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睡眠は何時間がいい? 短すぎ・長すぎと寿命の研究

6時間で足りるのか、8時間は眠ったほうがよいのか。睡眠時間と寿命の関係を調べた研究は多くありますが、そのほとんどは観察研究です。分かっていることと、数字を読むときの注意点を整理しました。

根拠 初期4分で読めます公開 2026.10.16更新 2026.10.16
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 世界の79の追跡調査のまとめでは、7〜8時間の人に比べ、7時間未満の人で亡くなる割合が14%、9時間以上の人で34%高いと報告されている
  • 日本を含むアジアの約32万人の調査でも、亡くなる割合が最も低かったのは7時間の人だった
  • どれも本人の回答による観察研究で、長い睡眠が原因なのか、体調の悪さを映しているだけなのかは区別できない
  • 厚生労働省の睡眠ガイドは、成人には6時間以上を目安に、高齢者には床にいる時間が8時間以上にならないことを目安にするよう勧めている

睡眠時間が短すぎる人も長すぎる人も、追跡中に亡くなる割合が高いと報告されています。最も低かったのは7時間前後でした。ただし、どれも観察研究(ふだんの暮らしを調べ、その後の健康と見比べる方法)で、睡眠時間を変えれば寿命が変わると確かめたものではありません。

短い人と長い人、どちらが亡くなる割合が高い?

2025年に、世界の79の追跡調査をまとめた解析が発表されました。大人を1年以上追った研究を集めたものです。一晩に7〜8時間眠る人を基準にすると、7時間未満の人は亡くなる割合が14%高くなっていました。9時間以上の人では34%高く、短い人より差が大きく出ています。

男女別に見ても、短い睡眠と長い睡眠は、どちらも亡くなる割合の高さと関係していました。長い睡眠との関係は、女性のほうが強く出ていました。

2010年に発表された16の研究、約138万人のまとめでも、傾向は同じでした。短い睡眠で12%、長い睡眠で30%高いという結果です。15年を隔てて、同じ形の結果がくり返し報告されています。

日本人を含むアジアの研究では?

日本・中国・シンガポール・韓国の9つの追跡調査を合わせた研究があります。対象は約32万人、平均の年齢は54歳で、平均13〜14年にわたって追跡しました。

男女とも、亡くなる割合が最も低かったのは7時間の人でした。一方、男性で最も多かった睡眠時間は8時間です。差が最も大きかったのは10時間以上の人で、7時間の人に比べて男性で1.34倍、女性で1.48倍でした。研究チームは、長い睡眠と死亡の関係は、欧米より東アジアで強く出る傾向があると書いています。

長く眠ると体に悪いということ?

そうとは言い切れません。持病や体調の悪さがあると、眠る時間や床にいる時間は長くなりがちです。観察研究では、長い睡眠が原因なのか、もともとの体調を映しているだけなのかを区別できません。

測り方の問題もあります。ほとんどの研究は、睡眠時間を本人の回答で調べています。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、脳波や活動量計で実際の睡眠を測ると、短い睡眠と健康状態の悪さの関係は残る一方、長い睡眠との関係はほぼ見られなくなると紹介しています。ただし、床にいる時間が長いことと健康状態の悪さには関係があるようだ、ともしています。本人が答える睡眠時間は、床にいた時間に近くなりやすいそうです。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
7時間未満の人は、亡くなる割合が高いか(79の追跡調査のまとめ)根拠 初期7〜8時間の人より14%高い
9時間以上の人は、亡くなる割合が高いか(同じまとめ)根拠 初期34%高い。女性で強く出る
アジアの約32万人で、亡くなる割合が最も低い睡眠時間は根拠 初期男女とも7時間。10時間以上で1.34〜1.48倍
実際に測った睡眠時間で見ると(厚生労働省のガイドの紹介)根拠 初期短い睡眠との関係は残り、長い睡眠との関係はほぼ見られない

必要な睡眠時間は、年齢で変わる?

同じガイドによると、脳波で測った夜の睡眠時間は、25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間と、年齢とともに短くなります。一方で、床にいる時間は45歳を過ぎると長くなる傾向があります。若い世代は睡眠が足りなくなりやすく、高齢になると、必要な睡眠に比べて床にいる時間が長くなりすぎやすいとされています。

実際には、日本の大人は短い側に寄っています。2019年の国民健康・栄養調査では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人は男性で37.5%、女性で40.6%でした。男性の30〜50歳代と女性の40〜50歳代では、4割以上を占めています。

そのうえでガイドは、成人には、個人差はあるものの6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保するよう勧めています。高齢者には、床にいる時間が8時間以上にならないことを目安にするよう勧めています。

まだ分かっていないこと睡眠時間を変えて寿命を比べた比較試験はありません。紹介した研究の多くは睡眠時間を本人の回答で調べており、床にいた時間と区別できていない可能性があります。長い睡眠と死亡の関係は、持病や体調の悪さを映しているだけかもしれません。79の調査のまとめは、性質の違う研究を合わせたものです。著者には掲載誌の編集長と副編集長が含まれ、投稿に関わった人との個人的な関係も開示されています。アジアの研究は1984〜2002年に始まった調査が中心で、いまの暮らしと睡眠の事情が違う可能性があります。昼寝や睡眠の質、寝る時刻の規則正しさが、どこまで結果に関わるのかも分かっていません。

では、どうすればよいか

何時間が適しているかは、人によって違います。7時間前後をひとつの目安にしながら、ガイドが勧めるように、朝に休まった感じがあるかも合わせて見るとよいでしょう。十分に眠っているのに日中の眠気や疲れが続くときは、医師に相談してください。

今日からできること
  • 1週間、眠った時間と床に入っていた時間を書き留めて、平日と休日の差を見てみる
  • 6時間を下回る日が続くなら、寝る時刻を少し早めることから考える
  • 床にいる時間が8時間を大きく超えるなら、眠くなってから床に入るようにする
  • 十分に眠っても日中の強い眠気が続く、いびきや呼吸が止まることを指摘された場合は、医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
79の追跡調査のまとめ(GeroScience 2025)成人を1年以上追跡した後ろ向き・前向きのコホート研究79本(2024年10月までの文献)。7〜8時間を基準に、7時間未満のハザード比1.14(95%信頼区間1.10〜1.18)、9時間以上で1.34(1.26〜1.42)。男女ともに有意で、長い睡眠は女性で強い。著者に掲載誌の編集長・副編集長が含まれ、投稿に関わった人との個人的な関係も開示
16研究のまとめ(Sleep 2010)前向き研究16本・27の集団、138万2,999人、追跡4〜25年、死亡11万2,566人。睡眠時間は質問票で調査。短い睡眠の相対危険1.12(1.06〜1.18)、長い睡眠1.30(1.22〜1.38)。研究間のばらつきあり
アジア・コホート・コンソーシアム(JAMA Netw Open 2021)日本・中国・シンガポール・韓国の9コホート、32万2,721人(平均54.5歳・女性55.3%)。平均追跡は男性14.0年・女性13.4年。自己申告の睡眠時間で7時間を基準。全死亡・心血管疾患・その他の死因で7時間が最も低いJ字型。10時間以上で男性1.34、女性1.48。著者の1人が研究期間中に国立がん研究センターの研究開発費を受けたと開示。別の著者に製薬企業からの報酬(本研究とは別)
健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省 2024)成人: 個人差はあるが6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保する。高齢者: 床上時間が8時間以上にならないことを目安にする。脳波で測った夜の睡眠時間は25歳約7時間・45歳約6.5時間・65歳約6時間。客観的に測ると長い睡眠と健康状態の関連はほぼ見られなくなるが、床上時間の長さとの関連はある
出典
  1. Ungvari Z, et al. Imbalanced sleep increases mortality risk by 14-34%: a meta-analysis. GeroScience. 2025. PMID 40072785
  2. Cappuccio FP, et al. Sleep duration and all-cause mortality: a systematic review and meta-analysis of prospective studies. Sleep. 2010. PMID 20469800
  3. Svensson T, et al. Association of Sleep Duration With All- and Major-Cause Mortality Among Adults in Japan, China, Singapore, and Korea. JAMA Netw Open. 2021. PMID 34477853
  4. 厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会. 健康づくりのための睡眠ガイド2023. 2024. リンク
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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