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ローズマリーオイルや頭皮マッサージで髪は増える? 研究で分かっていること

SNSで「髪が増える」と話題になるローズマリーオイルと頭皮マッサージ。人を対象にした比較試験とそのまとめを読み、どこまで分かっているかを整理しました。

根拠 初期4分で読めます公開 2026.10.21更新 2026.10.21
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • ローズマリーオイルの比較試験は、主に100人・6か月の1本で、薄毛の塗り薬の成分と同じくらい髪の本数が増えたと報告されている
  • この試験には何も塗らない組や偽薬の組がなく、ローズマリーオイルそのものの働きかは区別できない
  • 2025年のまとめでも、市販品や植物の成分の試験は人数が少なく、さらに大きな試験が必要とされている
  • 頭皮マッサージは、日本人男性9人で髪が太くなったという小さな研究と、本人の自己評価の調査があるだけである

ローズマリーオイルを頭皮に塗った人で、6か月後に髪の本数が増えたという比較試験が1本あります。ただし偽薬と比べた試験ではなく、頭皮マッサージも含めて、根拠はまだ初期の段階です。

ローズマリーオイルは、どんな試験で調べられた?

よく引用されるのは、2015年に報告された比較試験です。対象は男性型・女性型の薄毛(男性ホルモンと遺伝が関わり、少しずつ髪が細く少なくなる状態)の100人でした。50人ずつ、ローズマリーオイルを塗る組と、薄毛の塗り薬の成分であるミノキシジル2%を塗る組に分けられています。

3か月の時点では、どちらの組も髪の本数に変化は見られませんでした。6か月後には、両方の組で始めた時より本数が増えており、2つの組の間に差はありませんでした。

頭皮のかゆみは、両方の組で始める前より増えていました。かゆみはミノキシジルの組のほうが多かったと報告されています。

この試験から、どこまで言える?

この試験には、何も塗らない組や、香りだけの偽物を塗る組がありません。そのため、髪が増えたのがローズマリーオイルによるものか、季節による髪の生え替わりや、試験に参加して髪の手入れが変わったことによるものかは、区別できません。

また、抄録からは、どのくらいの濃さのオイルを1日何回塗ったのかは分かりません。参加した人の年齢や男女の内訳も、抄録には書かれていません。比べた相手のミノキシジル2%は、ミノキシジルの塗り薬の中では濃度の低いものです。「薬と同じくらい」という結果は、この条件で比べた場合の話として読む必要があります。

新しいまとめでは、どう評価されている?

2025年には、処方の要らない製品だけで薄毛の人を調べた比較試験のまとめが出ました。評価する人に、誰が何を使ったかを伏せた13の試験が対象です。ローズマリーオイルのほか、植物の種の油や米ぬかの成分などが含まれています。

どの成分でも、髪の密度や太さのどれかで改善が見られたと報告されています。副作用はわずかでした。一方で、研究チームは人数の多い質の高い試験と、長く使ったときのデータが必要だとしています。

同じ年には、植物の成分を使った16の比較試験を集めたまとめも出ています。ローズマリーや緑茶、朝鮮人参などに期待できる結果があったとしつつ、試験の方法や測り方がばらばらで、さらに厳密な研究が必要だと結論しています。

男性の薄毛について24の試験を合わせて比べた解析(2025年)もあります。この解析では、従来の薄毛の薬の効果が改めて確かめられました。ローズマリーオイルなどの市販品についても、薬と比べた位置づけが示されていますが、もとになる試験の数は限られています。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
ローズマリーオイルとミノキシジル2%を6か月比べる(100人の比較試験)根拠 有望両方の組で本数が増え、組の間に差なし。偽薬の組はない
処方の要らない製品の比較試験(13試験のまとめ)根拠 有望髪の密度や太さの一部で改善の報告。人数が少なく、さらに試験が必要
植物の成分の比較試験(16試験のまとめ)根拠 有望期待できる結果はあるが、試験の方法がばらばら
頭皮マッサージで髪が太くなるか(日本人男性9人、比べる組なし)根拠 初期24週で平均0.085mmから0.092mmに
頭皮マッサージを自分で続けた人の自己評価(327人の調査)根拠 話題68.9%が抜け毛の落ち着きや増加を感じたと回答。本人の感じ方のみ

頭皮マッサージについては、何が分かっている?

2016年に、日本人の男性9人が、専用の器具で1日4分の頭皮マッサージを24週間続けた研究が報告されました。髪の太さは平均0.085mmから0.092mmになりました。比べる組はなく、研究者には頭皮ケア製品の会社の社員が含まれています。

2019年には、薄毛に悩む人がマッサージの方法を動画で学び、自分で続けた結果を尋ねた調査が出ました。回答した327人のうち68.9%が、抜け毛が落ち着いた、または髪が増えたと答えています。ただし、本人の感じ方を後から尋ねた調査で、回答したのは呼びかけた人の2割弱です。調査をまとめたのは、薄毛の情報サイトの運営者でした。

まだ分かっていないことローズマリーオイルの比較試験は主に1本で、偽薬や何も塗らない組と比べたものではありません。オイルの濃さや塗る回数、6か月より長く使ったときのことは分かっていません。2025年のまとめに含まれる試験も多くは人数が少なく、成分ごとの試験は1〜2本にとどまります。2025年の2つのまとめの研究チームは、薄毛の研究を手がける企業に所属しています(利益相反はないと開示)。頭皮マッサージの研究は9人で比べる組がなく、頭皮ケア製品の会社の社員が研究に加わっています。調査は本人の自己評価で、回答した人に偏りがある可能性があります。どの研究も、40〜70代の日本人の女性を中心に調べたものではありません。

では、どう考えればよいか

ローズマリーオイルや頭皮マッサージで髪が増えると言えるだけの根拠は、まだそろっていません。試すのであれば、髪を増やす方法としてではなく、頭皮の手入れの一つとして考えるのが現実的です。精油は肌に合わないこともあるので、かゆみや赤みが出たときはやめることが大切です。薄毛が気になる、治療中の薬を変えたいといったときは、皮膚科で相談しましょう。

今日からできること
  • 精油を使うときは、原液のまま塗らず、製品の表示どおりに薄めて使う
  • 初めて使うものは、腕の内側などに少量を塗り、かゆみや赤みが出ないかを確かめてから使う
  • かゆみやふけが増えたら使うのをやめ、続くときは皮膚科で相談する
  • 薄毛の治療で使っている薬を、自己判断でオイルやマッサージに置き換えない
  • 抜け毛が急に増えた、まとまって抜けるときは、早めに皮膚科で相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
ローズマリーオイルとミノキシジル2%の比較試験(Skinmed 2015)男性型・女性型の薄毛の100人を、ローズマリーオイル(50人)とミノキシジル2%(50人)に割り付け、6か月。写真で髪の本数を評価。3か月では両組とも変化なし。6か月では両組とも開始時より増加し、組の間に差なし。頭皮のかゆみは両組で増え、ミノキシジルの組で多かった。抄録に資金と利益相反の詳しい記載はない
処方の要らない製品のまとめ(Skin Appendage Disord 2025)評価者を盲検化した対照つきの試験13本。プロシアニジン、セチリジン、カフェイン、米ぬか、かぼちゃの種の油、ローズマリーオイル、ノコギリヤシ、クレソン。髪の密度・太さの一部で改善、有害事象はわずか。より大きな質の高い試験と長期のデータが必要と結論。著者は利益相反なしと開示(研究受託企業に所属)
男性の薄毛のネットワーク・メタ解析(J Cosmet Dermatol 2025)2025年4月までの24試験。主な評価は24週の髪の密度の変化。従来の薬(飲み薬・塗り薬)8種と市販品など7種を比較。従来の薬の効果を確認し、塗るメラトニンやローズマリーオイルなどの位置づけを示した。利益相反なしと開示
植物の成分の系統的レビュー(Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 2025)植物の成分を使った比較試験16本。ローズマリー、緑茶、朝鮮人参、アロエ、オリーブ、ノコギリヤシで、髪の伸び・密度・抜け毛・満足度に期待できる結果。試験の設計の限界と評価のばらつきがあり、標準化した研究が必要と結論。利益相反なし
頭皮マッサージの研究(Eplasty 2016)健康な日本人男性9人、器具で1日4分を24週。髪の太さが0.085±0.003mmから0.092±0.001mmに。比べる組なし。細胞実験でも遺伝子の働きの変化を報告。著者に頭皮ケア製品の会社の社員を含む
頭皮マッサージの自己評価の調査(Dermatol Ther 2019)マッサージの方法を学んだ1,899人に後から調査し、340人が回答、327人が実施。1日の中央値11〜20分、平均7.4か月。68.9%が抜け毛の落ち着きまたは増加を自己申告。第1著者は薄毛の情報サイトの運営者
出典
  1. Panahi Y, et al. Rosemary oil vs minoxidil 2% for the treatment of androgenetic alopecia: a randomized comparative trial. Skinmed. 2015. PMID 25842469
  2. Gupta AK, et al. Do Non-Prescription Products Help in Managing Androgenic Alopecia? Skin Appendage Disord. 2025. PMID 40475103
  3. Gupta AK, et al. Relative Efficacy of Conventional Monotherapies and Select Nonconventional, Over-the-Counter Products for Male Androgenetic Alopecia: A Network Meta-Analysis Study. J Cosmet Dermatol. 2025. PMID 41051009
  4. Allam AT, et al. Pathophysiology, conventional treatments, and evidence-based herbal remedies of hair loss with a systematic review of controlled clinical trials. Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol. 2025. PMID 40536553
  5. Koyama T, et al. Standardized Scalp Massage Results in Increased Hair Thickness by Inducing Stretching Forces to Dermal Papilla Cells in the Subcutaneous Tissue. Eplasty. 2016. PMID 26904154
  6. English RS Jr, et al. Self-Assessments of Standardized Scalp Massages for Androgenic Alopecia: Survey Results. Dermatol Ther (Heidelb). 2019. PMID 30671883
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加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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