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健診の血圧、上と下は何を表す? 40代から知っておきたい数字の読み方

健康診断で毎年測る血圧。上と下の数字がそれぞれ何を意味し、どこからが「高い」のか。2025年に改訂された日本高血圧学会のガイドラインをもとに、読み方を整理しました。

根拠 確立5分で読めます公開 2026.10.18更新 2026.10.18
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 上は心臓が縮むとき、下は心臓が広がるときの血管への圧力。上と下で段階が違うときは、高いほうで判断する
  • 日本高血圧学会のガイドラインでは、正常は120/80未満、高血圧は140/90以上。家で測るときは135/85以上が高血圧
  • 上を10下げると、心臓や血管の大きな病気が約2割減ることが、多くの比較試験のまとめで示されている

健診の血圧は、上が心臓の縮むとき、下が広がるときの血管への圧力です。日本高血圧学会のガイドラインでは、120/80未満が正常、140/90以上が高血圧です。

上と下の数字は、それぞれ何を表す?

心臓は、縮んで血液を送り出し、広がって血液をためる動きを繰り返します。上の数字は縮んだときの圧力で、収縮期血圧(心臓が縮むときの血圧)と呼ばれます。下の数字は広がったときの圧力で、拡張期血圧(心臓が広がるときの血圧)です。

上と下は、それぞれ別に脳や心臓の病気の起きやすさと関係しています。そのためガイドラインは、上と下で段階が違うときは、高いほうの段階に入れるとしています。上だけ、下だけが高い場合も見過ごさないことが大切です。

年齢とともに血管がかたくなると、上は上がり、下はむしろ下がりやすくなります。高齢の方に上だけが高いタイプが多いのは、このためだと説明されています。

どこからが「高い」の?

2025年8月に出た最新のガイドラインは、病院や健診で測る血圧を6つの段階に分けています(単位はmmHg)。

  • 正常血圧: 上120未満かつ下80未満
  • 正常高値血圧: 上120〜129かつ下80未満
  • 高値血圧: 上130〜139または下80〜89
  • Ⅰ度高血圧: 上140〜159または下90〜99
  • Ⅱ度高血圧: 上160〜179または下100〜109
  • Ⅲ度高血圧: 上180以上または下110以上

気をつけたいのは、「高血圧ではない」と「正常」は違うことです。ガイドラインは、120/80以上を正常と呼ぶのは適当でないとしています。120〜139の範囲でも、数字が上がるほど心臓や血管の病気が増えるためです。日本の研究でも、このことが示されています。

健診の結果票では、130/85を目安にしていることがあります。これは特定健診で保健指導に使う基準で、ガイドラインの段階とは少しずれています。

世界の61の追跡研究、約100万人をまとめた解析もあります。40〜69歳では、上が20違うごとに、脳卒中で亡くなる割合に2倍以上の差がありました。この関係は、115/75ほどまで続いていました。

家で測る血圧は、何が違う?

病院では緊張して、血圧が高く出る人がいます。病院では高いのに家では高くない状態を、白衣高血圧(病院でだけ高く出る血圧)と呼びます。逆に、健診では正常でも家では高い人もいます。

ガイドラインは、家で測る血圧を重く見ています。家の血圧のほうが将来の病気をよく予測するとされ、2つが食い違うときは家の値を優先します。家で測るときは基準が少し低くなり、135/85以上が高血圧、115/75未満が正常です。

測り方も決められています。主な点は次の通りです。

  • 朝は起きて1時間以内に、トイレのあと、朝食と薬の前に測る
  • 夜は寝る前に測る
  • 背もたれのある椅子に座り、1〜2分休んでから、話さずに測る
  • 腕に巻くタイプを使い、腕帯を心臓の高さに合わせる
  • 1回に2回測って平均し、朝と夜それぞれ5日以上の平均で見る
効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
病院・健診で測る血圧の段階(正常120/80未満、高血圧140/90以上)根拠 確立日本高血圧学会のガイドライン2025に明記
家で測る血圧の基準(高血圧135/85以上、正常115/75未満)根拠 確立同じガイドラインに明記
血圧が高いほど、血管の病気で亡くなる割合が高いか(61研究・約100万人)根拠 初期40〜69歳では上20の差で脳卒中死が2倍以上
上を10下げると、心臓や血管の病気は減るか(123研究のまとめ)根拠 確立大きな病気が20%、脳卒中が27%減った
上120未満を目指す治療(米国の1試験・約9,400人)根拠 有望病気と死亡は減ったが、下がりすぎなどの副作用は増えた

血圧を下げると、どのくらい違う?

血圧を下げる治療の比較試験は、数多く行われています。123の研究・約61万人分をまとめた解析があります。上を10下げるごとに、心臓や血管の大きな病気が20%減りました。脳卒中は27%、亡くなる割合は13%減っていました。

米国の比較試験(SPRINT)では、病気の危険が高い約9,400人を2つの組に分けました。上120未満を目指す組と、140未満を目指す組です。120未満の組で、心臓や血管の病気と亡くなる割合が少なくなりました。一方で、血圧の下がりすぎや失神などの副作用は増えました。

こうした結果から、2025年のガイドラインは治療の目標を原則130/80未満としました。年齢による区別はありません。家で測る場合は125/75未満です。めまいや立ちくらみなど、下がりすぎの症状に注意しながら進めるとしています。

まだ分かっていないことガイドラインの段階は、集団の中で病気が増え始める線を区切ったものです。一人ひとりの危険は、年齢や持病、たばこなどで変わります。家で測る血圧の基準は5や10の区切りで決めているため、実際の値とは数mmHgの差があるとガイドラインは注記しています。どこまで下げるのがよいかは人によって違い、下がりすぎになる値を前向きに調べた研究はまだないとされています。SPRINTは糖尿病のない、病気の危険が高い米国の人が対象で、日本の40代の健康な人にそのまま当てはまるかは分かりません。

では、どうすればよいか

まずは健診の数字を、6つの段階に当てはめてみてください。上と下の高いほうで判断します。気になる数字なら、家で1週間測ってみることから始められます。

今日からできること
  • 健診の結果票で、上と下の数字を6つの段階に当てはめてみる。段階が違うときは高いほうで見る
  • 家に血圧計があれば、朝と夜に5〜7日続けて測り、出た数字をすべて記録する
  • 測る前のたばこ・お酒・カフェインは避け、座って1〜2分休んでから測る
  • 健診で140/90以上、または家で測った5日以上の平均が135/85以上なら、医療機関を受診する(ガイドラインが受診を勧める目安)
  • 治療中の方は、測った数字を見て自分で薬をやめたり減らしたりせず、医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
日本高血圧学会 高血圧管理・治療ガイドライン20252025年8月29日発行。表5-5で血圧値を6段階に分類。高血圧の基準は診察室140/90以上、家庭135/85以上、24時間測定130/80以上。上下で段階が異なる場合は高いほうに入れる。診察室と家庭で差がある場合は家庭血圧を優先。降圧目標は年齢・病態・合併症にかかわらず原則130/80未満(家庭125/75未満)。特定健診の保健指導判定値(130/85)との違いに留意と記載。作成費用は学会負担で、企業からの資金提供なし
約100万人の追跡研究のまとめ(Lancet 2002)61の前向き観察研究、血管の病気のない約100万人、1,270万人年。40〜69歳では収縮期20mmHg(拡張期10mmHg)の差ごとに脳卒中死が2倍超、虚血性心疾患死が2倍。115/75mmHgまで関係が続く。80〜89歳では差の比は40〜49歳の約半分
降圧治療の比較試験のまとめ(Lancet 2016)123研究・61万3,815人。収縮期10mmHg低下ごとに主要な心血管イベントの相対リスク0.80、冠動脈疾患0.83、脳卒中0.73、心不全0.72、総死亡0.87。腎不全は有意差なし。資金: 英国国立健康研究所ほか
SPRINT(N Engl J Med 2015)糖尿病のない心血管リスクの高い9,361人。目標120未満と140未満を比較。1年時の平均収縮期血圧は121.4と136.2。追跡中央値3.26年で早期中止。主要複合転帰のハザード比0.75、総死亡0.73。低血圧・失神・電解質異常・急性腎障害の重い有害事象は増加。資金: 米国国立衛生研究所。登録: NCT01206062
出典
  1. 日本高血圧学会 高血圧管理・治療ガイドライン委員会 編. 高血圧管理・治療ガイドライン2025. 日本高血圧学会, 2025. リンク
  2. Lewington S, et al. Age-specific relevance of usual blood pressure to vascular mortality: a meta-analysis of individual data for one million adults in 61 prospective studies. Lancet. 2002. PMID 12493255
  3. Ettehad D, et al. Blood pressure lowering for prevention of cardiovascular disease and death: a systematic review and meta-analysis. Lancet. 2016. PMID 26724178
  4. SPRINT Research Group. A Randomized Trial of Intensive versus Standard Blood-Pressure Control. N Engl J Med. 2015. PMID 26551272
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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