窓辺でほほえむ、銀色の髪の50代の女性(イメージ)

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秋は抜け毛が増える? 季節と髪の研究で分かったこと

シャンプーのときや枕元の抜け毛が、秋になると増えたように感じる方は少なくありません。髪の抜け方に季節による変化があるのかを、人の髪を長く調べた研究から整理しました。

根拠 初期4分で読めます公開 2026.10.31更新 2026.10.31
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 英国やフランスの男性、スイスの女性の研究で、抜ける準備に入った髪の割合が夏から秋に高くなると報告されている
  • 英国の14人の研究では、抜けた髪は8〜9月ごろに1日平均約60本で、前の冬の2倍を超えていた
  • 上海の41人の研究でも8〜9月ごろに同じ傾向があったが、変化は小さく、健康な範囲に収まっていた
  • 季節を過ぎても続く抜け毛は、出産や急な体重の減少など別のきっかけによることがあり、皮膚科で調べてもらうとよい

髪の抜ける量は、夏の終わりから秋にかけて増える傾向があると、ヨーロッパと中国の観察研究で報告されています。ただし調べた人数は少なく、変化の多くは健康な範囲に収まっていました。季節を過ぎても抜け毛が続く場合は、別の原因を考える必要があります。

髪は季節によって抜け方が変わる?

髪の毛は1本ずつ、伸びる時期(成長期)と、伸びが止まって抜け落ちるのを待つ時期(休止期)を繰り返しています。休止期の髪の割合が増えると、抜ける本数も増えます。

英国では、18〜39歳の健康な男性14人の髪を、28日ごとに18か月間調べた研究があります。成長期の毛の割合は3月に最も高く、9割を超えていました。その後は少しずつ下がり、9月に最も低くなっています。抜けた髪の本数は8〜9月ごろに最も多く、1日平均約60本でした。前の冬と比べて2倍を超える数です。同じ研究では、ひげの伸びる速さも冬に最も遅く、7月にかけて約60%速くなっていました。

フランスでは、男性10人の頭頂部を8〜14年にわたって撮影し続けた研究があります。休止期の毛の割合は、夏の終わりから秋の初めに最も高くなっていました。年に2回の山がある人もいました。一方、休止期の毛がもともと非常に少ない人では、季節による変化は見られていません。研究チームは、日照時間などの気候との関係を指摘しています。

女性やアジアの人でも同じ傾向がある?

スイスの大学病院では、抜け毛が気になって受診した女性の記録を6年分さかのぼって調べました。抜け毛を起こす病気や薬のある人を除いた823人が対象です。休止期の毛の割合は夏に最も高く、春にも小さな山がありました。最も低かったのは冬の終わりです。

上海では、薄毛のない中国人の男女41人について、頭頂部の同じ場所を1年間、毎月調べた研究があります。休止期の毛の割合は8〜9月ごろに増えていました。ただし変化はヨーロッパの研究より小さく、健康な髪の範囲に収まっていたと報告されています。日本人を対象にした同じような研究は、今回の調べでは見つかりませんでした。

髪の質そのものも季節で変わる可能性があります。企業の試験のデータを分析した研究では、冬から夏にかけて、ぬらした髪が硬く、切れやすい方向に変化していました。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
夏から秋に、抜ける準備に入った髪(休止期の毛)が増えるか(英国14人・フランス10人の男性)根拠 初期夏の終わりから秋に最も多い
女性でも同じ傾向があるか(スイスの823人の記録)根拠 初期夏に最も多く、冬の終わりに最も少ない
アジアの人でも同じ傾向があるか(上海の41人)根拠 初期8〜9月ごろに増えるが、変化は小さい
抜けた本数は季節で変わるか(英国14人)根拠 初期8〜9月ごろに1日約60本。冬の2倍超
休止期脱毛とフェリチン・ビタミンDの関係(29研究のまとめ)根拠 初期どちらも低い傾向。原因かは不明

季節のせいではない抜け毛はある?

一時的に抜け毛が増える状態は、休止期脱毛と呼ばれます。2021年の総説によると、出産や急な体重の減少など、体に大きな負担がかかったことがきっかけになることが多く、治まる人が多いとされています。ただし、なぜ起きるかの仕組みは分かっていません。

2026年には、休止期脱毛の人とそうでない人の血液の値を比べた29の研究のまとめが発表されました。休止期脱毛の人は、体の鉄の蓄えを示すフェリチンと、ビタミンDの値が低い傾向がありました。研究ごとのばらつきは大きく、不足が抜け毛の原因なのかは、この方法では分かりません。

抜け毛が半年以上続く「慢性の休止期脱毛」については、2023年に18の研究、1,628人分をまとめた系統的レビューがあります。97.5%が女性でした。研究チームは、この診断を受けた人の多くは、女性の薄毛の初期か、見つかっていない別の原因による可能性があると考えています。髪の長い人が、ふだんの抜け毛を心配している場合もあると書いています。

まだ分かっていないこと季節と抜け毛の研究は、どれも10〜数十人の小さな観察研究か、受診した人の記録を後からまとめたものです。スイスの研究は抜け毛が気になって受診した女性が対象で、一般の女性にそのまま当てはまるかは分かりません。フランスと上海の研究は、化粧品会社の研究所に所属する研究者が行ったものです。日本人を対象にした研究は見つかっておらず、日本の気候や日照時間で同じ変化が起きるかは確かめられていません。季節で髪の周期が変わる仕組みも分かっていません。フェリチンやビタミンDの研究は、値が低いことと抜け毛が同時に見られることを示したもので、補えば抜け毛が減るかは調べていません。

秋の抜け毛には、どう向き合えばよいか

夏の終わりから秋にかけて抜け毛が少し増えるのは、多くの人に見られる変化と考えられます。冬にかけて落ち着くかどうかを、まずは見守ってよいでしょう。一方で、季節を過ぎても続く場合や、地肌が透けて見えてきた場合は、皮膚科で原因を調べてもらうことをおすすめします。

今日からできること
  • 夏の終わりから秋に抜け毛が少し増えても、冬にかけて落ち着くかをまず見守る
  • 気になる場合は、抜け毛が増えた時期や、その前の体調・体重の変化をメモしておく
  • 季節を過ぎても抜け毛が続くとき、地肌が透けて見えるとき、円形に抜けたときは、皮膚科で相談する
  • 鉄やビタミンDが不足していないかは、自己判断でサプリをとる前に、血液検査の結果をもとに医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
英国の14人の研究(Br J Dermatol 1991)英国シェフィールド(北緯53.4度)の屋内で働く18〜39歳の健康な男性14人を、28日ごとに18か月間調査。頭皮の成長期の毛の割合は3月に9割超で最も高く、9月に最も低い。抜けた髪は8〜9月ごろに最多で1日平均約60本、前の冬の2倍超。ひげの伸びる速さは冬に最も遅く、7月にかけて約60%速くなった。爪の伸びには季節差なし
フランスの10人の長期観察(Br J Dermatol 1996)男性10人(薄毛のある人・ない人)の頭頂部を8〜14年にわたり写真で観察。休止期の毛の割合は夏の終わりから秋の初めに最大。年2回の山がある人も。休止期の毛が非常に少ない人では周期なし。日照時間との関連を指摘。著者は化粧品会社の研究所の所属
スイスの823人の記録(Dermatology 2009)チューリッヒ大学病院で、抜け毛を訴えて受診した健康な女性の6年分の記録を後ろ向きに分析。抜け毛を起こす病気・薬のある人を除いた823人。休止期の毛の割合は夏に最大、春に小さな山、冬の終わりに最小
上海の41人の1年間の観察(Int J Cosmet Sci 2014)薄毛のない中国人の男女41人の頭頂部を、写真を使う方法で1年間毎月測定。休止期の毛の割合は8〜9月ごろに増加。ヨーロッパの報告より変化は小さく、健康な範囲内。著者は化粧品会社の研究所の所属
髪の硬さの季節変化(Int J Cosmet Sci 2024)企業との協力で得た、2つの組が6か月ずつ2種類の製品を使ったクロスオーバー試験のデータを再分析。冬から夏にかけて、ぬらした髪の弾性率が10%上がり、破断までの伸びが3%下がった。夏に向けて硬く切れやすくなる方向
休止期脱毛の総説(J Dermatol Sci 2021)休止期脱毛は、出産や急な体重の減少などの体への負担をきっかけに起きることが多く、治まる割合が高い。仕組みは不明で、標的を絞った治療はない
慢性の休止期脱毛の系統的レビュー(Am J Clin Dermatol 2023)18研究・1,628例。97.5%が女性。考えられる原因をすべて除外したと記録した研究はなかった。多くは女性の薄毛の初期か、見つかっていない別の原因による可能性。髪の長い人がふだんの抜け毛を心配している例もあると指摘
休止期脱毛と血液の値のまとめ(Skin Appendage Disord 2026)29研究。休止期脱毛の人は健康な人よりフェリチン(標準化平均差−0.57)とビタミンD(−0.87)が低い。研究間のばらつきが大きい。著者は利益相反なしと開示
出典
  1. Randall VA, Ebling FJ. Seasonal changes in human hair growth. Br J Dermatol. 1991. PMID 2003996
  2. Courtois M, et al. Periodicity in the growth and shedding of hair. Br J Dermatol. 1996. PMID 8745886
  3. Kunz M, et al. Seasonality of hair shedding in healthy women complaining of hair loss. Dermatology. 2009. PMID 19407435
  4. Liu C, et al. Changes in Chinese hair growth along a full year. Int J Cosmet Sci. 2014. PMID 25065943
  5. Wortmann FJ, Wortmann G. A consumer cross-over trial suggests that there are significant seasonal changes of the tensile properties (wet) of human hair. Int J Cosmet Sci. 2024. PMID 37771155
  6. Chien Yin GO, et al. Telogen Effluvium - a review of the science and current obstacles. J Dermatol Sci. 2021. PMID 33541773
  7. Daunton A, et al. Chronic Telogen Effluvium: Is it a Distinct Condition? A Systematic Review. Am J Clin Dermatol. 2023. PMID 37052778
  8. Ahmed A, et al. Association between Serum Trace Elements and Telogen Effluvium: A Systematic Review and Meta-Analysis. Skin Appendage Disord. 2026. PMID 42077991
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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