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リカバリーウェア、着るだけで体は休まる? 研究で分かっていること

寝るときや運動のあとに着る「リカバリーウェア」が人気です。体の熱を遠赤外線として返す生地の衣類について、人の試験でどこまで分かっているかを整理しました。

根拠 初期4分で読めます公開 2026.10.14更新 2026.10.14
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • リカバリーウェアの多くは、鉱物などを練り込んだ生地で、体の熱を遠赤外線として返す衣類
  • 日本では2022年から「家庭用遠赤外線血行促進用衣」という一般医療機器の区分がある
  • 人の試験は10〜40人ほどの小さなものが中心で、結果はそろっていない

リカバリーウェアについての人の試験は、10〜40人ほどの小さなものがほとんどです。体の回復や睡眠を調べた結果は「差があった」と「差がなかった」が混ざり、まだはっきりしたことは言えません。

リカバリーウェアとは、どんな服?

多くの製品は、セラミックなどの鉱物を練り込んだ生地でできています。体から出る熱を吸収し、「遠赤外線」という目に見えない光として体に返すしくみだとされています。

日本では2022年10月に「家庭用遠赤外線血行促進用衣」という医療機器の区分ができました。厚生労働省の通知による定義は、遠赤外線で血の巡りをよくする衣類です。疲れや筋肉のこりなどをやわらげることを目的としています。上半身用は少なくとも二の腕まで、下半身用は太ももまでを覆うことが条件です。

この区分は、危険の少ない「一般医療機器」です。業界団体がつくった自主基準に合うことを確かめたうえで、国に届け出て販売します。国が製品ごとに効果を審査して承認するしくみではありません。リカバリーウェアと呼ばれる服でも、この区分で届け出ているものと、そうでないものがあります。

届け出の書類には、試験の成績を付ける必要はないと通知に書かれています。医療機器として届け出た製品でも、その製品そのものを人で試した結果があるとは限りません。

運動のあとの回復は、研究でどう出ている?

2021年に、スポーツでの利用を調べた11の研究をまとめた報告が出ています。同じことを調べた研究が少なく、結果も一定しないため、はっきりした結論は出せないとしています。

その後の試験も結果が分かれます。米国の10人の試験では、筋トレのあとに遠赤外線の生地のタイツをはきました。はいた5人は、48時間後のジャンプの回復がよかったと報告されています。ただ、疲れを示す血液の値は、偽物のタイツの5人と差がありませんでした。一方、フランスなどの31人の試験では、腕用の衣類を着ても、腕の血管の太さや血の流れは偽物の衣類と変わりませんでした。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
運動のあとの体の回復(ジャンプ力など)根拠 初期よくなった報告と差がない報告が混在(小規模)
腕の血管の太さ・血の流れ(安静時)根拠 初期偽物の衣類と差がなかった(31人)
睡眠の質(眠りに悩む人)根拠 初期普通のパジャマと差がなかった(40人・6週間)
レム睡眠の割合(健康な若い男性)根拠 初期高くなった(15人・一晩ずつ・企業の支援)

睡眠への影響は分かっている?

香港では、眠りに悩む40人が6週間パジャマを着る試験が行われました。半分は遠赤外線のパジャマ、半分は見た目が同じ普通のパジャマです。睡眠の質の点数は両方の組でよくなり、組のあいだに差はありませんでした。

日本では、健康な若い男性15人が両方の衣類で一晩ずつ眠った試験があります。遠赤外線の衣類では、夢を見ることが多い「レム睡眠」の割合が22.2%で、普通の衣類の18.6%より高くなりました。ただし、眠った時間の長さや寝つきの効率は変わっていません。この試験は衣類のメーカーが支援しています。

まだ分かっていないことこれまでの試験は人数が10〜40人ほどと少なく、期間も一晩から6週間ほどです。対象はスポーツ選手や若い人が中心で、40代以上が毎日着たときにどうなるかは調べられていません。生地の素材や遠赤外線の強さは製品ごとに違うため、一つの試験の結果がほかの製品にも当てはまるとは限りません。

では、どうすればよいか

着心地がよく、くつろげる服として選ぶのは自然なことです。ただ、着るだけで疲れが抜けると期待しすぎないほうがよいでしょう。眠りや回復の土台は、寝る時間をしっかり取ることや、運動のあとに休む日をつくることです。

リカバリーウェアを選ぶなら
  • 着心地や肌ざわり、洗いやすさなど、毎日着られるかで選ぶ
  • 医療機器として届け出ているかは、表示や販売元の説明で確かめる
  • 眠りや疲れの悩みが長く続くときは、服に頼らず医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
国の区分一般的名称「家庭用遠赤外線血行促進用衣」(2022年10月新設)。業界団体の自主基準で評価し、製造販売届出を行う。届出書に試験成績書を添付する必要はない(厚生労働省 医療機器審査管理課長通知 2022年12月14日)
スポーツでの研究のまとめ11の研究を集めた系統的レビュー(PLoS One 2021)。研究の数が少なく結果も一定せず、確かな結論は出せないとした。著者に利益相反なし
筋トレ後の回復米国の大学、20歳前後の男女10人(各組5人)。48時間後のジャンプの指標が改善、疲労を示す血液の値は差なし(J Funct Morphol Kinesiol 2025)
腕の血流男性31人、偽物の衣類と比べる交差試験。血管の太さ・血流・脈波の速さに差なし。衣類の下の圧力は遠赤外線の衣類のほうが高かった。筆頭著者は大学と企業の両方に所属(J Sport Health Sci 2025)
睡眠の質眠りに悩む40人・6週間の予備的な比較試験。主な評価項目(睡眠の質の点数)に差なし(Int J Environ Res Public Health 2023)。著者に利益相反なし
睡眠の段階健康な若い男性15人、一晩ずつの交差試験。耳の中の温度が低く、レム睡眠の割合が高かった。総睡眠時間・睡眠効率は差なし。衣類メーカーが衣類を提供し研究を支援(Sensors 2026)
出典
  1. 厚生労働省. 一般的名称「家庭用遠赤外線血行促進用衣」の新設に伴う既存品目等の取扱いについて(薬生機審発1214第1号). 2022. リンク
  2. Bontemps B, et al. Utilisation of far infrared-emitting garments for optimising performance and recovery in sport: Real potential or new fad? A systematic review. PLoS One. 2021. PMID 33956901
  3. Lever JR, et al. A Preliminary Investigation of the Efficacy of Far-Infrared-Emitting Garments in Enhancing Objective and Subjective Recovery Following Resistance Exercise. J Funct Morphol Kinesiol. 2025. PMID 40700216
  4. Chamoux M, et al. Bioceramic arm garment does not increase diameter of brachial artery and blood flow. J Sport Health Sci. 2025. PMID 41478468
  5. Chen SC, et al. Improving Sleep with Far-Infrared-Emitting Pajamas: A Pilot Randomized Controlled Trial. Int J Environ Res Public Health. 2023. PMID 36900881
  6. Nishida M, et al. Physiological Effects of Far-Infrared-Emitting Garments on Sleep, Thermoregulation, and Autonomic Function Assessed Using Wearable Sensors. Sensors (Basel). 2026. PMID 41600346
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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