朝の公園で腕を伸ばしてストレッチをする60代の女性

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ストレッチは週何分で、体は柔らかくなる? 研究のまとめで分かったこと

体の硬さが気になってストレッチを始めても、どのくらい続ければよいかは分かりにくいものです。189の研究をまとめた2025年の解析などから、時間の目安と、柔らかさ以外に分かっていることを整理しました。

根拠 確立4分で読めます公開 2026.10.24更新 2026.10.24
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • ストレッチを続けると関節の動く範囲が広がることは、多くの比較試験のまとめで確認されている
  • 静的ストレッチの189の研究のまとめでは、柔らかさの伸びは週に合わせて10分ほどで頭打ちになり、強さや回数による差は見られなかった
  • 筋力もわずかに伸びたと報告されているが幅は小さく、重りを使う筋トレでも可動域は同じように広がっていた
  • 試験の参加者は若い成人が中心で、中高年の血管への影響や長生きとの関係はまだ分かっていない

ストレッチを続けると体が柔らかくなることは、多くの比較試験をまとめた解析で確認されています。2025年のまとめでは、柔らかさの伸びは週に合わせて10分ほどで頭打ちになり、それより長くしても差は見られませんでした。

ただし、このまとめの参加者の平均年齢は27歳ほどです。40代以上の方にそのまま当てはまるかや、ストレッチが長生きにつながるかは、まだ分かっていません。

ストレッチを続けると、体は柔らかくなる?

2024年に、オーストリアとカナダの研究チームが、健康な人を対象にした77の研究をまとめました。ストレッチを何週間か続けた組は、しなかった組より、関節の動く範囲(可動域)が中程度に広がっていました。

方法による違いも見られました。筋肉を伸ばしたまま止める静的ストレッチと、筋肉に力を入れてから緩めて伸ばす方法では、反動や動きをつける方法より可動域が広がっていました。女性のほうが、男性より伸びが大きい傾向もありました。一方、1回の時間や週の回数、伸ばす強さによる差は、このまとめでは見られませんでした。

週に何分すればよい?

2025年には、南オーストラリア大学のチームが、静的ストレッチの189の研究(成人6,654人)をまとめました。続けて行った場合の柔らかさの伸びは大きく、週に合わせて10分ほどで最大になっていました。その日1回だけ行う場合は、4分ほどで伸びが頭打ちになっていました。

伸ばす強さや週の回数、続けた期間による差は見られませんでした。強く伸ばしたり、毎日長く行ったりしなくてもよい可能性があります。もともと体が硬い人ほど、伸びが大きい傾向でした。1回だけ行う場合には、背中よりも太ももの裏のほうが伸びやすいという結果も出ています。

このまとめは、研究の計画を事前に登録したうえで行われており、研究のための資金は受けていないと記載されています。著者は、指導者やリハビリの担当者が目安として使えるとしています。

これとは別に、2023年に発表された41の研究のまとめでは、1回あたりの時間や繰り返す回数が多いほど、柔らかさの伸びが大きいという結果でした。このまとめでは、反対側の筋肉に力を入れて伸ばす方法より、床や壁、ほかの人の手などの力を借りて伸ばす方法のほうが、柔らかさの伸びが大きくなっていました。どこまで増やすと差がなくなるかは、研究によって見方が分かれています。

筋力や血管とも関係がある?

同じ2023年のまとめでは、静的ストレッチを続けた人の筋力がわずかに伸びていました。ふだん運動をしていない人や、年齢の高い人ほど伸びが大きい傾向です。ただし、伸びの幅は小さいと評価されています。

反対に、筋トレでも可動域が広がることが、55の研究のまとめで報告されています。ストレッチだけを行った場合と比べて、差は見られませんでした。ダンベルなどの重りを使う筋トレでは広がっていましたが、自分の体重だけを使う筋トレでは、はっきりした差は出ていません。研究チームは、重りを使う筋トレをしていれば、その前後にストレッチを加えなくても柔らかさを高められる可能性があるとしています。

中高年については、日本の研究チームが2020年に8つの試験(213人)をまとめています。ストレッチを続けた組では、動脈の硬さを表す数値が下がり、下の血圧が平均で約2.7mmHg下がっていました。人数が少なく、くじ引きで組を分けていない試験も含まれているので、まだ初期の結果として読む必要があります。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
ストレッチを続けると可動域が広がるか(77の研究のまとめ)根拠 確立中程度に広がった。静的ストレッチなどで大きい
どのくらいの時間で伸びが最大になるか(189の研究のまとめ)根拠 確立週に合わせて10分ほど。それ以上は差なし
筋力が伸びるか(41の研究のまとめ)根拠 確立わずかに伸びた。運動不足の人や年齢の高い人で大きい
筋トレでも可動域が広がるか(55の研究のまとめ)根拠 確立広がった。ストレッチだけの場合と差なし
中高年の動脈の硬さと血圧(8試験・213人のまとめ)根拠 有望動脈の硬さの数値と下の血圧が下がった。人数が少ない
まだ分かっていないこと189の研究のまとめでは、参加者の平均年齢が26.8歳で、6割が男性でした。年齢による差は見られなかったとされていますが、40代以上の参加者は少なく、中高年にそのまま当てはまるかは分かっていません。週10分という目安は複数の研究を統計的に比べて推定したもので、ひとつの試験で確かめたものではありません。2023年のまとめでは時間が長いほど伸びが大きいという結果も出ており、研究によって結論が分かれています。77の研究のまとめも結果のばらつきが大きいと報告されています。中高年の動脈の硬さと血圧のまとめは8試験・213人と小さく、くじ引きで組を分けていない試験も含みます。ストレッチでけがが減るか、長生きにつながるかは、今回の研究では調べられていません。

では、どうすればよいか

柔らかさを目的にするなら、静的ストレッチを週に合わせて10分ほど行うことが、ひとつの目安になりそうです。伸ばす強さで差が出なかったことから、痛みが出るほど強く伸ばす必要はなさそうです。筋トレやウォーキングと組み合わせれば、柔らかさと筋力の両方に取り組めます。

今日からできること
  • 伸ばしたまま止める静的ストレッチを、週に合わせて10分ほどからを目安に行う
  • 痛みが出るほど強く伸ばさず、反動をつけずに行う
  • 筋トレやウォーキングと組み合わせる
  • 関節や腰に痛みがある方、骨粗しょう症や関節の手術を受けたことがある方は、始める前に医師に相談する。伸ばしている最中に強い痛みやしびれが出たら中止する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
静的ストレッチの189の研究のまとめ(Sports Med 2025)成人を対象にした比較試験189本・6,654人(61%が男性、平均26.8歳)。1回の静的ストレッチで中程度(Hedges' g=0.63)、続けた場合に大きな(g=0.96)柔らかさの向上。強さ・年齢・性別・運動習慣・週の回数・期間による差なし。もともと硬い人で伸びが大きい。伸びが最大になる量は1回4分(その日だけ)、週10分(継続)。資金なし、利益相反なしと開示。南オーストラリア大学
77の研究のまとめ(J Sport Health Sci 2024)健康な人を対象にした77研究・186の効果量。ストレッチを続けると可動域が中程度に向上(効果量約1.0)。静的ストレッチと固有受容性神経筋促通法(PNF)で、反動や動きをつける方法より大きい。女性で伸びが大きい。時間・強さ・回数との関係は見られず。結果のばらつきが大きい(I²=75%)。利益相反なしと開示。グラーツ大学・ニューファンドランドメモリアル大学
静的ストレッチと筋力の41の研究のまとめ(Sports Med 2023)健康な人を対象にした比較試験41本。筋力(標準化平均差0.21)とパワー(0.19)にわずかな向上、柔らかさに中〜大の向上(0.96)。運動習慣のない人で筋力の伸びが大きい(0.58、活動的な人は0.16)。年齢が高いほど筋力・パワーの伸びが大きく、1回の時間や回数が多いほど柔らかさの伸びが大きい。利益相反なしと開示
筋トレと可動域の55の研究のまとめ(Sports Med 2023)健康な人を対象にした比較試験55本。筋トレで可動域が向上(効果量0.73)。ただし自分の体重だけを使う筋トレでは有意な向上なし。筋トレとストレッチの間に差なし(0.08)、筋トレとストレッチの併用とストレッチだけの間にも差なし。運動習慣のない人で伸びが大きい。年齢・期間・回数との関係なし。利益相反なしと開示
中高年のストレッチと動脈の硬さのまとめ(Int J Environ Res Public Health 2020)中高年を対象にしたランダム化・非ランダム化の比較試験8本・213人。ストレッチで動脈の硬さが低下(標準化平均差−1.00)、血管内皮の働きが向上(1.15)、安静時の脈拍が毎分0.95回、拡張期血圧が2.72mmHg低下。利益相反なしと開示。日本の研究チーム
出典
  1. Ingram LA, et al. Optimising the Dose of Static Stretching to Improve Flexibility: A Systematic Review, Meta-analysis and Multivariate Meta-regression. Sports Med. 2025. PMID 39614059
  2. Konrad A, et al. Chronic effects of stretching on range of motion with consideration of potential moderating variables: A systematic review with meta-analysis. J Sport Health Sci. 2024. PMID 37301370
  3. Arntz F, et al. Chronic Effects of Static Stretching Exercises on Muscle Strength and Power in Healthy Individuals Across the Lifespan: A Systematic Review with Multi-level Meta-analysis. Sports Med. 2023. PMID 36719536
  4. Alizadeh S, et al. Resistance Training Induces Improvements in Range of Motion: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2023. PMID 36622555
  5. Kato M, et al. The Efficacy of Stretching Exercises on Arterial Stiffness in Middle-Aged and Older Adults: A Meta-Analysis of Randomized and Non-Randomized Controlled Trials. Int J Environ Res Public Health. 2020. PMID 32764418
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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