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コエンザイムQ10のサプリは意味がある? 中高年の比較試験で分かったこと

年齢とともに減ると言われ、サプリや化粧品でおなじみのコエンザイムQ10。飲むと体の中で何が変わるのかを、高齢の人の比較試験と、疲れや運動の研究のまとめから整理しました。

根拠 有望5分で読めます公開 2026.10.22更新 2026.10.22
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 飲むと血液中のCoQ10は増えることが、比較試験で確かめられている
  • 平均74歳の40人の比較試験では、12週間飲んでも筋肉の中の量や体力、血糖値に差はなかった
  • 13試験のまとめでは疲労感の点数が下がったと報告されたが、病気のある人の試験も含まれる
  • 元気な中高年が飲んで体の働きが変わるかは、まだはっきりしていない

コエンザイムQ10のサプリを飲むと、血液中の量は増えることが比較試験で確かめられています。ただし、元気な高齢者を対象にした最近の試験では、筋肉の中の量や体力、血糖値には差が出ませんでした。

コエンザイムQ10とは、どんな成分?

コエンザイムQ10(以下、CoQ10)は、細胞の中でエネルギーを作るミトコンドリア(細胞の発電所にあたる部分)で働く成分です。体の中で作られるほか、食品にも含まれています。酸化を抑える働きもあると考えられています。

年齢とともに、ミトコンドリアの働きや体の中でCoQ10を作る力は変わる可能性があると、研究者は書いています。そこで「年齢で減る分をサプリで補えば、体の働きを保てるのでは」と期待され、サプリや化粧品に広く使われてきました。

高齢の人が飲むと、体の中で何が変わった?

2026年に、デンマークの研究チームが比較試験の結果を発表しました。対象は、地域で暮らす平均74歳の元気な40人です。1日400mgのCoQ10か、見た目の同じ偽の錠剤(偽薬)を、くじ引きで分けて12週間飲んでもらいました。

CoQ10の組では、血液中のCoQ10ははっきり増えました。一方、太ももの筋肉を少し採って調べると、筋肉やミトコンドリアの中のCoQ10の量は変わっていませんでした。ミトコンドリアの働き、血糖値の調節、最大の運動能力、体の組成にも、偽薬の組との差はありませんでした。

研究チームは、元気な高齢者では、飲んで血液中に増えても、筋肉まで届いて働きが変わるところまでは確かめられなかったとまとめています。

運動と組み合わせると、どうだった?

イランの65〜75歳の38人を対象にした小さな比較試験もあります。全員が8週間、指導つきでインターバル運動(きつい運動と軽い運動を交互に行う方法)を続け、CoQ10か偽薬を飲みました。

椅子からの立ち上がりを繰り返すテストでは、CoQ10の組のほうが成績の伸びが大きかったと報告されています。握力や片足立ち、6分間に歩ける距離は、どちらの組もよくなりましたが、組の間に差はありませんでした。副作用の報告はありませんでした。

若い世代では、英国で健康な男性54人が1日300mgを6週間飲んだ試験があります。血液中の量は増えましたが、自転車をこぎ続けられる時間などの持久力には、偽薬との差が出ませんでした。

疲れや運動後の筋肉には、どんな報告がある?

2022年に、13の比較試験(1,126人)をまとめた解析が発表されました。CoQ10の組では、偽薬の組より疲労感の点数が下がっていたと報告されています。効果の向きは、健康な人と病気のある人で同じでした。ただし、病気のある人の試験も含まれており、量や期間、測り方は試験ごとに異なります。

2024年には、運動による筋肉の傷みを調べた28の比較試験(830人)のまとめも出ました。CoQ10の組では、筋肉が傷むと血液中に増える数値が下がっていました。ただし、運動の成績そのものではなく血液の数値の話です。試験の多くはアジアで行われ、研究チームも大きな試験で確かめる必要があると書いています。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
飲むと血液中のCoQ10は増えるか(高齢者40人・若い男性54人の比較試験)根拠 有望どちらの試験でも増えた
筋肉の中の量・ミトコンドリアの働き(平均74歳40人、12週間)根拠 有望差なし
体力・血糖値の調節・体の組成(同じ試験)根拠 有望差なし
運動と組み合わせたときの脚の筋力(65〜75歳38人、8週間)根拠 初期椅子の立ち上がりのテストで伸びが大きい。握力・バランスは差なし
若い健康な男性の持久力(54人、6週間)根拠 有望差なし
疲労感の点数(13試験・1,126人のまとめ。病気のある人を含む)根拠 有望下がったと報告
運動後の筋肉の傷みを表す血液の数値(28試験・830人のまとめ)根拠 有望下がったと報告。運動の成績では差がはっきりしない
肌のしわ・なめらかさ(33人、12週間)根拠 初期一部で改善と報告。水分量・厚みは差なし

肌への影響は分かっている?

飲んで肌を調べた比較試験は少なく、スロベニアの健康な33人を12週間調べた試験が一つある程度です。一部のしわや肌のなめらかさがよくなったと報告されましたが、肌の水分量や厚みには差がありませんでした。人数が少なく、ほかの試験で確かめられてはいません。

まだ分かっていないこと元気な中高年が長く飲み続けたときに、体力や暮らしの質、病気のなりやすさが変わるかを調べた大きな比較試験はありません。高齢者の試験はどちらも40人前後と小さく、期間も8〜12週間です。疲労感のまとめには病気のある人の試験が含まれ、健康な人だけに当てはまるかは分かりません。筋肉の傷みのまとめは血液の数値が中心で、試験の多くがアジアで行われています。デンマークの試験では著者の1人がサプリの会社の相談役を務め、英国の試験は研究費の一部をCoQ10を製造する会社が出しています。ここで紹介した試験は欧州やイランなどで行われたもので、日本人に同じように当てはまるかは分かりません。

どう考えればよいか

CoQ10は飲めば血液中に増えますが、元気な中高年が飲んで体の働きが変わるかは、まだはっきりしていません。いまの研究から言えることは限られているので、飲むかどうかは、費用や続けやすさも含めて考えるのが現実的です。ほかの薬を飲んでいる人や持病のある人は、医師や薬剤師に相談してください。

今日からできること
  • サプリを考える前に、体力や筋力を保つ方法として、運動と食事を見直す
  • 飲むなら、何のために飲むのか、続ける費用に見合うかを考えてから決める
  • ほかの薬を飲んでいる人、持病のある人、妊娠中・授乳中の人は、飲む前に医師や薬剤師に相談する
  • 疲れが続くときはサプリで様子を見続けず、医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
高齢者のCoQ10とミトコンドリアの比較試験(Geroscience 2026)デンマーク、地域在住の平均74歳40人。1日400mgまたは偽薬を12週間、二重盲検。血中のCoQ10は有意に増加。筋肉・単離ミトコンドリアのCoQ10量、ミトコンドリアの呼吸能、糖負荷試験、最大酸素摂取量、体組成に差なし。著者の1人がサプリメント企業のコンサルタント
高齢者のインターバル運動とCoQ10(Nutrients 2025)イラン、65〜75歳38人。8週間の指導つきインターバル運動に、CoQ10または偽薬を追加、二重盲検。椅子の立ち上がりテスト2種でCoQ10の組の改善が大きい(p<0.05)。握力・片足立ち・6分間歩行・TUGは両群とも改善し群間差なし。有害事象なし。利益相反なし
健康な男性のユビキノール試験(Eur J Appl Physiol 2026)英国、運動習慣のある健康な男性54人。還元型CoQ10 1日300mgまたは偽薬を6週間、二重盲検。血中のCoQ10は増加。高強度の自転車運動を続けられる時間、酸素摂取の反応に差なし。博士研究の資金の一部をCoQ10を製造する企業が負担
CoQ10と疲労感のまとめ(Front Pharmacol 2022)13のランダム化比較試験、1,126人。疲労感の点数が偽薬より低下(Hedges' g −0.398)。健康な人と病気のある人で効果の向きは同じ。量が多く期間が長いほど低下が大きい傾向。CoQ10の組602人で有害事象は胃腸の1件。著者の1人が企業の創業者と開示
運動による筋肉の傷みのまとめ(Clin Nutr ESPEN 2024)28のランダム化比較試験、830人。クレアチンキナーゼ(−50.64 IU/L)、LDH、ミオグロビン、酸化の指標MDAが低下。総抗酸化能に差なし。運動の成績などほかの項目は有意差なし。試験の多くはアジア。利益相反なし
CoQ10を飲んだときの肌の試験(Biofactors 2017)スロベニア、健康な33人。1日50mgまたは150mg、または偽薬を12週間、二重盲検。一部のしわ・細かい溝の減少、なめらかさの改善を報告。肌の水分量・真皮の厚み、日焼けの起きやすさに差なし
出典
  1. Schmücker M, et al. Coenzyme Q10 supplementation raises plasma levels without improving mitochondrial function in older adults. Geroscience. 2026. PMID 41604113
  2. Bagheri N, et al. Effects of Coenzyme Q10 Supplementation on Physical Function Adaptations to High-Intensity Interval Training in Older Adults. Nutrients. 2025. PMID 41470903
  3. Acton JP, et al. Effect of six weeks ubiquinol supplementation on mitochondrial respiratory function and exercise capacity in healthy males. Eur J Appl Physiol. 2026. PMID 42249931
  4. Tsai IC, et al. Effectiveness of Coenzyme Q10 Supplementation for Reducing Fatigue: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Front Pharmacol. 2022. PMID 36091835
  5. Talebi S, et al. The effects of coenzyme Q10 supplementation on biomarkers of exercise-induced muscle damage, physical performance, and oxidative stress: A GRADE-assessed systematic review and dose-response meta-analysis of randomized controlled trials. Clin Nutr ESPEN. 2024. PMID 38479900
  6. Žmitek K, et al. The effect of dietary intake of coenzyme Q10 on skin parameters and condition: Results of a randomised, placebo-controlled, double-blind study. Biofactors. 2017. PMID 27548886
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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