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ダイエットで抜け毛は増える? 急に大きくやせたときと断食の研究のまとめ

結論は、急に大きくやせた人では抜け毛が増えることがある、と報告されています。減量手術を受けた人の研究のまとめでは、およそ半数に抜け毛が見られました。ふつうの食事制限や断食で抜け毛が増えるかは、まだ十分に確かめられていません。

根拠 初期5分で読めます公開 2026.11.09更新 2026.11.09
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 減量手術を受けた人の研究のまとめでは、手術のあとに抜け毛が出た人は47〜57%と報告されている
  • 追跡の期間が長い研究ほど抜け毛の割合は低く、時間とともに落ち着くことが多いとされている
  • 抜け毛が出た人は、亜鉛・葉酸・フェリチン(たくわえた鉄)が低い傾向だった。ただし原因かどうかは分からない
  • 食べる時間を絞る断食は、マウスで毛の再生を抑え、人の10日間の小さな試験でも髪の伸びが抑えられたと報告された
  • ふつうの食事制限で抜け毛が増えるかを比べた試験は見当たらない

急に大きくやせた人では、抜け毛が増えることがあると報告されています。減量手術を受けた人の研究のまとめでは、およそ半数に抜け毛が見られました。ただし、ふつうの食事制限で抜け毛がどれだけ増えるかを比べた試験は見当たらず、分かっていることの多くは観察研究(ふだんの経過をそのまま調べる方法)の段階です。

食べる時間を絞る断食については、2025年にマウスの実験と、人を対象にした小さな比較試験の結果が発表されました。人では10日間で髪の伸びが抑えられたと報告されていますが、抜け毛が増えるかどうかまでは分かっていません。

やせると髪が抜けるといわれるのはなぜ?

髪には、伸びる時期と、伸びが止まって抜け落ちる時期があります。体に大きな負担がかかると、伸びる時期の髪の多くが休む時期に移り、しばらくして抜け毛が増えることがあります。これを休止期脱毛(きゅうしきだつもう)と呼びます。

2023年に発表された休止期脱毛の総説(これまでの研究をまとめた解説)では、頭全体が薄くなる抜け毛のうち、よく見られるものの一つとされています。原因は一つに限らず、なかでもストレスが最も多い要因と考えられています。多くは時間がたつと自然に落ち着くとされています。

米国の家庭医向けの解説(2024年)も、この種の抜け毛は自然に落ち着くことが多く、原因を取り除くことが基本だとしています。あわせて、診察と的をしぼった血液検査によって、栄養不足やホルモンの病気が見つかる場合があると書いています。

大きく減量した人では、どのくらい抜け毛が出る?

手がかりになるのは、肥満の治療として減量手術を受けた人の研究です。手術のあとは体重が大きく減るため、減量と髪の関係を調べた報告が多くあります。

2021年に18の研究、2,538人をまとめた解析では、手術のあとに抜け毛が出た人の割合は57%でした。追跡の期間が長い研究ほど、この割合は低くなっていました。若い人ほど多い傾向があり、女性に多い傾向も見られましたが、男女の差は統計的にははっきりしませんでした。

2025年には、41の研究、7,044人に広げた更新版のまとめが発表されています。抜け毛が出た割合は47%でした。手術の方法によって差があり、胃を小さくして腸の一部を迂回させる方法では、胃を細く切る方法より抜け毛が多くなっていました(オッズ比1.91。起こりやすさの比で、1より大きいほど多いことを示します)。より大がかりな方法では、さらに多くなっていました。

栄養が足りないと抜けやすい?

2021年のまとめでは、抜け毛が出た人は、血液中の亜鉛と葉酸、それにフェリチン(体にたくわえた鉄の量の目安)が低い傾向でした。一方で、血液中の鉄そのものやビタミンB12では差が見られませんでした。

ただし、どれも手術を受けた人の観察研究です。栄養の不足が抜け毛の原因なのか、手術による体の変化が両方に関わっているのかは区別できません。サプリメントで補えば抜け毛が減るかどうかも、この解析では確かめられていません。

断食やプチ断食でも、髪に影響する?

2025年1月、中国・西湖大学のチームが、食べる時間を絞る間欠的断食(かんけつてきだんじき)と毛の再生についての研究を科学誌セルに発表しました。マウスの実験では、よく使われる断食の方法で、毛を生やす準備に入った毛包(毛の根元を包む組織)の細胞が死に、毛の再生が抑えられました。カロリーを減らしたことや体内時計の乱れでは説明できず、副腎と皮膚の脂肪細胞のやりとりで脂肪酸が放出されることが関わっていたと報告されています。

同じ論文では、人を対象にした比較試験の結果も示されました。試験の登録情報では、参加者は49人、食事を変えた期間は10日間です。朝食を10時以降にして食べる時間を絞る方法と、1日の摂取量を1,200〜1,500kcalに抑える方法が含まれています。抄録では、断食によって人の髪の伸びが抑えられたと報告されています。

ただし、短い期間に髪の伸びを測った結果です。抜け毛が増えたかどうかや、断食をやめたあとに戻るかどうかは、抄録からは分かりません。マウスの結果が、そのまま人に当てはまるとも限りません。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
減量手術のあとの抜け毛(18研究・2,538人のまとめ)根拠 初期57%に抜け毛。追跡が長いほど割合は低い
減量手術のあとの抜け毛(41研究・7,044人の更新版)根拠 初期47%に抜け毛。手術の方法で差がある
亜鉛・葉酸・フェリチンと抜け毛(18研究のまとめ)根拠 初期抜け毛が出た人で低い傾向。鉄・ビタミンB12は差なし
断食と毛の再生(マウス)根拠 動物毛を生やす準備に入った毛包の細胞が死に、再生が抑えられた
断食と人の髪の伸び(49人・10日間の比較試験)根拠 有望髪の伸びが抑えられたと報告。抜け毛は不明
ふつうの食事制限で抜け毛が増えるか根拠 話題比べた試験は見当たらない
まだ分かっていないこと減量と抜け毛の数字は、ほとんどが減量手術を受けた人の観察研究から得られたもので、食事制限だけでやせた人にそのまま当てはまるかは分かりません。研究ごとに抜け毛の判定のしかたや追跡の期間が異なり、本人の申告によるものも含まれます。栄養の値との関係は、原因かどうかを示すものではありません。断食の研究は、主な結果がマウスで、人の試験は49人・10日間と小さく短いものです。抄録では髪の伸びを測った詳しい数値が示されておらず、抜け毛が増えるか、断食をやめたあとに戻るかは確かめられていません。

では、どうすればよいか

やせたあとに抜け毛が増えても、多くは時間とともに落ち着くとされています。減量中は、食事の量を減らしても、たんぱく質や鉄、亜鉛をふくむ食品が不足しないよう心がけてください。抜け毛が長く続くときや、まだらに抜けるとき、ほかの不調もあるときは、皮膚科で相談することが勧められます。

今日からできること
  • 減量中も、肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質と、鉄や亜鉛をふくむ食品が不足しないようにする
  • 抜け毛が増えたら、いつからか、その前の数か月に体重の大きな変化や病気、強いストレスがなかったかを書き留めておく
  • 抜け毛が長く続く、まだらに抜ける、ほかの不調もあるときは皮膚科に相談する。必要に応じて血液検査で栄養やホルモンの状態を確認できる
  • 持病のある方、薬を飲んでいる方、妊娠中・授乳中の方は、食事制限や断食を始める前に医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
減量手術と抜け毛のまとめ(Obes Surg 2021)18研究・2,538人。手術のあとの抜け毛の発生割合は57%(95%信頼区間42〜71%)。追跡が長いほど低下。若い人で多く(平均差−2.45歳)、女性で多い傾向(オッズ比3.87、有意差なし)。血清の亜鉛・葉酸・フェリチンの低さと関連し、鉄・ビタミンB12とは関連なし。著者は利益相反なしと開示
減量手術と抜け毛の更新版のまとめ(Obes Surg 2025)41研究・7,044人。抜け毛の発生割合は47%。ルーワイ胃バイパス術はスリーブ状胃切除術より多く(オッズ比1.91)、十二指腸スイッチ術より少ない(オッズ比0.41)。著者は利益相反なしと開示
間欠的断食と毛の再生(Cell 2025)マウスで、よく使われる間欠的断食の方法により、活性化した毛包の細胞が細胞死を起こし毛の再生が抑制。カロリー制限・体内時計・mTORC1とは独立で、副腎と皮膚の脂肪細胞の連携による遊離脂肪酸の放出と活性酸素の増加が関与。人のランダム化比較試験(NCT05800730)で、間欠的断食が髪の伸びを抑えたと報告。登録情報では49人・10日間の食事介入(食べる時間の制限、1日1,200〜1,500kcalの制限を含む)。著者は利益相反なしと開示
休止期脱毛の総説(Ital J Dermatol Venerol 2023)頭全体が薄くなる瘢痕を残さない脱毛のうち、よく見られるものの一つで、多くは自然に落ち着く。原因は複数あり、ストレスが最も多い要因とされる。診断・治療の現状を整理した解説
抜け毛の診断と治療の解説(Am Fam Physician 2024)休止期脱毛などのびまん性の脱毛は多くが自然に落ち着き、原因を止めることが基本。問診・診察と的をしぼった血液検査で、栄養不足や自己免疫の病気、内分泌の病気が分かることがある
出典
  1. Zhang W, et al. Hair Loss After Metabolic and Bariatric Surgery: a Systematic Review and Meta-analysis. Obes Surg. 2021. PMID 33675022
  2. Taghizadeh N, et al. Hair Loss and Metabolic and Bariatric Surgery: An Updated Systematic Review and Meta-analysis. Obes Surg. 2025. PMID 40388098
  3. Chen H, et al. Intermittent fasting triggers interorgan communication to suppress hair follicle regeneration. Cell. 2025. PMID 39674178
  4. ClinicalTrials.gov. Westlake Precision Nutrition Study 2 (WePrecision2). NCT05800730. リンク
  5. Jimeno Ortega I, Stefanato CM. Telogen effluvium: a 360 degree review. Ital J Dermatol Venerol. 2023. PMID 38015483
  6. Dakkak M, et al. Hair Loss: Diagnosis and Treatment. Am Fam Physician. 2024. PMID 39283847
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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