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【抗老化トピックス Vol.012】糖尿病治療薬が老化細胞除去薬に!?老化に関わる疾患を治療する新たな希望

今回の抗老化トピックスは間葉系幹細胞とは直接関係はないのですが、実に興味深い報道がありました。

目次

糖尿病治療薬の新たな可能性

順天堂大学の研究チームは、糖尿病治療に使われる「SGLT2阻害薬」が、老化した細胞を除去する効果があることを発見しました。これにより、老化に関連する病気の治療に新しい希望が生まれました。

老化細胞とは?

「老化細胞」は、成長が止まって分裂しなくなった細胞です。通常は免疫システムによって取り除かれますが、一部は年を取ると体内にたまります。このたまった老化細胞は、体の機能を低下させ、病気の原因になることがあります。老化細胞は慢性炎症を引き起こし、他の健康な細胞に悪影響を与えます。

老化細胞が体内に増えると、老化に伴う病気や症状が出やすくなります。この細胞を取り除くことで、健康状態を改善し、老化に伴う病気を予防できる可能性があります。

老化細胞除去のメカニズム

老化細胞は、老化や肥満により蓄積し、体内で長く続く炎症を引き起こし、様々な病気の原因となります。順天堂大学の研究で、糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬が老化細胞を取り除く効果があることがわかりました。これにより、老化に関連する病気の治療に新しい希望が見えてきました。

慢性炎症が関わる老化関連疾患

慢性炎症が続くことで、様々な老化関連疾患のリスクが高まることが分かっています。

  • 動脈硬化・心疾患:慢性炎症は血管内皮細胞を傷つけ、コレステロールの蓄積を促進し、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は心筋梗塞や脳卒中の原因となります。
  • 糖尿病:慢性炎症はインスリンの働きを阻害し、糖尿病の発症リスクを高めます。
  • 認知症:慢性炎症は脳の神経細胞を死滅させ、アルツハイマー病などの認知症の発症に繋がると考えられています。
  • がん:慢性炎症は細胞のDNAを傷つけ、発がんリスクを高めます。

近未来の医療への期待

今回のマウスの実験では、糖尿病、動脈硬化、加齢に伴うフレイル(身体機能の低下)の改善や、寿命の延長が確認されました。

この発見は、健康寿命の延伸に大きく貢献する可能性があり、、アルツハイマー病など老化が関わる疾患への応用が期待されています。今後、さらに詳細な臨床試験が進められる予定です。今後の展開に期待しましょう。

詳しくは、順天堂大学のニュースページをご覧ください。

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