こんにちは。ReverseAging.Techです。
依然として抜本的な解決先の見つかっていない新型コロナウイルスですが、国内ではロート製薬が手掛ける治験の報道が続いています。
なぜ、これほどまでに注目を集めているのでしょうか?
この治験自体については先日の記事でも触れさせていただきました。
まだご覧になっていない方は合わせてご覧ください。
今回はさらにReverseAging.Tech独自の視点から解説していきます。
ロート製薬と大阪大学の澤教授の強力タッグ
注目を集めている1つの理由は、国内大手のロート製薬が進める取り組みであることが挙げられます。
同社のこれまでの実績を考えると期待度が高まることは当然のことです。
また、今回の記者会見では大阪大学大学院医学系研究科の澤芳樹教授が前面に出ていることも注目ポイントの1つです。
再生医療の領域ではリーダー的存在である大阪大学、そして心臓血管外科が専門の澤教授はiPS細胞を使った治験でもお名前が挙がっている著名な方です。
この両者の強力なタッグは、私たちに何をもたらしてくれるのでしょうか?
約1億個の幹細胞を計4回投与するというこの治験は、2021年12月までに安全性や有効性が検証される予定です。
間葉系幹細胞とはなにか?
そもそも間葉系幹細胞とは何でしょうか?
細胞の元になる細胞を幹細胞と呼び、その中でも様々な細胞になる(分化する)能力を備えた細胞を多能性幹細胞と呼びます。
多能性幹細胞には、受精卵から作られるES細胞(胚性幹細胞)、皮膚などから人工的に作られるiPS細胞(人工多能性幹細胞)などがありますが、その中でも人の体内に元々存在する幹細胞を間葉系幹細胞と呼びます。
間葉系幹細胞はこの3つの中でも人体に元々存在するものを使うため、最も自然な幹細胞と言えます。
そして、間葉系幹細胞は「自家」と「他家」の2つに分けられます。
「自家」と「他家」幹細胞におけるその違いは?
自家の幹細胞とは、文字通り「自分の体内」にある幹細胞を指します。
対して、他家とは「他人の(自分以外の)」体内にあった幹細胞です。
自家の幹細胞を使った幹細胞治療は、日本国内でも自由診療で受けることができます。
ただ、自家は自分だけのために幹細胞を体から取り出し、増やし、幹細胞治療に使用するため、どうしても時間と手間が掛かり、治療費も高額になる傾向があります。
対して、他家は1人のドナーから取り出した幹細胞を複数人に使用することが出来るため、汎用性とコストの面で優れています。
今回のロート製薬の取り組みはあくまで治験ですが、「他家の幹細胞を使っている」点も今回の注目ポイントの1つではないでしょうか。
正しくは「他人(他家)」の「脂肪から」抽出した幹細胞です。
加齢と共に衰える幹細胞の機能
最近の研究では、同じ人の幹細胞でも、若い時と歳を取ってからの幹細胞では、その能力に違いがあることが分かっています。
幹細胞も年齢と共にその能力が衰えるのです。
したがって、若いドナーから抽出した他家の幹細胞を使うことによって、幹細胞の持つ能力を最大限に活用できる点も他家細胞を使うメリットの1つです。
(もちろん、自家細胞でもドナーの年齢によってはこの限りではありません)
正しく学んで「後悔しない幹細胞えらび」を
今回、触れた自家・他家以外にも、幹細胞には様々なものが存在します。
もしあなたがアンチエイジングや幹細胞治療に興味をお持ちなら、まずは正しい知識を持つことを強くおすすめします。
決して安くはない幹細胞治療、正しい知識を持ってから選んでも遅くはありません。ぜひあなたに合った幹細胞を見つけて欲しいものです。
なお、ReverseAging.Techを運営するMARUICHIでは、幹細胞を分かり易く学べるセミナー動画を公開中です。ご興味があればこちらもご活用ください。