コラーゲンは飲んで意味がある? 肌の研究で分かっていること
ドリンクや粉末で人気のコラーゲン。飲んだあと体の中でどうなるのか、肌を調べた試験では何が報告されているのかを、研究のまとめから整理しました。
- 飲んだコラーゲンは、そのまま肌に届くのではなく、分解されて小さな断片として血液に入る
- 試験をまとめた解析では、肌のうるおいや弾力の数値がよくなったという報告が多い
- ただし企業の資金を受けていない試験や質の高い試験だけで見ると、差は出ていない
コラーゲンを飲む試験をまとめた解析では、肌の数値がよくなったという結果が多く出ています。ただ、2025年の解析では、企業の資金を受けていない試験だけで見ると差がなく、結論はまだ割れています。
飲んだコラーゲンは、体の中でどうなる?
コラーゲンは、肌や骨、腱などをつくるたんぱく質の一種です。
口から入ったコラーゲンは、そのまま肌のコラーゲンになるわけではありません。胃や腸で分解され、アミノ酸や、アミノ酸が2〜3個つながった小さな断片(ペプチド)として吸収されます。日本の9人の研究では、ゼラチンを食べたあと、コラーゲン由来の断片が血液中で増えたことが確かめられています。
試験で使われているのは、主に細かく分解した「加水分解コラーゲン(コラーゲンペプチド)」です。日本では食品として売られています。
肌の試験では、何が報告されている?
試験をまとめた解析が、いくつも出ています。2021年の解析は、20〜70歳の1,125人(95%が女性)が参加した19の比較試験をまとめました。肌のうるおい、弾力、しわの数値で、コラーゲンを飲んだ組のほうがよい結果だったと報告しています。
ここでいう比較試験は、コラーゲンを飲む組と、見た目が同じ偽物を飲む組を比べる試験です。肌のうるおいや弾力は、専用の機械で測った数値で比べます。
2023年の解析は26の比較試験・1,721人を集め、肌のうるおいの数値がよくなったと報告しています。弾力については、コラーゲンの原料(魚・豚など)による違いは見られませんでした。
| 調べたこと | 根拠 | 結果 |
|---|---|---|
| 飲んだあと、血液に断片が入る | 根拠 初期 | 増えた(ゼラチンを食べた9人の研究) |
| 肌のうるおいの数値 | 根拠 有望 | よくなった報告が多い。企業の資金なしの試験では差なし |
| 肌の弾力の数値 | 根拠 有望 | よくなった報告が多い。質の高い試験では差なし |
| しわの数値 | 根拠 有望 | よくなった報告が多い。企業の資金なしの試験では差なし |
| 安全性(試験の期間内) | 根拠 有望 | 副作用の報告は少ない(25試験のまとめ) |
企業の資金が結果を左右している?
2025年に、韓国などの研究者が新しい解析を発表しました。23の比較試験・1,474人を、資金の出どころで分けて調べたものです。すべての試験をまとめると、うるおい・弾力・しわの数値はよくなっていました。ところが、企業の資金を受けていない試験だけでは、どの項目にも差がありませんでした。質が高いと判定された試験だけで見ても、差はありませんでした。
2026年に出た別のまとめは、25の比較試験を一つずつ見ています。よくなったと報告した試験は、うるおいで15本中10本、弾力で13本中10本、しわで10本中9本でした。ただし、その多くが「偏りのおそれが大きい」と判定されています。参加者は1試験あたり13〜236人で、著者は、より大きく長い期間の試験が必要だとしています。
では、どうすればよいか
コラーゲンは食品です。飲むかどうかは、研究がまだ途中であることを知ったうえで、無理なく続けられる値段かどうかで決めるのがよいでしょう。広告で紹介される試験を見るときは、誰の資金で行われたかにも目を向けてみてください。
なお、普通のゼラチンを食べても、血液中に同じ断片が入ることは9人の研究で確かめられています。ただし、それが肌にどう関わるかは、まだ分かっていません。
- 研究の途中にある食品だと知ったうえで、期待しすぎずに
- 原料(魚・豚・牛など)を確かめ、食物アレルギーのある方は避ける
- 持病のある方、薬を飲んでいる方、妊娠中・授乳中の方は、先に医師に相談を
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
| 資金の出どころ別の解析 | 23の比較試験・1,474人のメタ解析。全体ではうるおい・弾力・しわが改善。企業(論文の表記は製薬企業)の資金を受けていない試験、質の高い試験では、どの項目も有意差なし(Am J Med 2025、韓国国立がんセンターほか) |
|---|---|
| うるおいの解析 | 26の比較試験・1,721人のメタ解析。うるおいが有意に改善。原料の違いによる弾力の差はなし。含まれた試験に偏りが複数あると指摘(Nutrients 2023)。著者に利益相反なし |
| 初期の解析 | 19の二重盲検比較試験・1,125人(20〜70歳、95%が女性)。うるおい・弾力・しわで改善を報告(Int J Dermatol 2021) |
| 最新のまとめ | 25の比較試験(1試験13〜236人)の系統的レビュー。うるおいは15試験中10、弾力は13試験中10、しわは10試験中9で改善と報告。多くの試験が「偏りのおそれが大きい」と判定。副作用は少ない(Eur J Clin Nutr 2026) |
| 吸収 | 9人がゼラチンを食べたあと、血液中のコラーゲン由来の断片(Pro-Hyp)が2時間後に最も高くなった(Food Chem 2022) |
- Myung SK, Park Y. Effects of Collagen Supplements on Skin Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Am J Med. 2025. PMID 40324552
- Pu SY, et al. Effects of Oral Collagen for Skin Anti-Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis. Nutrients. 2023. PMID 37432180
- de Miranda RB, et al. Effects of hydrolyzed collagen supplementation on skin aging: a systematic review and meta-analysis. Int J Dermatol. 2021. PMID 33742704
- Bassila C, et al. Efficacy and safety of hydrolyzed collagen supplementation on skin health outcomes: a systematic literature review of randomized controlled trials. Eur J Clin Nutr. 2026. PMID 42342959
- Iwasaki Y, et al. Comparison of gelatin and low-molecular weight gelatin hydrolysate ingestion on hydroxyproline (Hyp), Pro-Hyp and Hyp-Gly concentrations in human blood. Food Chem. 2022. PMID 34461513
この記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療の代わりになるものではありません。












