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ナッツは毎日ひとつかみがいい? 量の目安と、研究で分かっていること

体によい間食として名前の挙がるナッツ。毎日食べる人の健康はどうなのか、1日にどのくらいの量で調べられているのかを、観察研究と比較試験に分けて整理しました。

根拠 初期4分で読めます公開 2026.10.19更新 2026.10.19
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 1日28グラム(ひとつかみ)ほどのナッツを食べる人は、食べない人より亡くなる割合が22%低いと、観察研究のまとめで報告されている
  • 日本人の追跡研究では、食べる量が1日2グラム弱と少なくても、男性で亡くなる割合が15%低かった
  • 比較試験では、LDLコレステロールがわずかに下がり、体重は増えなかった。寿命がのびるかは確かめられていない

ナッツをよく食べる人ほど、追跡中に亡くなる割合や、心臓や血管の病気になる割合が低いことが、世界の観察研究で報告されています。比較試験で確かめられているのは、血中のコレステロールがわずかに下がることと、食べても体重が増えなかったことまでです。

ここでいうナッツは、アーモンドやくるみ、カシューナッツなどの木の実に、落花生(ピーナッツ)を加えたものです。落花生は植物の分類では豆ですが、栄養の研究ではナッツとしてまとめて扱われることが多くあります。

ナッツを食べる人は、長生きしている?

2022年に、ナッツと健康についての系統的レビューやメタ解析を集めて評価した、いわば「まとめのまとめ」が発表されました。対象は89本の論文です。1日28グラムのナッツを食べる人は、食べない人に比べて、亡くなる割合が22%低くなっていました。心臓や血管の病気は21%、がんによる死亡は11%低くなっていました。

このまとめでは、呼吸器の病気や感染症、糖尿病による死亡でも、ナッツを食べる人ほど低い傾向が見られました。一方で、糖尿病になる割合との関係は、研究によって結果が分かれていました。病気の種類によって、分かっている程度に差があるということです。

日本では、岐阜県高山市の35歳以上の約3万人を、16年にわたって追った研究があります。ナッツを食べる量は1日平均2グラム弱と少なく、その約8割は落花生でした。それでも男性では、最も多く食べる組の亡くなる割合が、最も少ない組より15%低くなっていました。女性では、死亡全体との関連ははっきりしませんでした。

この研究の平均の量は、まとめのまとめで使われた1日28グラムの15分の1ほどです。少ない量でも関連が見られた点は興味深いものの、日本人がひとつかみを毎日食べた場合のデータは、まだ多くありません。

観察研究で分かるのは、どこまで?

ここまでの研究は、ふだんの食事を調べ、その後の健康と見比べる観察研究です。ナッツを間食にする人は、ほかの食習慣や生活習慣も整っている可能性があります。研究では差し引く工夫をしますが、すべては取り除けません。ナッツを食べると長生きすることを示したものではありません。

参加者をくじ引きで組に分けて比べる比較試験では、寿命や病気の数を調べたものは少なく、主に血液の数値や体重が調べられています。

比較試験では、何が分かった?

2025年に、113の比較試験、約8,000人の結果をまとめた解析が発表されました。ナッツの量は1日45グラムほどでした。ナッツを食べた組では、LDLコレステロールが平均0.12 mmol/L下がっていました。日本の健診で使う単位に直すと、約5 mg/dLです。中性脂肪もわずかに下がり、HDLコレステロールには差がありませんでした。根拠の確かさは、多くの項目で「中程度」か「低い」と評価されています。

ナッツは脂質が多いため、太るのではと心配されがちです。86の比較試験、約5,900人をまとめた2021年の解析では、ナッツを食べた組で体重は増えていませんでした。約57万人を対象にした追跡調査6本でも、ナッツを食べる人ほど、太りすぎや肥満になる割合がやや低くなっていました。体重の比較試験について、著者は根拠の確かさを「高い」と評価しています。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
1日28グラムで、亡くなる割合が低いか(89本の論文のまとめ)根拠 初期22%低い傾向
心臓や血管の病気(同じまとめ)根拠 初期21%低い傾向。がんによる死亡は11%
日本人の追跡(高山市の約3万人・16年)根拠 初期男性で15%低い。女性でははっきりしない
血中のコレステロール(113の比較試験)根拠 確立LDLが平均0.12 mmol/L(約5 mg/dL)低下
体重(86の比較試験)根拠 確立増えなかった
まだ分かっていないことナッツを毎日食べると寿命がのびるかを、比較試験で確かめた研究はありません。死亡や病気との関連は、ほぼすべて観察研究によるものです。高山市の研究は食事を開始時に1回調べただけで、日本人の食べる量は1日28グラムよりはるかに少なく、その量での日本人のデータは限られます。コレステロールの解析は参加者の健康状態がまちまちで、著者の一人はナッツ関連の団体から研究資金を受けています。体重の解析の著者にも、ナッツの業界団体から資金を受けた人がいます。ナッツの種類ごとの違いや、塩味・砂糖がけのナッツでも同じかは、今回取り上げた研究からは分かりません。

1日にどのくらいが目安?

研究でよく使われる1日28グラムは、片手に軽くひとつかみほどの量です。まとめのまとめの著者も、アレルギーのない人には1日ひとつかみのナッツを勧めています。エネルギーの多い食品なので、お菓子などの間食と置き換える形が取り入れやすいでしょう。

気をつけたいのはアレルギーです。同じ解析では、大人の1〜2%に、ナッツのアレルギーやそれに関わる反応が見られたとされています。

今日からできること
  • 間食の一部を、塩や砂糖を加えていないナッツに替えてみる
  • 量は1日ひとつかみ(約28グラム)を目安にし、袋から直接食べ続けない
  • ナッツのアレルギーがある方は食べない。心配な方は医師に相談する
  • 小さな子どもや、かむ力・飲み込む力が弱くなった方は、のどに詰まらせることがあるので与え方に注意する
  • 持病で食事の制限がある方は、量を増やす前に医師や管理栄養士に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
ナッツと健康のまとめのまとめ(Adv Nutr 2022)系統的レビュー・メタ解析89本を評価したアンブレラレビュー(疾患と死亡23本、指標66本、アレルギー9本)。木の実と落花生を含む。1日28グラムを食べない場合と比べ、心血管病の相対リスク21%低下(根拠の質は中程度)、がん死亡11%低下、全死亡22%低下。糖尿病の発症との関連は一定しない。大人のアレルギー・関連反応は1〜2%。登録 PROSPERO CRD42021258300。資金は抄録に記載なし
高山スタディ(Br J Nutr 2022)岐阜県高山市の35歳以上3万1,552人(がん・冠動脈疾患・脳卒中の既往を除く)、1992〜2008年。死亡は男性2,901人、女性2,438人。ナッツの平均摂取量は男性1.8グラム、女性1.4グラムで約80%が落花生。男性の最高四分位の全死亡ハザード比0.85(95%信頼区間0.75〜0.96)。女性では落花生と心血管死亡に逆の関連。食事調査は開始時のみ
113の比較試験のまとめ(Nutr Metab Cardiovasc Dis 2025)比較試験113本・8,060人(健康状態はさまざま)、ナッツの量の中央値は1日45.5グラム。総コレステロール−0.14 mmol/L、LDLコレステロール−0.12 mmol/L、中性脂肪−0.05 mmol/L、アポリポたんぱくB−0.04 g/L。HDLコレステロールは差なし。根拠の確かさは多くが中程度〜低い。著者の一人は国際ナッツ・ドライフルーツ財団の理事で同財団から研究資金を受領
体重のまとめ(Obes Rev 2021)前向きコホート研究6本(7コホート・56万9,910人)と比較試験86本(5,873人)。コホートで太りすぎ・肥満の相対リスク0.93(95%信頼区間0.88〜0.98、確かさ中程度)。比較試験で体重の差は+0.09 kg(−0.09〜0.27、確かさ高い)で増加なし。著者の一部はナッツの業界団体から研究資金・講演料を受領
出典
  1. Balakrishna R, et al. Consumption of Nuts and Seeds and Health Outcomes Including Cardiovascular Disease, Diabetes and Metabolic Disease, Cancer, and Mortality: An Umbrella Review. Adv Nutr. 2022. PMID 36041171
  2. Yamakawa M, et al. Associations of total nut and peanut intakes with all-cause and cause-specific mortality in a Japanese community: the Takayama study. Br J Nutr. 2022. PMID 34225833
  3. Nishi SK, et al. Effect of nut consumption on blood lipids: An updated systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2025. PMID 39638677
  4. Nishi SK, et al. Are fatty nuts a weighty concern? A systematic review and meta-analysis and dose-response meta-regression of prospective cohorts and randomized controlled trials. Obes Rev. 2021. PMID 34494363
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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