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クレアチンは筋トレ世代だけのもの? 中高年の筋肉の研究で分かったこと

スポーツをする若い人のサプリと思われがちなクレアチン。中高年が筋トレと一緒にとった試験で何が報告されているのかを、腎臓への影響も含めて研究のまとめから整理しました。

根拠 有望4分で読めます公開 2026.10.19更新 2026.10.19
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 中高年が筋トレと一緒にクレアチンをとった試験のまとめでは、筋肉の量や脚の筋力の伸びが、筋トレだけの組よりやや大きかった
  • 差が見られたのは筋トレと組み合わせた試験。閉経後の女性の解析では、筋トレなし・1日3g以下の試験で差はなかった
  • 2年間続けた237人の試験では、主に調べた骨密度にも、筋力にも差は出ていない
  • 腎臓の働きの目安(eGFR)に差はなかったが、健診のクレアチニンの値は少し上がる

中高年が筋トレと一緒にクレアチンをとった比較試験をまとめた解析では、筋トレだけの組より、筋肉の量や脚の筋力の伸びがやや大きかったと報告されています。ただし差は小さく、2年間続けた大きな試験では筋力に差が出ていません。

クレアチンとは何か

クレアチンは、主に筋肉にたくわえられている物質で、短い時間に強い力を出すときのエネルギーの仕組みに関わっています。体の中でもつくられ、肉や魚にも含まれています。これまでは、主にスポーツの分野で研究されてきました。

年をとると、筋肉の量と筋力は落ちやすくなります。そのため近年は、中高年を対象にした試験も増えています。

中高年の試験では、何が報告されている?

2017年にカナダの研究者がまとめた解析では、平均年齢57〜70歳の721人が参加した22の比較試験を集めました。参加者は週2〜3日の筋トレを7〜52週間続け、クレアチンを飲む組と、見た目が同じ偽物を飲む組に分かれています。クレアチンの組のほうが、筋肉など脂肪以外の組織の量が平均1.37kg多く増え、胸と脚のマシンでの筋力も伸びが大きくなっていました。

ここでいう「脂肪以外の組織」は、体の組成を測る機械で、脂肪と骨を除いた部分です。筋肉のほか、内臓や体の水分も含まれます。比較試験は、どちらの組に入るかをくじ引きで決めるため、筋トレの効果とクレアチンの上乗せを分けて見ることができます。

2025年に中国の研究者が発表した解析は、高齢者482人・8つの比較試験を集めています。脚の筋力と筋肉の量は、筋トレだけの組より伸びが大きかったものの差は小さく、腕の筋力には差がありませんでした。期間が32週以内の試験に限ると、差はやや大きくなっていました。

閉経後の女性に絞った2026年の解析(7つの比較試験・608人、平均約62歳)では、筋肉の量が平均0.37kg、脚の筋力(レッグプレスで1回持ち上げられる重さ)が7.5kg多く増えていました。差が見られたのは、1日5g以上を筋トレと組み合わせた試験です。1日3g以下で筋トレをしない試験では、差はありませんでした。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
筋肉の量(筋トレと併用・3つの解析)根拠 確立筋トレだけより増え方がやや大きい
脚の筋力(筋トレと併用)根拠 有望伸びがやや大きい。2年の試験では差なし
腕・胸の筋力(筋トレと併用)根拠 有望解析によって差あり・差なしに分かれる
骨密度(閉経後の女性・2年の試験と解析)根拠 有望差なし
腎臓の数値(20の比較試験のまとめ)根拠 有望クレアチニンは上昇。eGFR・尿素は差なし

2年間続けた試験では、どうだった?

カナダでは、閉経後の女性237人(平均59歳)をくじ引きで2組に分ける試験が行われました。全員が週3日の筋トレと週6日のウォーキングを続け、クレアチン(体重1kgあたり1日0.14g)か偽物を2年間飲みました。主に調べたのは太ももの付け根の骨密度で、組の間に差はありませんでした。ベンチプレスと脚のマシンの筋力も、両方の組で同じように伸び、差はありませんでした。

80mを歩く時間は、クレアチンの組で48.6秒から47.1秒に縮み、偽物の組(48.3秒から48.2秒)より速くなっていました。最後まで続けた人に限った解析では、筋肉の量がやや多く増えていました。骨の形を表す指標の一部は、クレアチンの組で保たれていましたが、骨密度という主な結果に差がなかったことは変わりません。

腎臓への影響は?

クレアチンをとると腎臓に負担がかかるのではないか、と心配する声があります。2026年に発表された解析は、20の比較試験をまとめました。クレアチンを飲んだ組では、血液のクレアチニンの値が平均0.13mg/dL上がっていました。一方、腎臓の働きの目安になるeGFR(推算糸球体濾過量)や尿素の値には、差がありませんでした。

クレアチニンは、健康診断で腎臓の働きを見るときに使われる項目です。クレアチンを飲んでいると、健診で値が少し高く出る可能性があります。著者は、1年を超える長い試験で安全性を確かめる必要があるとしています。

まだ分かっていないこと差が見られた解析でも、その大きさは小さいものです。腕・胸の筋力は、解析によって差があったりなかったりします。2年間続けた237人の試験では、筋力にも骨密度にも差がありませんでした。筋肉の量が増えたとして、それが転びにくさや日常の動作のしやすさにつながるかは、十分に確かめられていません。腎臓への影響を1年を超えて調べた比較試験は少なく、腎臓の持病がある人での安全性も分かっていません。閉経後の女性の解析では、著者の一部がクレアチンを扱う企業の支援を受ける団体に関わっていること、論文の掲載費用の一部を企業が負担したことが開示されています。

では、どうすればよいか

報告されている差は、筋トレを続けたうえでの小さな上乗せです。まずは週2〜3回の筋トレを続けることが土台になります。クレアチンを試すかどうかは、研究がまだ途中であることを知ったうえで、費用と続けやすさで決めるのがよいでしょう。

今日からできること
  • 先に週2〜3回の筋トレを習慣にする。試験で差が見られたのは、筋トレと組み合わせた場合だった
  • クレアチンを飲んでいる方は、健康診断のときに医師に伝える
  • 腎臓の持病がある方、薬を飲んでいる方、妊娠中・授乳中の方は、始める前に医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
22試験のまとめ(Open Access J Sports Med 2017)平均年齢57〜70歳の男女721人、22の比較試験。週2〜3日の筋トレを7〜52週間。クレアチンの組で除脂肪組織の量が平均1.37kg多く増加、胸のプレス(標準化平均差0.35)・脚のプレス(0.24)の筋力も伸びが大きい。著者に利益相反なし。サスカチュワン大学ほか
高齢者8試験のまとめ(Eur Rev Aging Phys Act 2025)高齢者482人、8つの比較試験(週2〜3回の筋トレ、8〜104週間)。脚の筋力(標準化平均差0.29)と除脂肪組織の量(0.27)で上乗せあり。腕の筋力は差なし。32週以内の試験では上乗せがやや大きい。著者に利益相反なし。PROSPERO 登録 CRD420251018405
閉経後の女性のまとめ(J Int Soc Sports Nutr 2026)7つの比較試験・608人(平均約62歳、12〜104週間)。除脂肪量は平均0.37kg、レッグプレスの最大挙上重量は7.5kg多く増加。1日5g以上と筋トレの組み合わせで差、1日3g以下で筋トレなしでは差なし。骨密度は差なし。有害事象は軽く偽物と同程度、腎臓の指標は変化なし。事前登録なし。著者の一部がクレアチンを扱う企業の支援する諮問委員会の委員長を務め、掲載費用の一部を同社が負担
2年間のくじ引き試験(Med Sci Sports Exerc 2023)閉経後の女性237人(平均59歳)。体重1kgあたり1日0.14gのクレアチンか偽物を2年間、週3日の筋トレと週6日のウォーキングと併用。主要評価項目の大腿骨頸部の骨密度に差なし(腰椎・股関節全体も差なし)。骨の形の指標の一部は維持。80m歩行は短縮。ベンチプレス・脚のマシンの筋力に差なし。最後まで続けた人の解析では除脂肪組織が増加
腎臓の指標のまとめ(J Ren Nutr 2026)19の比較試験と1つのクロスオーバー試験。血清クレアチニンが平均0.13mg/dL上昇。尿素(−0.60mg/dL)とeGFR(−5.20mL/min/1.73m²)は有意差なし。1か月未満と1か月超で違いなし。1年を超える長期の試験が必要と結論
出典
  1. Chilibeck PD, et al. Effect of creatine supplementation during resistance training on lean tissue mass and muscular strength in older adults: a meta-analysis. Open Access J Sports Med. 2017. PMID 29138605
  2. Liu S, et al. The impact of creatine supplementation associated with resistance training on muscular strength and lean tissue mass in the aged: a systematic review and meta-analysis. Eur Rev Aging Phys Act. 2025. PMID 41388441
  3. Naddafha S, et al. Creatine monohydrate for lean mass, strength, and bone density in postmenopausal women: a systematic review and meta-analysis. J Int Soc Sports Nutr. 2026. PMID 42141930
  4. Chilibeck PD, et al. A 2-yr Randomized Controlled Trial on Creatine Supplementation during Exercise for Postmenopausal Bone Health. Med Sci Sports Exerc. 2023. PMID 37144634
  5. Tsiaras A, et al. The Effect of Creatine Supplementation on Kidney Function: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. J Ren Nutr. 2026. PMID 42035842
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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