木の盆にのった白い急須と、お茶の入った湯のみ
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コーヒーや緑茶で認知症は防げる? 1日何杯までか、追跡研究のまとめ

結論は、コーヒーや緑茶をよく飲む人ほど認知症が少ない傾向はあるものの、飲めば防げるとはまだ言えない、ということです。米国の13万人を最長43年追った研究や日本の研究では、コーヒーは1日2〜3杯の人で関連が最もはっきりしていました。飲んで試した比較試験では、主な問いで差は出ていません。

根拠 初期5分で読めます公開 2026.11.04更新 2026.11.04
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 米国の13万1,821人を最長43年追った研究で、カフェイン入りのコーヒーを最も多く飲む組は、認知症になる危険が18%低かった。カフェインを抜いたコーヒーでは関連がなかった
  • 研究のまとめでは、お茶は飲むほど危険が低い形、コーヒーは1日2〜3杯で最も低く、3杯を超えると上がる可能性も示された
  • 新潟県の1万3,660人の研究では、緑茶を多く飲む組で危険が25%低かったが、緑茶とコーヒーの両方を多く飲む人では関連がなかった
  • 抹茶を1年間とる99人の比較試験では、主な問いだった認知機能のテストに差がなかった
  • どれも観察研究が中心で、飲めば防げると確かめた研究はまだない

コーヒーや緑茶をよく飲む人は、認知症になる割合がやや低いという関連が、各国の追跡研究で報告されています。ただし、これは観察研究の結果で、飲めば防げると確かめた比較試験はまだありません。

コーヒーをよく飲む人は、認知症になりにくい?

2026年に、米国の看護師と医療職の男性、合わせて13万1,821人を最長43年追った研究が発表されました。飲み物の量は、2〜4年ごとの食事の質問票で調べています。追跡の間に、1万1,033人が認知症と診断されました。

カフェイン入りのコーヒーを最も多く飲む組では、最も少ない組に比べて、認知症になる危険が18%低くなっていました。1年に10万人あたりで見ると、141人と330人の違いです。物忘れを自分で感じる人の割合も、7.8%と9.5%で、多く飲む組のほうが低い結果でした。

一方、カフェインを抜いたコーヒーでは、こうした関連は見られませんでした。関連が最もはっきりしたのは、カフェイン入りのコーヒーで1日2〜3杯、お茶で1日1〜2杯の人たちです。女性の参加者では電話で認知機能のテストも行っており、多く飲む組の点数がわずかに高い結果でしたが、差はごく小さなものでした。

研究をまとめると、どうなる?

研究をまとめた解析では、結果が少し分かれています。2024年のまとめは、38の追跡研究、約75万人分です。お茶を最も多く飲む組では、認知症の危険が16%低くなっていました。コーヒーでは5%低い傾向でしたが、偶然の差と区別できませんでした。研究チームは、どちらの結果も確かさは低いと評価しています。アルツハイマー病に限ると、カフェインを多くとる組で危険が高いという結果もありましたが、2つの研究だけに基づくもので、確かさは非常に低いとされました。

2026年のまとめ(10研究、45万人以上、平均11.5年の追跡)では、お茶は飲む量が増えるほど危険が下がる形でした。コーヒーはU字の形で、1日2〜3杯(約300〜450mL)で最も低くなりました。1日3杯を超えると、かえって危険が上がる可能性も示されています。

日本の研究では、どうだった?

新潟県村上市の40〜74歳、1万3,660人を12年追った研究があります。認知症の発症は、介護保険の記録で調べました。緑茶を最も多く飲む組は、最も少ない組に比べて、認知症になる危険が25%低くなっていました。1杯(150mL)増えるごとに、約5%低い計算です。

ただし、緑茶とコーヒーの両方を多く飲む人では、危険が低いという関連は見られませんでした。研究チームは、両方を大量に飲むことは勧められないと書いています。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
カフェイン入りのコーヒーを多く飲む人は、認知症になりにくいか(米国13万人の追跡研究)根拠 初期最も多い組で危険が18%低い。カフェインを抜いたコーヒーでは関連なし
お茶を多く飲む人は、認知症になりにくいか(38研究のまとめ)根拠 初期最も多い組で16%低い。確かさは低い
コーヒーを多く飲む人は、認知症になりにくいか(同じまとめ)根拠 初期5%低い傾向だが、偶然の差と区別できない
コーヒーの量との関係(10研究のまとめ)根拠 初期1日2〜3杯で最も低く、3杯を超えると上がる可能性
緑茶を多く飲む人は、認知症になりにくいか(新潟県の1万3,660人)根拠 初期最も多い組で25%低い。緑茶とコーヒーの両方が多い人では関連なし
抹茶を1年間とると、認知機能のテストは変わるか(99人の比較試験)根拠 初期主な問いでは差なし。小規模で、企業の社員が著者に含まれる

飲んで試した比較試験はある?

原因と言えるかを確かめるには、比較試験(くじ引きで組を分けて比べる試験)が必要です。日本で、物忘れを自覚している人や軽度認知障害(認知症の手前の段階)の人、99人が参加した試験があります。抹茶の粉2gと、見た目が同じ偽の粉を、それぞれ毎日1年間とりました。

試験の主な問いだった認知機能のテストと、日常の動作の点数には、差がありませんでした。表情から気持ちを読み取るテストでは抹茶の組がよく、睡眠の質はよくなる傾向でしたが、どちらも主な問いではありません。著者には緑茶飲料の会社の社員が含まれています。

まだ分かっていないことここで紹介した研究の多くは観察研究で、コーヒーやお茶をよく飲む人の、ほかの暮らしぶりの違いを取りきれていません。体調が悪くなり始めた人が、先に飲む量を減らしている可能性もあります。飲む量は自分で答えた質問票で調べており、1杯の大きさも研究によって違います。研究のまとめ同士でもコーヒーの結果は分かれており、多く飲むと危険が上がるのか、関連がないのかははっきりしていません。比較試験は抹茶の1本だけで、99人と小規模なうえ、主な問いでは差がありませんでした。この試験は外部の資金を受けておらず、著者に緑茶飲料の会社と検査関連の会社の社員が含まれています。米国の研究は、参加者の多くが医療職の白人で、日本人にそのまま当てはまるかも分かっていません。

では、どう飲めばよいか

コーヒーや緑茶を飲む習慣は、認知症のなりにくさと関連していますが、飲めば防げるとまでは言えません。いま飲んでいる人は、1日2〜3杯程度を目安に続けてよいと考えられます。飲まない人が、認知症を心配して新しく飲み始める根拠は、まだありません。

今日からできること
  • コーヒーや緑茶を飲む習慣がある人は、1日2〜3杯程度を目安にして、量を増やしすぎない
  • カフェインは眠りに影響するので、夕方以降は控えめにするか、カフェインを抜いたものにする
  • 飲まない人が、認知症の心配から無理に飲み始める必要はない
  • 妊娠中・授乳中の人や、心臓の病気・不眠などで医師にかかっている人は、カフェインの量を医師に相談する
  • 物忘れが気になるときは、飲み物で様子を見ずに、かかりつけ医や物忘れ外来で相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
米国の看護師・医療職男性の追跡研究(JAMA 2026)NHS(女性8万6,606人)とHPFS(男性4万5,215人)、計13万1,821人。開始時の平均年齢46.2歳・53.8歳。最長43年(中央値36.8年)追跡、認知症1万1,033人。カフェイン入りコーヒーの最多と最少の4分の1を比べたハザード比0.82(95%信頼区間0.76〜0.89)、10万人年あたり141人と330人。主観的な認知機能の低下7.8%と9.5%。カフェインを抜いたコーヒーは関連なし。関連が最も強いのはコーヒー1日2〜3杯、お茶1日1〜2杯。資金は抄録に記載なし。著者1人が研究支援を受けたと申告
お茶・コーヒー・カフェインと認知症のまとめ(Food Funct 2024)追跡研究38件、75万1,824人、認知症1万3,017人。最多と最少の比較で、お茶0.84(0.74〜0.96)、コーヒー0.95(0.87〜1.02)、カフェイン0.94(0.70〜1.25)。GRADEの確かさはいずれも低い。コーヒーは1日1〜3杯で関連があるU字に近い形、お茶は1杯ごとに0.96。アルツハイマー病ではカフェインで1.34(2研究、確かさは非常に低い)
お茶・コーヒーと認知症の量反応のまとめ(J Epidemiol Popul Health 2026)追跡研究など10件、開始時45万人以上、平均11.5年。お茶は量に比例して危険が低下(緑茶だけでも同様)。コーヒーはU字で1日2〜3杯(約300〜450mL)で最も低く、3杯以上で認知症全体とアルツハイマー型認知症の危険が上がる可能性。利益相反なし
村上コホート研究(J Nutr Health Aging 2025)新潟県村上市の40〜74歳、1万3,660人(平均59.0歳)。2011〜2013年に質問票、12年追跡、認知症は介護保険の記録で把握。緑茶の最多の4分の1は最少に比べ調整ハザード比0.75。1杯(150mL)ごとに0.952(0.92〜0.99)。緑茶とコーヒーの両方が多い人では低下なし(交互作用p=0.0210)。利益相反なし
抹茶の比較試験(PLoS One 2024)日本、主観的な認知機能の低下64人と軽度認知障害35人の計99人。抹茶2g(49人)と偽の粉(50人)を毎日12か月、二重盲検。主要評価項目(MoCA、ADCS-ADL)は差なし。表情認知のテストで改善(p=0.028)、睡眠の質は改善傾向(p=0.088)。外部資金なし。著者に緑茶飲料の会社と検査関連の会社の社員を含む
出典
  1. Zhang Y, et al. Coffee and Tea Intake, Dementia Risk, and Cognitive Function. JAMA. 2026. PMID 41661604
  2. Li F, et al. Tea, coffee, and caffeine intake and risk of dementia and Alzheimer's disease: a systematic review and meta-analysis of cohort studies. Food Funct. 2024. PMID 39054894
  3. Mazzoleni E, et al. Coffee and tea consumption and risk of dementia: a dose-response meta-analysis of cohort and cohort-nested case-control studies. J Epidemiol Popul Health. 2026. PMID 41687346
  4. Kaise R, et al. Green tea consumption and dementia risk in community-dwelling Japanese people aged 40-74 years: A 12-year cohort study. J Nutr Health Aging. 2025. PMID 40561856
  5. Uchida K, et al. Effect of matcha green tea on cognitive functions and sleep quality in older adults with cognitive decline: A randomized controlled study over 12 months. PLoS One. 2024. PMID 39213264
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加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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