています。15年間で痛風になった人の割合は、6未満では1.1%、10以上では49%でした。

裏を返すと、尿酸値が10以上でも、15年のあいだに痛風が出た人は約半数にとどまります。研究チームは、高い状態が長く続くことや、尿酸値以外の要因も関わっていると考えています。

痛風のほかに、尿酸値と関係が報告されていることは?

2024年に、尿酸値が高い状態と心臓・血管や腎臓の病気の関係を調べた45の研究のまとめが発表されました。一般の人では、尿酸値が高い人ほど、新たに高血圧になる割合が1.36倍、心臓や血管の病気が1.53倍、脳卒中が1.97倍、慢性腎臓病が1.71倍でした。

ただし、アジア以外の人たちに限ると、高血圧との関係ははっきりしませんでした。追跡が5年未満の研究でも、心臓や血管の病気との差ははっきりしていません。

2025年には、一般の人を対象にした34の追跡研究、250万人以上をまとめた解析も出ています。尿酸値が高い人は、追跡中に亡くなる割合が1.32倍でした。女性では1.91倍、男性では1.16倍と、女性のほうが差が大きくなっていました。

いずれも観察研究なので、尿酸そのものが原因なのかは分かりません。尿酸値が高い人には、肥満や高血圧などが重なりやすく、その影響を取りきれていない可能性があります。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
尿酸値が高いほど、痛風になりやすいか(米国4つの追跡調査、1万8,889人)根拠 初期6未満と比べて7台で6.6倍、10以上で64倍
尿酸値が高い人は、高血圧・心臓や血管の病気・慢性腎臓病が多いか(45研究のまとめ)根拠 初期1.36〜1.97倍。アジア以外では高血圧との関係ははっきりしない
尿酸値が高い人は、追跡中に亡くなる割合が高いか(34研究・250万人以上のまとめ)根拠 初期1.32倍。女性で差が大きい
DASH食で尿酸値は下がるか(8週間の比較試験、327人)根拠 有望平均0.25mg/dL低下。8以上の人では0.73mg/dL低下
カロリーを抑えた3つの食事で、尿酸値の下がり方は違うか(12週間の比較試験、102人)根拠 有望0.50〜0.89mg/dL低下。食事の種類による差はなし
甘い飲み物をよく飲む人は、尿酸値が高いか(5研究のまとめ)根拠 初期0.18mg/dL高い。一時点の調査のみ

食事を変えると、尿酸値はどれくらい下がる?

米国の高血圧の食事の比較試験(DASH試験)では、血圧の薬を飲んでいない大人をくじ引きで3つの食事に分け、8週間、用意した食事を食べてもらいました。体重は変わらないように調整しています。DASH食は、野菜や果物、低脂肪の乳製品が多く、脂肪の少ない食事です。

血液の残っていた327人を調べると、米国の一般的な食事と比べて、DASH食の組では尿酸値が平均0.25mg/dL下がっていました。もともと尿酸値が高い人ほど下がり幅は大きく、8以上の人では0.73mg/dL下がっていました。野菜と果物を増やしただけの食事では、0.17mg/dLの低下で、はっきりした差とは言えませんでした。

2026年には、中国で、太り気味で尿酸値の高い男性102人の比較試験が報告されました。摂取カロリーを抑えたうえで、糖質を控える食事、DASH食、プリン体を控える食事の3つに分けて12週間続けています。体重は平均8.47kg(9.3%)減り、尿酸値はそれぞれ0.89、0.79、0.50mg/dL下がりましたが、3つの食事のあいだに差はありませんでした。続けやすかったのはDASH食でした。

この試験では、食事を始めて1週目に尿酸値が一時的に上がり、同じ時期に痛風の発作も多く出ていました。急に体重を落とし始めるときは、痛風の発作が起きることがあると知っておく必要があります。

甘い飲み物については、5つの研究のまとめで、よく飲む人は飲まない人より尿酸値が0.18mg/dL高い傾向が報告されています。ただし、すべて一時点を調べた研究で、飲み物を減らした試験ではありません。

まだ分かっていないこと尿酸値が高いことと、高血圧や心臓・腎臓の病気、死亡との関係は、すべて観察研究によるもので、尿酸そのものが原因なのか、肥満や血圧などの影響なのかは区別できていません。尿酸値を下げることで、これらの病気が減るかどうかも、ここで紹介した研究では確かめられていません。痛風のなりやすさの研究は米国の参加者のデータで、日本人にどこまで当てはまるかは分かりません。食事の比較試験は8〜12週間と短く、2026年の試験は男性102人の小規模なもので、参加者も医師も食事の内容を知っていました。DASH試験の分析は、もとは血圧を調べるための試験の追加の分析です。甘い飲み物の研究は一時点の調査だけで、飲む量を減らしたときに尿酸値が下がるかは試されていません。

健診で7を超えていたら、どうすればよいか

尿酸値が7を超えても、すぐに痛風になるとは限りません。それでも、数値が高いほど痛風になる割合は大きく上がり、血圧や体重の問題が重なっていることも少なくありません。まずは毎年の数値の動きを確かめ、食事やお酒、体重を見直すところから始められます。痛風の発作が出たことがある人や、8以上の値が続く人、腎臓の数値も気になる人は、医師に相談してください。

今日からできること
  • 健診の結果を数年分並べ、尿酸値が上がり続けていないかを確かめる
  • 野菜や果物、低脂肪の乳製品を増やし、甘い飲み物やお酒の量を見直す
  • 体重を落とすときは急ぎすぎず、関節の痛みや腫れが出たら医師に相談する
  • 痛風の発作が出たことがある人、8以上の値が続く人、腎臓の数値も気になる人は、医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
尿酸値と痛風の発症の個人データ解析(Ann Rheum Dis 2018)米国の4つのコホート(ARIC、CARDIA、フラミンガム研究の2つ)で、最初に痛風のない1万8,889人を平均11.2年追跡。尿酸値6mg/dL未満と比べた痛風のハザード比は、6.0〜6.9で2.7、7.0〜7.9で6.6、8.0〜8.9で15、9.0〜9.9で30、10以上で64。15年間の累積発症率は6未満で1.1%、10以上で49%。資金は抄録に記載なし。著者の一部が製薬企業からコンサルタント料などを受けている(本研究とは別)
高尿酸血症と心臓・血管・腎臓の病気のまとめ(Int J Cardiol 2024)45研究のメタ解析。一般の人で、新たな高血圧のリスク比1.36、心血管疾患1.53、脳卒中1.97、冠動脈疾患1.56、慢性腎臓病1.71。アジア以外では高血圧との関連なし(0.88)、追跡5年未満では心血管疾患との関連は有意でない(1.26)。研究間のばらつきが大きい。利益相反なし
尿酸値と全死亡の一般住民のまとめ(Metabol Open 2025)34の住民コホート、250万人以上。尿酸値が高い人の全死亡のリスク比1.32。女性1.91、男性1.16。中年層で1.52。資金・利益相反は抄録に記載なし
DASH試験の追加解析(Arthritis Rheumatol 2021)収縮期血圧160未満・拡張期血圧80〜95で降圧薬を飲んでいない459人を、一般的な米国の食事・野菜果物の多い食事・DASH食に割り付け、8週間の食事を提供。体重は一定に保った。検体のある327人(平均45歳、女性47%)で、DASH食は対照より尿酸値を0.25mg/dL低下、野菜果物の食事は0.17mg/dL(p=0.051)。最初の値が8以上では0.73mg/dL低下。利益相反なし
カロリーを抑えた3つの食事の比較試験(Diabetes Care 2026)中国、太り気味または肥満で高尿酸血症の男性102人を、糖質制限食・DASH食・低プリン食に割り付け、12週間(非盲検)。85人が完了。体重は平均8.47kg(9.3%)減少し、群間差なし。尿酸値は−0.89・−0.79・−0.50mg/dLで群間差なし(p=0.48)。1週目に尿酸値の一時的な上昇と痛風発作の増加。DASH食が最も続けやすかった。資金・利益相反は抄録に記載なし
甘い飲み物と尿酸値のまとめ(J Hum Nutr Diet 2021)2007〜2013年に発表された横断研究5本(1研究483〜1万4,761人)。最も多く飲む群は最も少ない群より尿酸値が0.18mg/dL高い。研究間のばらつきなし。すべて横断研究
出典
  1. Dalbeth N, et al. Relationship between serum urate concentration and clinically evident incident gout: an individual participant data analysis. Ann Rheum Dis. 2018. PMID 29463518
  2. Zheng L, et al. Relationship between hyperuricemia and the risk of cardiovascular events and chronic kidney disease in both the general population and hypertensive patients: A systematic review and meta-analysis. Int J Cardiol. 2024. PMID 38218247
  3. Rabbani MG, et al. Higher serum uric acid levels and risk of all-cause mortality in general population: a systematic review and meta-analysis. Metabol Open. 2025. PMID 40491671
  4. Juraschek SP, et al. Effects of Dietary Patterns on Serum Urate: Results From a Randomized Trial of the Effects of Diet on Hypertension. Arthritis Rheumatol. 2021. PMID 33615722
  5. Liu S, et al. Calorie-Restricted DASH, Carbohydrate-Restricted, and Low-Purine Diets for Weight Loss and Urate Control in Men With Overweight or Obesity and Hyperuricemia: A Randomized Trial. Diabetes Care. 2026. PMID 42743064
  6. Ebrahimpour-Koujan S, et al. Consumption of sugar-sweetened beverages and serum uric acid concentrations: a systematic review and meta-analysis. J Hum Nutr Diet. 2021. PMID 32683776
  7. 厚生労働省. 標準的な健診・保健指導プログラム 保健指導の教材 B-10「尿酸とは?」 リンク
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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