パパイヤやぶどう、キウイ、柑橘などの果物を並べた様子
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果物は太る? 体重と糖尿病の研究のまとめと、1日200gの目安

結論は、果物をそのまま食べて太るという結果は、比較試験でも長い追跡研究でも出ていない、ということです。体重が増えにくい方向の関連が報告されている一方、ジュースは別に考える必要があります。体重と2型糖尿病の研究を、試験の種類ごとに整理しました。

根拠 有望5分で読めます公開 2026.11.08更新 2026.11.08
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 生の果物を増やした3〜24週間の比較試験では、体重は変わらないか、わずかに減る傾向だった
  • 米国の約13万6,000人の追跡研究では、果物を1日100g増やした人は、4年間の体重の増え方が1.6kg小さかった
  • 果物を多く食べる人は2型糖尿病が7%少ないという、弱い関連が報告されている
  • 果汁100%でないジュースは、2型糖尿病が15%多いことと関連していた
  • 国の目標は果物1日200g。治療中の病気がある人は量を医師に相談する

果物をそのまま食べることで太る、という結果は、比較試験でも長い追跡研究でも出ていません。むしろ体重が増えにくい方向の関連が報告されていますが、ジュースは別に考える必要があります。

果物の糖分で、体重は増える?

果物のエネルギーの多くは、果糖やブドウ糖などの糖分です。そのため「果物は太る」と心配する声があります。一方で、果物は水分と食物繊維(消化されにくい成分)が多く、量のわりにエネルギーが少ない食べ物です。

2019年に、生の果物をそのまま食べたときの体重への影響を調べた研究をまとめた報告が出ました。3〜24週間の比較試験(くじ引きで組を分けて比べる試験)では、果物を増やした組は体重が変わらないか、わずかに減る傾向でした。確実性は「中程度」と評価されています。

1回の食事で比べた試験では、食事の前に果物を食べたときや、エネルギーの多い食べ物の代わりに果物を食べたときに、その食事でとるエネルギーが減る傾向がありました。5年以上追った観察研究でも、果物をよく食べる人で体重が増えやすいという結果は見られていません。

長い目で見ると、体重はどうなる?

2023年には、米国の医療職の男女約13万6,000人を最長で24年追った研究が発表されました。参加者は4年ごとに平均1.5kg体重が増えていました。

その中で、果物を1日100g増やした人は、4年間の体重の増え方が1.6kg小さくなっていました。反対に、砂糖などの添加糖を1日100g増やした人は、0.9kg多く増えていました。同じ炭水化物でも、何から取るかで体重との関係が違ったことになります。この傾向は、太り気味の人で強く見られました。

ただし、これは観察研究です。果物をよく食べる人は、ほかの生活習慣も違うかもしれません。研究チームはそうした違いを統計で調整していますが、果物が体重を抑えた原因だとまでは言えません。

果物を食べる人は、糖尿病になりにくい?

2021年に、23の追跡研究をまとめた解析が発表されました。果物を多く食べる人は、少ない人より2型糖尿病になる割合が7%低いという、弱い関連が見られました。1日200g増えるごとの分析では、はっきりした差とは言えない幅でした。

果物の種類による違いも報告されています。米国の約18万7,000人を追った研究では、ブルーベリーやぶどう、りんごをよく食べる人で、2型糖尿病が少ない傾向でした。一方、果物のジュースを週3杯増やすごとに、2型糖尿病になる割合は8%高くなっていました。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
生の果物を増やすと体重は増えるか(比較試験のまとめ)根拠 有望変わらないか、わずかに減る(3〜24週間)
果物を増やした人の長期の体重の変化(約13万6,000人の追跡研究)根拠 初期100g増やすと4年で1.6kg増え方が小さい
果物を多く食べる人は2型糖尿病が少ないか(23研究のまとめ)根拠 初期7%少ない。弱い関連
果汁100%でないジュースと2型糖尿病(14研究のまとめ)根拠 初期15%多い
果汁100%のジュースと大人の体重(比較試験)根拠 有望差ははっきりしない。幅が広い

果物のジュースはどう考えればよい?

2025年に、14の追跡研究をまとめた解析が出ました。ジュース全体では、2型糖尿病との関連ははっきりしませんでした。果汁100%でないジュースに限ると、飲む人で2型糖尿病が15%多くなっていました。果汁100%のジュースでは、増えも減りもしていません。

体重については、2024年に42の研究をまとめた解析があります。大人の追跡研究では、果汁100%のジュースを1日1杯増やすと、体重がわずかに増える関連が見られました。ただ、とったエネルギーの量で調整すると、この関連は消えています。研究チームは、ジュースの分だけエネルギーが増えることが体重増加につながっている可能性を指摘しています。大人の比較試験では、差ははっきりしませんでした。

ジュースにすると、食物繊維が減って、短い時間で多くの量を飲めます。果物そのものとジュースが別の結果になる理由として、こうした違いが考えられています。

1日どれくらい食べればよい?

厚生労働省の「健康日本21(第三次)」は、果物を1日平均200g食べることを目標に掲げています。研究の結果から見ても、生の果物をこのくらい食べて体重が増えることを心配する必要は小さいと考えられます。

ただし、糖尿病の治療を受けている人や、腎臓の病気でカリウムを控えるように言われている人は、量について主治医や管理栄養士に相談してください。

まだ分かっていないこと果物と体重の比較試験は最長でも半年ほどで、何年も続けたときの影響は比較試験では確かめられていません。糖尿病との関係は観察研究だけで、果物をよく食べる人は運動や食事全体も違う可能性があり、原因とまでは言えません。主な研究は米国や欧州のもので、日本人の食べ方や果物の種類に当てはまるかは分かっていません。果物の種類ごとの違いは研究の数が少なく、偶然の可能性も残ります。ジュースと体重のまとめでは、著者の一部が食品・飲料の業界団体から資金や謝礼を受けたことを開示しています。比較試験のまとめ(2019年)は著者1人によるもので、2018年までの研究が対象です。
今日からできること
  • 間食の菓子を、同じくらいの量の生の果物に置き換えてみる
  • 果物はジュースにせず、そのまま食べる
  • ジュースを飲むときは、果汁100%かどうかを表示で確認する
  • 糖尿病や腎臓の病気で治療を受けている人は、果物の量を医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
生の果物とエネルギー摂取・体脂肪の系統的レビュー(Front Nutr 2019)2018年10月までの研究。比較試験(3〜24週間)では果物を増やすと体重維持かわずかな減少(GRADEで中程度の確実性)。1食の試験では食前や置き換えで摂取エネルギーが減る傾向。5年以上の観察研究では関連なし、またはわずかに体重増加が少ない。事前登録あり(PROSPERO)。著者1人
炭水化物の変化と長期の体重変化(BMJ 2023)米国の看護師・医療職の3つのコホート、65歳以下の13万6,432人。4年ごとの体重の変化。平均で4年に1.5kg増加。果物100g/日の増加で1.6kg少ない増加、添加糖100g/日で0.9kg多い増加。太り気味の人で関連が強い。資金: 米国国立衛生研究所など。利益相反なし
果物・野菜と2型糖尿病の用量反応メタ解析(BMJ Nutr Prev Health 2021)前向きコホート23研究。果物の多い群と少ない群の比較で相対リスク0.93(20研究)、200g/日ごとに0.96(0.92〜1.00)。りんご・ブルーベリーなどで逆の関連、ジュースなどで正の関連。種類別は研究数が少ない。利益相反なし
果物の種類と2型糖尿病(BMJ 2013)米国の3つのコホート、18万7,382人、2型糖尿病1万2,198人。果物全体で週3皿ごとにハザード比0.98。ブルーベリー0.74、ぶどう・レーズン0.88、りんご・洋なし0.93、カンタロープ1.10。ジュースは週3杯ごとに1.08。利益相反なし
果物のジュースと2型糖尿病のメタ解析(Am J Med 2025)前向きコホート14研究。ジュース全体で相対リスク1.06(有意差なし)。果汁100%でないジュースで1.15、果汁100%では有意な関連なし。アジアの集団では1.17
果汁100%のジュースと体重のメタ解析(JAMA Pediatr 2024)42研究。大人は6コホート・19比較試験、26万8,095人。大人のコホートでエネルギー未調整の研究は1杯/日で0.21kg増、調整した研究では−0.08kg。比較試験では−0.53kg(−1.55〜0.48)で有意差なし。子どもはBMIが0.03増。著者の一部に食品・飲料の業界団体からの資金・謝礼の開示あり
出典
  1. Guyenet SJ. Impact of Whole, Fresh Fruit Consumption on Energy Intake and Adiposity: A Systematic Review. Front Nutr. 2019. PMID 31139631
  2. Wan Y, et al. Association between changes in carbohydrate intake and long term weight changes: prospective cohort study. BMJ. 2023. PMID 37758268
  3. Halvorsen RE, et al. Fruit and vegetable consumption and the risk of type 2 diabetes: a systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies. BMJ Nutr Prev Health. 2021. PMID 35028521
  4. Muraki I, et al. Fruit consumption and risk of type 2 diabetes: results from three prospective longitudinal cohort studies. BMJ. 2013. PMID 23990623
  5. Lee CW, et al. Consumption of Fruit Juice and Risk of Type 2 Diabetes Mellitus: A Systematic Review and Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies. Am J Med. 2025. PMID 40393612
  6. Nguyen M, et al. Consumption of 100% Fruit Juice and Body Weight in Children and Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis. JAMA Pediatr. 2024. PMID 38227336
  7. 厚生労働省. 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(健康日本21(第三次)). 2023. リンク
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加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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