窓辺のひじ掛け椅子で昼寝をする50代の女性

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昼寝は体にいい? 長さと時間帯について分かっていること

昼食のあとに少し横になる。昼寝は手軽な休み方ですが、長い昼寝をする人ほど亡くなる割合が高いという報告もあります。観察研究と比較試験を分けて、分かっていることを整理しました。

根拠 初期4分で読めます公開 2026.10.15更新 2026.10.15
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • 30分〜1時間以上の長い昼寝をする人は、追跡中に亡くなる割合が高い傾向が、追跡調査のまとめで報告されている。短い昼寝でははっきりした差がない
  • 長い昼寝が原因なのか、体調の悪さや夜の睡眠不足のサインなのかは、観察研究では区別できない
  • 昼寝のあとに眠気が減り、注意を保ちやすくなることは、実験室の比較試験を含むまとめで報告されている
  • 厚生労働省の睡眠ガイドは、高齢の方に日中の長い昼寝を避けるよう勧めている

昼寝の習慣がある人は、ない人より追跡中に亡くなる割合が高いと、世界の追跡調査のまとめで報告されています。ただし差が見られたのは主に30分〜1時間以上の長い昼寝で、短い昼寝でははっきりした差がありませんでした。

これらは観察研究(ふだんの暮らしを調べ、その後の健康と見比べる方法)で、昼寝そのものが原因かどうかは分かっていません。一方、昼寝のあとに眠気が減ることは、比較試験を含むまとめで報告されています。

昼寝をする人は、長生きしていない?

2024年に、44の追跡調査、約186万人分をまとめた解析が発表されました。参加者は20〜86歳で、平均は56歳です。昼寝の習慣がある人は、亡くなる割合や、心臓や血管の病気、代謝の病気、がんになる割合が高い傾向がありました。

長さで分けると、危険が高かったのは30分以上の昼寝をする人でした。30分未満の人では、はっきりした差はありません。一方で、認知機能の低下とサルコペニア(年齢とともに筋肉が減り、力が落ちる状態)は、昼寝をする人のほうが少ない傾向でした。

同じ年に出た別のまとめ(21の調査・約37万人)も、似た結果です。昼寝をする人は、亡くなる割合が1.28倍でした。1時間未満の昼寝では差がなく、1時間以上で1.22倍になっていました。心臓や血管の病気も、1時間以上の昼寝で1.37倍でした。

長い昼寝そのものが、体に悪いのか?

そうとは言い切れません。体調がすぐれない人や、夜によく眠れていない人ほど、日中に長く眠りやすいと考えられます。この場合、長い昼寝は原因ではなく、体の不調のサインかもしれません。観察研究では、こうした違いの影響を取りきれません。

そこで、生まれつきの遺伝子の違いを使って原因を推し量るメンデルランダム化という方法の研究もあります。2024年の研究では、昼寝をしやすい遺伝的な傾向を持つ人ほど、心不全や高血圧など5つの病気になる割合が約1.5〜1.8倍高くなっていました。ただし、この方法にも前提があり、昼寝そのものの影響と言い切るには至っていません。

昼寝で、頭はすっきりするのか?

2021年に、働く世代の大人を対象にした11の研究、381人分をまとめた解析が出ました。ほぼすべてが実験室での研究です。昼寝をした組は、しなかった組より、昼寝のあとの認知機能の成績が少しよくなっていました。差が大きかったのは、眠気が減り注意を保つ力でした。比較試験だけに絞っても、結果は同じです。

成績のよさは、昼寝のあと2時間ほど続いていました。ただし、起きた直後はぼんやりする時間(睡眠慣性)があり、この間の結果は研究によって分かれています。午後1時より前の早い時間の昼寝で成績がよい傾向もありましたが、確かな差とは言えない程度でした。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
昼寝の習慣と、亡くなる割合(44の追跡調査のまとめ)根拠 初期30分以上で高い傾向。30分未満でははっきりした差なし
昼寝の長さ別の、亡くなる割合・心臓や血管の病気(21の調査のまとめ)根拠 初期1時間以上で1.22倍・1.37倍。1時間未満では差なし
昼寝をしやすい遺伝的な傾向と、心臓や血管の病気(メンデルランダム化)根拠 初期心不全・高血圧など5つで約1.5〜1.8倍
昼寝のあとの認知機能(11研究のまとめ・ほぼ実験室)根拠 有望成績が少し向上。眠気・注意で差が大きい
昼寝を減らす助言で、1年後の記憶は変わるか(58人の比較試験)根拠 初期昼寝を続けた組より記憶の低下が小さい

昼寝を減らすと、どうなるのか?

2026年には、ベルギーで小さな比較試験の結果が発表されました。昼寝の習慣がある59〜82歳の健康な退職者58人を、くじ引きで2組に分けています。片方の組は、昼寝の回数と長さを減らすための助言を1年間受けました。もう片方の組は、いつもどおり昼寝を続けました。

1年後、昼寝を続けた組では、言葉を覚えて思い出す記憶の成績が、昼寝を減らした組より大きく下がっていました。研究チームは、昼寝を減らすことで記憶の衰えを抑えられる可能性があるとしています。ただし人数が少なく、確かめるには大きな試験が必要です。

まだ分かっていないこと長い昼寝をする人ほど亡くなる割合が高いのは、昼寝そのものの影響なのか、病気や夜の睡眠不足のサインなのかは分かっていません。昼寝の長さや回数は本人の回答で調べた研究が多く、心臓や血管の病気の結果は研究ごとのばらつきが大きいとされています。昼寝のあとの認知機能の研究はほとんどが実験室で行われ、職場や家庭で同じ結果になるかは確かめられていません。昼寝の時間帯による違いも、はっきりしたことは言えません。昼寝を減らす比較試験は58人と小さく、1年間だけの結果です。

では、どうすればよいか

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、高齢の方に、日中の長い昼寝を避けるよう勧めています。長い昼寝が夜の眠りを妨げることがあるためです。昼寝をするなら30分より短めを目安にし、長く眠ってしまう日が続くときは、夜の眠りや体調を見直してください。

今日からできること
  • 昼寝をするなら30分より短めを目安にし、目覚ましをかけて寝過ごさないようにする
  • 起きた直後はぼんやりしやすいので、車の運転などはすぐに始めない
  • 昼寝のあとに夜眠れなくなる場合は、昼寝を短くするか、やめてみる
  • 夜に十分眠っているのに、日中の強い眠気や長い昼寝が続くときは、医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
昼寝と健康のまとめ(Sleep Med Rev 2024)44の前向きコホート研究、186万4,274人、20〜86歳(平均56.4歳)。昼寝の習慣は、全死亡・心血管病・代謝の病気・がんの危険の上昇、認知障害とサルコペニアの危険の低下と関連。30分以上の昼寝で全死亡・心血管病・代謝の病気の危険が高く、30分未満では有意差なし。昼寝の頻度・性別・年齢・追跡年数などで差なし。著者は利益相反なしと開示
昼寝の長さと死亡・心血管病のまとめ(PLoS One 2024)21研究・37万1,306人。昼寝をする人の全死亡のハザード比1.28、1時間未満1.00(有意差なし)、1時間以上1.22。心血管病1.18(研究間のばらつき大、I²=87.9%)、1時間未満1.03(有意差なし)、1時間以上1.37。利益相反なし
メンデルランダム化研究(Hellenic J Cardiol 2024)英国バイオバンクの遺伝子解析から49の遺伝子変異を選び、フィンランドのFinnGenで14の心血管病を調べた。遺伝的に予測される昼寝は、心不全(オッズ比1.71)、高血圧(1.51)、心房細動(1.71)、不整脈(1.47)、冠動脈の動脈硬化(1.77)と関連。ほかの病気では有意差なし。利益相反なし
昼寝と認知機能のまとめ(Int J Environ Res Public Health 2021)働く世代の大人を対象にした11研究・381人、ほぼ実験室。昼寝の長さは平均55.4分。昼寝後の認知機能の効果量0.18、眠気・注意0.29。比較試験だけの感度分析でも同様。効果は昼寝後120分ほどまで。性別・年齢・昼寝の長さで差なし。午後1時前の昼寝で効果量0.24(信頼区間は0をまたぐ)。利益相反なし
昼寝を減らす比較試験(Geroscience 2026)ベルギー。昼寝の習慣がある59〜82歳の健康な退職者58人を、行動の助言で昼寝を減らす組(30人)と続ける組(28人)に割り付け、昼寝をしない29人を参照とした。活動量計で昼寝の回数と長さの減少を確認。1年後、続けた組は言葉の記憶の想起の低下が、ほかの2群より大きかった。利益相反なしと開示
健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省 2024)高齢者版で、日中の長時間の昼寝を避けることを推奨。30分以上の昼寝を習慣にしている人は、習慣のない人より将来の死亡リスクが1.27倍と報告されていると記載。目覚ましをかける、同居者に起こしてもらうなどの工夫を例示
出典
  1. Yang YB, et al. To nap or not? Evidence from a meta-analysis of cohort studies of habitual daytime napping and health outcomes. Sleep Med Rev. 2024. PMID 39153335
  2. Wang M, et al. Association between self-reported napping and risk of cardiovascular disease and all-cause mortality: A meta-analysis of cohort studies. PLoS One. 2024. PMID 39413101
  3. Chen S, et al. Relationship between daytime napping and cardiovascular disease: A two-sample mendelian randomization study. Hellenic J Cardiol. 2024. PMID 37263540
  4. Dutheil F, et al. Effects of a Short Daytime Nap on the Cognitive Performance: A Systematic Review and Meta-Analysis. Int J Environ Res Public Health. 2021. PMID 34639511
  5. Dourte M, et al. Breaking the nap habit: one-year nap restriction mitigates memory decline in older adults. Geroscience. 2026. PMID 41973339
  6. 厚生労働省. 健康づくりのための睡眠ガイド2023. 2024. リンク
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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